【市況】【↑】日経平均 大引け| 大幅続伸、欧州リスク後退や円安で買い優勢 (4月24日)
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
日経平均株価
始値 18890.38
高値 18910.33(09:00)
安値 18840.13(13:28)
大引け 18875.88(前日比 +255.13 、 +1.37% )
売買高 19億2119万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆1193億円 (東証1部概算)
-----------------------------------------------------------------
■本日のポイント
1.日経平均は先物主導で大幅続伸
2.仏大統領選は波乱なく通過で円安進行が追い風に
3.北朝鮮を巡る地政学リスク意識されるも終始買いが優勢
4.日経平均は裁定買いで一時1万9000円台をうかがう
5.東証1部の76%の銘柄が上昇、売買代金も2兆円超
■東京市場概況
前週末の米国市場では、NYダウは30ドル安と反落。23日の仏大統領選の結果を見極めたいとの姿勢からポジション調整の売りが優勢だった。
週明けの東京市場では、仏大統領選後の円安進行を追い風に先物主導で買い気の強い展開となり、日経平均株価は大幅続伸となった。
24日の東京市場は、朝方からリスクオン一色となり、主力株中心に広範囲の銘柄が買われる展開となった。注目された仏大統領選の結果は市場コンセンサス通りで、中道・独立系のマクロン氏と、極右政党・国民戦線のルペン氏の決戦投票に舞台を移すことになった。これを受けて為替市場では円安が進行、株式市場でもヘッジファンドの買い戻しなど先物主導で全般は急浮上となり、日経平均は1万8900円台に買われる場面があった。その後は、今週から本格化する企業の決算発表を見極めたいとの思惑や、北朝鮮問題などの地政学リスクも意識され、利益確定を優先する動きも見られた。しかし、全体相場が緩む場面では、すかさず買い板が厚くなり、ほぼ高値圏で売り物をこなし切った。東証1部全体の76%の銘柄が上昇、売買代金も2兆円を上回った。
個別では、売買代金トップの任天堂<7974>が高く、ソニー<6758>も物色人気となった。ファナック<6954>も買いが優勢だった。レナウン<3606>は大引けにかけ伸び悩んだとはいえ大幅続伸。このほか低位株では池上通信機<6771>が値を飛ばしている。石川製作所<6208>が大幅高に買われ、新光電気工業<6967>、JVCケンウッド<6632>の上げ足も目立つ。三和ホールディングス<5929>、テルモ<4543>なども商いを伴い上昇した。
半面、SUMCO<3436>が値を下げたほか、コマツ<6301>も軟調。ブイ・テクノロジー<7717>も売りに押された。ルック<8029>、オハラ<5218>が利益確定売りに反落、東京製鉄<5423>も大きく値を下げた。enish<3667>が下落したほか、ローツェ<6323>、新日本科学<2395>の下げも目を引いた。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、ファナック <6954> 、KDDI <9433> 、テルモ <4543> 、ソフトバンク <9984> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約97円。うち49円はファストリ1銘柄によるもの。
一方、マイナス寄与の上位5銘柄はコマツ <6301> 、三菱電 <6503> 、SUMCO <3436> 、三井不 <8801> 、東ソー <4042> 。押し下げ効果は約3円。
東証33業種のうち30業種が上昇し、下落は鉄鋼、石油石炭製品、鉱業の3業種。上昇率の大きかった上位5業種は(1)陸運業、(2)精密機器、(3)建設業、(4)その他製品、(5)医薬品。一方、上昇率の小さかった5業種は(1)非鉄金属、(2)保険業、(3)証券商品先物、(4)不動産業、(5)その他金融業。
■個別材料株
△パナホーム <1924>
パナソニックがTOBで完全子会社化。
△WDI <3068> [JQ]
株主優待制度の拡充と前期配当の増額を好感。
△システム情報 <3677> [JQ]
1→2の株式分割を実施。
△D・アクシス <4245>
1→2の株式分割を実施。
△石川製 <6208>
25日の北朝鮮の軍事的挑発に警戒モード。
△JVCケンウ <6632>
前期経常を40%上方修正。
△ソニー <6758>
「18年3月期営業益は5000億円と過去最高に迫る」と報道。
△コロムビア <6791>
「米運用会社RMBがTOBを要求」と報道。
△新光電工 <6967>
前期経常を2倍上方修正。
△紙パル商 <8032>
SMBC日興証券が目標株価を引き上げ。
▲アピクヤマダ <6300> [東証2]
前期経常を29%下方修正。
▲サンデンHD <6444>
前期最終を赤字拡大に下方修正。
東証1部の値上がり率上位10傑は(1)パナホーム <1924> 、(2)池上通 <6771> 、(3)キムラタン <8107> 、(4)石川製 <6208> 、(5)D・アクシス <4245> 、(6)タカタ <7312> 、(7)新光電工 <6967> 、(8)レナウン <3606> 、(9)JVCケンウ <6632> 、(10)カドカワ <9468> 。
値下がり率上位10傑は(1)ランド <8918> 、(2)ルック <8029> 、(3)サンデンHD <6444> 、(4)WSCOPE <6619> 、(5)東京製鉄 <5423> 、(6)オハラ <5218> 、(7)沢藤電 <6901> 、(8)新日本科学 <2395> 、(9)イフジ産業 <2924> 、(10)SUMCO <3436> 。
【大引け】
日経平均は前日比255.13円(1.37%)高の1万8875.88円。TOPIXは前日比14.61(0.98%)高の1503.19。出来高は概算で19億2119万株。値上がり銘柄数は1534、値下がり銘柄数は381となった。日経ジャスダック平均は2920.46円(5.54円安)。
[2017年4月24日]
株探ニュース