【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):薬王堂、ニチアス、ドンキHD
薬王堂 <日足> 「株探」多機能チャートより
8日、東北地盤のドラッグストア、薬王堂 <3385> が月次営業速報を発表。4月の既存店売上高が前年同月比8.4%増に伸びたことが買い材料視された。月次ベースでの前年比プラスは25ヵ月連続となる。客数5.6%増、客単価2.6%増とともに伸び大幅増収に貢献した。なお、全店売上高は同14.9%増だった。18年2月期の売上高は前期比10.8%増の830億円と17期連続増収を目指している。
■ジャパンミート <3539> 2,015円 +109 円 (+5.7%) 本日終値
ジャパンミート<3539>が急伸し年初来高値を更新した。同社は、茨城県を地盤に関東近郊で、精肉、青果、鮮魚、総菜などの食品スーパーを展開している。大手ホームセンターのジョイフル本田<3191>および路面店スーパーマーケットを中心に店舗網を拡大しているほか、焼肉店などの外食事業にも進出している。さらに、2013年には都心部を中心に24時間営業のスーパーを展開する「肉のハナマサ」を傘下に収めており、高い成長力を維持している。また、今年2月には「肉フェス」などの「食」に関わるイベントを展開し、国内外イベントの制作や運営を手掛けているAATJを完全子会社化し、ビジネスの幅を広げている。同社の17年7月期第2四半期累計(16年8月~17年1月)の連結業績は、売上高518億7900万円(前年同期比5.4%増)、経常利益24億4700万円(同0.5%増)となり、通期経常利益予想の43億9400万円(前期比2.4%増)に対する進捗率は55.6%に達している。
■ニチアス <5393> 1,305円 +70 円 (+5.7%) 本日終値
8日、ニチアス <5393> が発行済み株式数(自社株を除く)の2.21%にあたる300万株(金額で20億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は5月9日から7月31日まで。同時に決算を発表。18年3月期の連結経常利益は前期比0.7%増の199億円で3期連続で過去最高益を更新する見通しとなったほか、今期の年間配当を前期比2円増の28円に増配する方針としたことも支援材料となった。
■リンナイ <5947> 9,900円 +390 円 (+4.1%) 本日終値
リンナイ<5947>が急伸し、年初来高値を更新した。同社はきょう午前10時40分に、18年3月期通期の連結業績予想を公表。営業利益見通しを370億円(前期比8.6%増)としたほか、年間配当を前期比4円増配の90円とする計画を示した。売上高予想は3400億円(同3.0%増)。国内ではハイブリッド給湯・暖房システム「エコワン」や高効率給湯器「エコジョーズ」シリーズなど環境・省エネに優れた商品の販売を強化するほか、海外では中国や米国でのガス給湯器や、アジア諸国での厨房機器などの販売を拡大するとしている。
■ドンキHD <7532> 4,265円 +155 円 (+3.8%) 本日終値
SMBC日興証券が8日付でドンキホーテホールディングス <7532> の投資判断「1(強気)」を継続し、目標株価を4800円→5100円に増額したことが買い材料視された。リポートでは、前年同期比3%減益だった第2四半期に対し第3四半期は実質19%増益と急回復しており、印象はポジティブと指摘。業務改革、パート戦力化が進み既存店の人件費が大幅に減少。また、宝飾品の在庫処分も進展し、今後の粗利率反転が期待できると評価している。
■イマジカロボ <6879> 769円 +23 円 (+3.1%) 本日終値
8日、イマジカ・ロボット ホールディングス <6879> が17年3月期の連結経常利益を従来予想の14億円→20億円に42.9%上方修正。増益率が84.2%増→2.6倍に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。映像技術サービス事業や映像ソフト事業で受注が好調だったことが寄与。コスト削減による採算改善も利益を押し上げた。
■日医工 <4541> 1,857円 +49 円 (+2.7%) 本日終値
7日、日医工 <4541> が17年3月期の連結経常利益を従来予想の57億円→84億円に47.4%上方修正。減益率が53.6%減→31.6%減に縮小する見通しとなったことが買い材料視された。国内後発医薬品市場の伸び鈍化を受けて売上は計画を下回ったものの、販管費の抑制に加え、想定以上の円安進行による為替差損の減少が利益を押し上げた。
■日本通運 <9062> 654円 +15 円 (+2.4%) 本日終値
日本通運<9062>が高い。同社は9日午後1時、18年3月期の連結業績予想を発表した。売上高は1兆9300億円(前期比3.5%増)、営業利益は670億円(同16.7%増)、最終利益は420億円(同15.2%増)を見込んでいる。同社は、国内外における地域特性に適応した事業展開およびワンストップ営業とアカウントマネジメントのグローバル展開による顧客起点での営業強化などで業績の拡大を目指す。なお、17年3月期連結決算は売上高1兆8643億100万円(前の期比2.3%減)、営業利益574億3100万円(同4.8%増)、最終利益364億5400万円(同2.2%増)だった。
■ソニー <6758> 4,024円 +35 円 (+0.9%) 本日終値
ソニー<6758>が続伸、全体相場は主力株中心に利益確定売りに押されているが、そのなかで上値指向を継続、リーマン・ショック直前の2008年9月以来9年ぶりの4000円大台回復となった。株価は15年5月に3970円まで買われたが、4000円目前で跳ね返され、その後9カ月にわたる調整局面に入った経緯がある。同社は強みとするゲームや半導体分野で成長を確保し、18年3月期の連結売上高8兆円台を回復する計画で、営業利益は73%増の5000億円を見込むなど利益は急拡大する。8日には有機ELテレビに7年ぶりに参入することを発表、攻めの経営に対する期待が高まっている。
■ローム <6963> 8,540円 +70 円 (+0.8%) 本日終値
ローム<6963>が4日続伸し新高値。大和証券は8日、同社株のレーティングを「3」(中立)」から「2(アウトパフォーム)」へ引き上げた。目標株価は7700円から1万円に見直した。同証券では、同社が注力する車載・産機・海外家電(白物家電)向け売上高は17年3月期に51%と初めて50%を超えたことに注目しており、今後同部門が牽引する格好で中期増益基調を維持できると指摘。18年3月期業績に関しては、車載・産機向けディスクリート市場の需給が逼迫しており、会社予想の連結営業利益380億円に対し420億円への増額修正を予想している。
株探ニュース