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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

丸栄 <日足> 「株探」多機能チャートより

■丸栄 <8245>  110円 (+30円、+37.5%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。12日、丸栄 <8245> に対して興和(非上場)がTOB(株式公開買い付け)を実施し、完全子会社化を目指すと発表したことが買い材料視された。TOB価格が前日終値を60%上回る1株128円とあって、13日の株価はこれにサヤ寄せする形で買い気配値を切り上げた。買付期間は4月13日から5月29日まで。

■ぷらっとホーム <6836>  2,204円 (+400円、+22.2%) ストップ高

 ぷらっとホーム <6836> [東証2]が急騰し、年初来高値を更新した。インテルは12日、世界標準のIoTプラットフォームを採用した家庭向け宅内IoTプラットフォームの実証実験を今月から開始すると発表。ぷらっとホームが実証用宅内IoTゲートウェイを手掛けるとされていることから、これが材料視されているようだ。実証実験は関西地区のファミリー世帯100戸で、異種デバイス間の相互運用性の検証や新しいサービスの検証を行う。なお、この実証実験には関西電力 <9503> やKii(東京都港区)なども参加する。

■ソレキア <9867>  5,590円 (+570円、+11.4%)

 ソレキア <9867> [JQ]が4日ぶりに急反騰。12日、フリージア・マクロス <6343> [東証2]の佐々木ベジ会長が同社に対するTOB(株式公開買い付け)価格を1株4500円から5300円に引き上げ、4月19日までとしていた買い付け期間も4月28日まで延長すると発表したことが買い材料。同社を巡っては富士通 <6702> が5日にTOB価格を1株4000円から5000円に引き上げると発表していた。佐々木氏は買い付け価格を引き上げ、富士通に対抗する。佐々木氏によるTOB価格の引き上げはこれで3回目となる。

■グリー <3632>  764円 (+54円、+7.6%)

 東証1部の上昇率5位。グリー <3632> が急伸し、年初来高値を更新した。同社は12日、グループ会社Wright Flyer Studiosのスマートフォン向け新作RPG「アナザーエデン 時空を超える猫」の配信を開始したと発表。期待感が高まるかたちとなったようだ。このゲームは、過去・現在・未来を駆け巡る重厚壮大なストーリー、オーケストラや民族楽器を使った迫力あるサウンド、そしてやりこみ要素満載のシングルプレー専用ゲームとなっている。

■サイゼリヤ <7581>  3,005円 (+208円、+7.4%)

 東証1部の上昇率8位。12日、サイゼリヤ <7581> が決算を発表。17年8月期上期(16年9月-17年2月)の連結経常利益が前年同期比48.5%増の50億円に拡大し、従来予想の37億円を上回って着地したことが買い材料視された。消費者の節約志向を追い風に客数が増加し、国内既存店売上高が前年同期を2.9%上回ったことが寄与。円高による原材料価格の低下に加え、中国における税制変更の影響も大幅増益に貢献した。業績好調に伴い、通期の同利益を従来予想の95億円→115億円に21.1%上方修正し、増益率が4.0%増→25.9%増に拡大する見通しとなった。

■ニプロ <8086>  1,633円 (+85円、+5.5%)

 東証1部の上昇率10位。ニプロ <8086> が大幅反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が12日付のリポートで、レーティングを「ニュートラル」から「オーバーウエイト」へ、目標株価を1380円から2170円へ引き上げたことが好感された。同証券では、17年3月期第4四半期以降の為替前提見直し(1ドル=100円から110円、1ユーロ=110円から115円)によるプラス影響に加えて、医薬品受託製造事業の収益拡大を評価。17年3月期営業利益予想を290億円から315億円へ、18年3月期を同310億円から365億円へ、19年3月期を同350億円から410億円へ引き上げている。

■スター精密 <7718>  1,715円 (+86円、+5.3%)

 12日、スター精密 <7718> が決算を発表。17年2月期の連結経常利益は前の期比31.2%減の35.8億円に落ち込んだが、従来予想の31億円を上回って着地。続く18年2月期は前期比34.0%増の48億円にV字回復する見通しとなったことが買い材料視された。前期は欧米やアジア向け工作機械の販売が想定以上に伸びたうえ、円安効果も上振れの要因となった。今期はmPOS向けプリンターの販売が好調に推移するほか、国内やアジア向けに工作機械も伸びる見込み。なお、前提為替レートは1ドル=110円、1ユーロ=115円とした。また、自己株式の取得を含む連結総還元性向50%以上とする基本方針に沿い、今期の年間配当は前期比2円増の50円に増配する方針としたことも支援材料となった。

■明光ネット <4668>  1,219円 (+61円、+5.3%)

 12日、明光ネットワークジャパン <4668> が決算を発表。17年8月期上期(16年9月-17年2月)の連結最終利益が前年同期比3.2倍の17.1億円に急拡大し、従来予想の7.5億円を上回って着地したことが買い材料視された。昨年11月以降、個別指導塾「明光義塾」の生徒数が増加し、売上が計画を上回ったことが寄与。東京都豊島区に保有する土地・建物の売却に伴い、売却益5.4億円が発生したことも利益を押し上げた。固定資産売却益の計上を踏まえ、通期の同利益を従来予想の15.1億円→18.8億円に24.9%上方修正。増益率が60.0%増→99.8%増に拡大する見通しとなった。

■コメダホールディングス <3543>  1,899円 (+93円、+5.2%)

