【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):楽天、マツキヨHD、宇部興
新東工 <日足> 「株探」多機能チャートより
鋳造機械最大手の新東工業 <6339> が14連騰し、年初来高値を更新した。11日に同社が株主優待制度を新設すると発表したことが買い材料視された。毎年9月末時点で100株以上を保有する株主を対象に、保有株数と保有継続期間に応じて、1000円分~3000円分のクオカードを贈呈する。また、同日発表した18年3月期の年間配当は前期比2円増の20円に増配する方針とした。発表を受けて、株主還元の拡充を好感する買いが向かった。
■ダイヘン <6622> 798円 +53 円 (+7.1%) 本日終値
11日に決算を発表。「今期経常は13%増で11期ぶり最高益、3円増配へ」が好感された。ダイヘン <6622> が5月11日大引け後(15:20)に決算を発表。17年3月期の連結経常利益は前の期比3.8%減の88.7億円になったが、18年3月期は前期比12.6%増の100億円に拡大を見込み、11期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。5期連続増収になる。
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■楽天 <4755> 1,237円 +76 円 (+6.6%) 本日終値
楽天<4755>は大幅高、年初来高値を更新した。同社が11日取引終了後に発表した17年12月期の第1四半期(1~3月)連結決算では、売上収益が2120億7700万円(前年同期比17.6%増)と2ケタの伸長をみせ、営業利益は404億1600万円(同73.2%増)、最終利益は250億6000万円(同2.1倍)と高水準の伸びを示した。金融事業が好調で全体収益を押し上げる格好となったほか、出資先の評価益も寄与した。株価は25日移動平均線とのマイナスカイ離を解消し一段高、上昇トレンド転換を印象づけている。
■マツキヨHD <3088> 6,110円 +370 円 (+6.5%) 本日終値
11日に決算を発表。「今期経常は2%増で3期連続最高益、前期配当を5円増額・今期は5円増配へ」が好感された。マツモトキヨシホールディングス <3088> が5月11日大引け後(15:00)に決算を発表。17年3月期の連結経常利益は前の期比3.4%増の308億円になり、18年3月期も前期比2.2%増の315億円に伸びを見込み、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。3期連続増益になる。同時に、前期の年間配当を90円→95円(前の期は85円)に増額し、今期も前期比5円増の100円に増配する方針とした。
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■宇部興産 <4208> 279円 +16 円 (+6.1%) 本日終値
11日、宇部興産 <4208> が発行済み株式数(自社株を除く)の2.6%にあたる2800万株(金額で50億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は5月12日から7月18日まで。同時に決算を発表。18年3月期の連結経常利益が前期比13.9%増の380億円に伸びる見通しとなったことも支援材料。
■東洋鋼鈑 <5453> 433円 +23 円 (+5.6%) 本日終値
東洋鋼鈑<5453>は大幅反発。同社は11日取引終了後、18年3月期の連結業績予想を発表した。売上高は1287億円(前期比6.2%増)、営業利益は60億円(同2.1倍)、最終利益は11億円(同4倍)を見込んでいる。中期経営計画「TK WORKS 2018」の2年目となる17年度で、同社グループは、この計画の基本方針に掲げた既存事業の収益性の改善による経営基盤の強化、および前中期経営計画での投資のリターンの確保などを軸に、各事業での重点施策を着実に実行することにより、収益のV字回復を達成し、中長期的な企業価値の向上を目指すとしている。なお、17年3月期連結決算は、売上高1211億9900万円(前の期比0.3%増)、営業利益28億7600万円(同36.7%減)、最終利益2億7600万円(同87.1%減)だった。
■前田建設工業 <1824> 1,140円 +57 円 (+5.3%) 本日終値
前田建設工業<1824>は後場急動意で年初来高値を更新。午後1時ごろに発表した18年3月期の連結業績予想で、売上高4450億円(前期比5.3%増)、営業利益270億円(同16.9%増)、純利益200億円(同16.5%減)と2ケタ営業増益を見込んでいることが好感された。民間設備投資の持ち直しの動きに足踏みがみられる一方で、公共投資は底堅い動きが続き、受注環境は引き続き堅調に推移すると予想しており、売上高・営業利益の増加を見込む。なお、17年3月期決算は、売上高4225億8700万円(前の期比4.3%減)、営業利益231億300万円(同23.5%増)、純利益239億4100万円(同36.8%増)だった。同時に、19年3月期を最終年度とする中期経営計画の目標数値を従来の売上高4200億円、営業利益210億円から、それぞれ4600億円、300億円に引き上げており、これも好材料視されているようだ。
■イーグル工業 <6486> 1,752円 +86 円 (+5.2%) 本日終値
イーグル工業<6486>は大幅反発。同社は11日取引終了後、18年3月期の連結業績予想を発表した。売上高は1450億円(前期比3.1%増)、営業利益は115億円(同3.4%増)、最終利益は74億円(同1.5%増)を見込んでいる。自動車・建設機械業界向け事業は、引き続きグローバル生産台数の堅調な伸びが見込まれ、北米および中国での販売増を見込む。一般産業機械業界向け事業は、アジアパシフィック・インド・日本での需要回復による販売の伸びを見込む。舶用業界向け事業は、国内の新造船需要が減少するものの、海外での新造船および交換部品需要は徐々に回復することが見込まれ、製品の販売は微増となる見通し。航空宇宙業界向け事業は、光工学業界向け事業の撤退に伴う販売減を見込んでいる。なお、17年3月期連結決算は、売上高1405億9400万円(前の期比2.0%減)、営業利益111億2000万円(同20.4%減)、最終利益72億9000万円(同20.7%減)だった。
■ニチレキ <5011> 1,130円 +55 円 (+5.1%) 本日終値
ニチレキ<5011>が3連騰、年初来高値を更新した。同社が11日後場に発表した17年3月期の連結業績は純利益が前の期比41%増の37億6200万円と従来予想(31億円)を上回って着地した。配当も前の期比3円増の23円とした。道路舗装事業などが好調で利益を押し上げた。18年3月期の同利益は前期比1%増の38億円の見込みで、配当は23円を据え置く見込み。公共投資の増加で、同社の業績は拡大基調にある。株価は連結PER8倍台、同PBR0.7倍前後の割安水準にあり、再評価機運が高まっている。
■ダイフク <6383> 3,170円 +150 円 (+5.0%) 本日終値
ダイフク<6383>が大きく買いを集め新値街道に復帰。同社が11日取引終了後に発表した18年3月期の連結業績予想は、売上高が3800億円(前期比18.4%増)、営業利益は266億円(同15.2%増)、最終利益は190億円(同13.5%増)を見込んでおり、前期に続く2ケタ成長見通しを評価する動きとなった電子商取引が普及加速している流通業界や、製造ラインの高度化・大型化が進む半導体および液晶業界の設備投資意欲は引き続き旺盛で好調な受注環境を享受する。また、海外の子会社の利益改善なども寄与する見通し。前提為替レートは1ドル=110円で設定しており、実勢はそれより円安水準で推移していることも追い風となっている。
株探ニュース