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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):三菱UFJ、石川製、スリーエフ

三菱UFJ <日足> 「株探」多機能チャートより
■三菱UFJ <8306>  663.7円  -10.1 円 (-1.5%)  本日終値
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>などメガバンクが売られた。全般リスクオフ相場のなか海外投資家とみられる売り圧力が強い。中東や北朝鮮を巡る地政学的リスクなどを背景に米国では安全資産である債券が買われ、米10年債利回りは2.29%と2.3%台を割り込んできた。これによる、運用環境の悪化が見切り売りを誘っている。ただ、配当利回りの高さから下値では押し目買いの動きも観測される状況。株価の下落に伴い三井住友、みずほともに配当利回りは3.9%と非常に高い。

■石川製作所 <6208>  1,925円  +400 円 (+26.2%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ
 石川製作所<6208>、豊和工業<6203>がストップ高となったほか、東京計器<7721>など、防衛省と商取引のある防衛関連に位置づけられる銘柄への買いが続いた。米国によるシリアへのミサイル攻撃と共鳴するかたちで北朝鮮を巡る北東アジア情勢の軍事的緊張が高まっている。北朝鮮では11日に招集された最高人民会議に続き、15日に故金日成主席生誕105周年、25日に朝鮮人民軍創建85周年が控え、示威行為が頻繁化する可能性も指摘されており、関連銘柄も改めて注目される可能性がある。

■スリーエフ <7544>  391円  +80 円 (+25.7%) ストップ高   本日終値
 スリーエフ<7544>が後場に入って急騰し、ストップ高まで上昇。年初来高値を更新した。同社はきょう午後1時に、ローソン<2651>と事業統合契約を締結したことを明らかにした。昨年4月に結んだ資本・業務提携の一環として、新たに事業会社を設立し、「スリーエフ」や「q’S mart(キュウズマート)」、「gooz(グーツ)」のブランドで営業している店舗のうち、281店舗(予定)を「ローソン・スリーエフ」ブランドに転換。スリーエフは対象店舗の資産および権利義務の一部を会社分割(吸収分割)によりローソンに承継し、ローソンから117億円が交付される予定としている。なお、新設会社は来年2月28日までに、昨年9月に設立したスリーエフ子会社のエル・ティーエフを存続会社とする吸収合併を行い、エル・ティーエフの株式を出資比率がスリーエフ51%、ローソン49%の持ち株比率となるようにローソンに株式譲渡し、株式譲渡対価は33億円となる見通し。

■北日本紡績 <3409>  148円  +28 円 (+23.3%)  本日終値
 北日本紡績<3409>が続急騰。 米空母カールビンソンが朝鮮半島の近海に向けて北上を続けるなど、北朝鮮巡る地政学リスクが高まりをみせるなか、防衛関連株として連日急騰続ける石川製作所<6208>が北日本紡績の筆頭株主となっていることを手掛かりに思惑買いが集中しているようだ。なお、同社は合繊紡績糸メーカー。2月3日に公表した17年3月期第3四半期決算短信のなかで、「繊維事業は、防護衣料および特殊用途向けの商品開発が急務であり、さまざまな素材を組み合わせて独自商品の開発を進めている」と記載している。

■日本アビオニクス <6946>  404円  +72 円 (+21.7%)  本日終値
 日本アビオニクス<6946>が連日の高値更新。北朝鮮情勢が緊迫化するなか、石川製作所<6208>や豊和工業<6203>などとともに防衛関連株の中核銘柄の1社として物色の矛先が向かっている格好だ。同社は防衛省向け指揮・統制システムを手掛けている。東証2部上場で、値動きの良さからも注目されている。

■サイバーステップ <3810>  1,503円  +136 円 (+10.0%)  本日終値
 サイバーステップ <3810> [東証M]が4連騰し年初来高値を更新した。同社株は昨日まで2日連続でストップ高に買われていた。本日は全般下げ相場のなかマイナスでスタートが、すぐに盛り返し大幅高となった。7日の取引終了後に通期業績予想を上方修正したことが引き続き材料視された。7日、同社は17年5月期の連結経常利益を従来予想の4400万円→3億3000万円に7.5倍上方修正した。テレビCMやクレーンゲームの大規模投入が奏功し、クレーンゲームアプリ「トレバ」の課金収入が大きく伸びることが寄与する。「トレバ」は遠隔操作で実際のクレーンゲームが楽しめるサービス。

■ALBERT <3906>  1,199円  +73 円 (+6.5%)  本日終値
 ALBERT<3906>が後場急伸。同社はきょう、AI(人工知能)やディープラーニング技術を応用し、任意の画像に対して類似した図形登録商標(ロゴマークなど)を検索するシステム「ディープサーチロゴ」を開発したと発表。これが買い手掛かりとなったようだ。「ディープサーチロゴ」は、検索対象の画像についてディープラーニングを利用して生成した数千次元の特徴量と、既存の図形商標の特徴量を高速にマッチングさせる類似度計算アルゴリズムにより、類似スコアが高い画像を素早く抽出し、表示することができる。きょうから特許庁の登録商標を検索対象として無料体験版の提供を開始し、今月下旬には有料版の提供を始める予定。既に大手広告代理店などへの導入が決定しているという。

■ピックルス <2925>  1,358円  +81 円 (+6.3%)  本日終値
 11日、ピックルスコーポレーション <2925> [東証2]が決算を発表。17年2月期の連結経常利益は前の期比11.1%減の8.6億円になったが、続く18年2月期は前期比67.4%増の14.5億円に拡大し、3期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。前期は天候不良で白菜をはじめとする主原料の仕入価格が高騰したことが響いた。今期は主力のキムチや惣菜製品の品揃え拡充を進めるほか、契約栽培の拡大などで原料コストを抑制し、大幅増益を確保する。前日終値ベースの予想PERは13.1倍→7.7倍に急低下し、割安感が強まったことも支援材料となった。

●ストップ高銘柄
 細谷火工 <4274>  1,375円  +300 円 (+27.9%) ストップ高   本日終値
 JMC <5704>  2,258円  +400 円 (+21.5%) ストップ高   本日終値
 オービス <7827>  1,720円  +300 円 (+21.1%) ストップ高   本日終値
 豊和工業 <6203>  940円  +150 円 (+19.0%) ストップ高   本日終値
 重松製作所 <7980>  969円  +150 円 (+18.3%) ストップ高   本日終値
 など、8銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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