 コメダホールディングス <3543> が大幅続伸。12日の取引終了後に発表した18年2月期の連結業績予想が、売上高260億4700万円(前期比8.3%増)、営業利益72億4300万円(同5.2%増)、純利益48億7600万円(同8.2%増)と連続最高益更新を見込んでいることが好材料視された。積極的な新規出店に加えて、新商品・季節商品の投入やキャンペーンの実施、さらに改装の推進などで既存店の活性化を図る見通し。また、仕入れ・物流コストや製造コスト抑制の取り組みを進めることで、業績拡大を図るとしている。なお、17年2月期決算は、売上高240億5200万円(前の期比10.7%増)、営業利益68億8500万円(同5.0%増)、純利益45億800万円(同9.3%増)だった。

■そーせいグループ <4565>  11,050円 (+500円、+4.7%)

 そーせいグループ <4565> [東証M]をはじめ、ナノキャリア <4571> [東証M]、ヘリオス <4593> 、オンコセラピー・サイエンス <4564> [東証M]など新興市場のバイオベンチャーが軒並み切り返してきた。市場では「マザーズに上場するバイオ関連株は多く、マザーズ指数のプラス転換にも寄与している。ここ追い証を嫌った個人投資家の投げが続いていたが、目先これが一巡したことでリバウンドに転じている。特にそーせいの動きがバロメーターになっている」(準大手証券ストラテジスト)という。また、東証1部でもペプチドリーム <4587> やJCRファーマ <4552> などの黒字バイオベンチャーが買いを集めている。

■フェローテク <6890>  1,221円 (+46円、+3.9%)

 フェローテックホールディングス <6890> [JQ]は悪地合いのなかで買いが先行した。同社は半導体製造装置や有機EL向けに電子デバイスなどを手掛け、業績は絶好調に推移。16年3月期は営業利益段階で前の期比2.4倍の高変化を遂げたが、17年3月期も44%増の58億円前後と大幅増益を達成したもよう。18年3月期も増益基調は続くとの見方が強い。真空シールは世界で6割のシェアを占め、中期成長力の高さが注目されている。新株予約権の発行に伴い希薄化懸念から大きく売り込まれたが、時価は売られ過ぎとみた押し目買いが優勢となっている。

■朝日インテック <7747>  4,885円 (+150円、+3.2%)

 朝日インテック <7747> [東証2]が大幅3日続伸し、約3ヵ月ぶりに年初来高値を更新した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が12日付で、投資判断「オーバーウエイト」、目標株価6620円を継続しており、時価水準とのカイ離が大きいことから、これを好材料した買いが入ったようだ。同証券では、PTCA(経皮的冠動脈形成術)ガイドワイヤの米国や中国での市場シェア拡大、貫通カテーテルやPTCAバルーンカテーテルなど新製品群の需要増などが奏功し、業績は当面2ケタの営業増益で推移すると予想。また、国内外の医師から高い評価を得る製品を、タイやベトナムなど人件費が低い地域で生産できる強みは同社ならではの差別化要因といえ、セクター内における同社株価パフォーマンスが相対的に上位になると判断したとしている。

■青木あすなろ建設 <1865>  802円 (+24円、+3.1%)

 12日、青木あすなろ建設 <1865> が発行済み株式数(自社株を除く)の1.8%にあたる100万株(金額で10億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は17年4月13日から18年3月23日まで。

■ディップ <2379>  2,320円 (+37円、+1.6%)

 12日、ディップ <2379> が決算を発表。17年2月期の経常利益(非連結)は前の期比27.5%増の91.4億円になり、続く18年2月期も前期比14.9%増の105億円に伸び、5期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。今期も旺盛な求人需要を追い風に、主力とするアルバイト求人情報サイト「バイトル」や派遣求人サイト「はたらこねっと」の広告出稿が伸び、5期連続の増収増益を見込む。業績好調に伴い、前期の年間配当を35円→36円(前の期は62円)に増額し、今期も前期比3円増の39円に増配する方針としたことも支援材料となった。

■アエリア <3758>  5,470円 (+70円、+1.3%)

 アエリア <3758> [JQ]が5連騰し、連日の年初来高値更新となった。12日、子会社リベル・エンタテインメントが配信するスマートフォン向けイケメン役者育成ゲーム「A3!(エースリー)」が、同日付で300万ダウンロード(DL)を突破したと発表しており、引き続きこれを好感した買いが入った。同ゲームは、プレイヤーが劇団の主宰兼「総監督」となり、イケメン劇団員たちをキャスティングして青春ストーリーが楽しめるイケメン役者育成ゲーム。配信5日目で100万DL、2月21日に200万DLをそれぞれ突破したが、引き続き好評を得ていることから順調にDL数を伸ばしているようだ。

■日経Dインバ <1357>  2,063円 (+25円、+1.2%)

 NEXT 日経平均ダブルインバース・インデックス <1357> [東証E]が3日続伸で年初来高値更新を指呼の間に捉えている。個人投資家を中心とした短期資金の参戦で売買代金も増勢だ。同銘柄は日経平均株価の値動きと逆方向に連動するETFであり、基本的に日々の騰落率が日経平均のマイナス2倍になるように設定されている。目先、為替市場での円高加速と相まってリスクオフ相場の流れが強まった。日経平均は1万8300円台前半まで売り込まれ、昨年12月初旬以来の安値水準となっており、これを反映するかたちでNEXT 日経平均ダブルインバース・インデックスの上値追い基調が続いている。

※13日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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