【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):イズミ、帝繊維、コーナン
イズミ <日足> 「株探」多機能チャートより
イズミ<8273>が大幅高で、年初来高値を更新。同社は11日取引終了後に、4月28日に自己株式719万6720株(消却前の発行済み株式総数の9.1%)を消却すると発表した。また、同時に18年2月期通期の連結業績予想を公表。既存店売上高は前期比1.1%増を見込み、営業利益見通しを390億円(前期比9.3%増)としていることも買い安心感につながったもよう。加えて、社外取締役にニトリホールディングス<9843>の似鳥昭雄会長を選出したと発表したことも好材料視されたようだ。
■帝国繊維 <3302> 1,811円 +166 円 (+10.1%) 本日終値 東証1部 上昇率6位
帝国繊維<3302>が大幅続伸で、年初来高値を更新。北朝鮮問題を巡って地政学リスクへの警戒感が一段と高まるなか、防衛関連株を物色する流れが波及しているようだ。同社は総合防災事業を展開しており、RI防護服や爆発物検知器などを取り扱っていることから関心が高まっているもよう。また、子会社のテイセン産業は、主に防衛省向けの大型天幕やトラックの幌を製造するほか、さまざまなカバー類を製造している。
■コーナン商事 <7516> 2,218円 +138 円 (+6.6%) 本日終値 東証1部 上昇率9位
11日、コーナン商事 <7516> が決算を発表。17年2月期の経常利益(非連結)は前の期比12.8%増の145億円になり、続く18年2月期も前期比9.9%増の160億円に伸びる見通しとなったことが買い材料視された。12年2月期に達成した過去最高益160億2200万円の更新も視野に入っている。前期は円高による原価低減や販管費の抑制などが寄与し増益を確保した。今期はホームセンターとプロ向け工具・資材店で11店舗の新規出店を計画し、3期連続の増収増益を目指す。併せて、小田急電鉄グループでホームセンターを展開するビーバートザンの全株式を取得し子会社化すると発表した。
■三谷商事 <8066> 3,205円 +185 円 (+6.1%) 本日終値
11日、三谷商事 <8066> [東証2]が発行済み株式数(自社株を除く)の1.16%にあたる30万株(金額で10億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は4月12日から18年3月24日まで。
■スギホールディングス <7649> 5,420円 +200 円 (+3.8%) 本日終値
スギホールディングス <7649> が全般下げ相場に逆行し、大幅高に買われた。同社は11日の取引終了後に決算を発表。17年2月期の連結経常利益は前の期比0.3%増の238億円で着地。続く18年2月期も前期比4.7%増の250億円に伸び、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。前期は診療報酬の引き下げやインバウンド関連の販売低迷の影響を、調剤売上高の増加などで補い、増益を確保した。今期も引き続き店舗拡大と不採算店舗の閉鎖を進めるうえ、店舗運営業務の効率化なども寄与し、最高益を更新する見通しだ。
■インフォマート <2492> 612円 +18 円 (+3.0%) 本日終値
インフォマート<2492>が反発。同社グループのインフォライズは11日、ITを活用した地域活性化を実現する情報データサービス「さとむすび」の提供を17日から開始すると発表した。「さとむすび」は、市町村の各担当者などが個別に管理していた「産品情報」や「料理情報」、「観光情報」などをまとめて発信できるサービス。今後は海外輸出やインバウンドを考えた海外発信(多言語化)も予定しているという。
■ハーモニック <6324> 3,445円 +100 円 (+3.0%) 本日終値
ハーモニック・ドライブ・システムズ<6324>は反発。同社は11日の取引終了後、第4四半期(1~3月)受注高・売上高実績(単独ベース)を発表しており、受注高は前年同期比2.0倍(前四半期比77.7%増)の138億5300万円と、四半期ベースで過去最高額となった。前年同期比、前四半期比ともに産業用ロボット、フラットパネルディスプレー製造装置、半導体製造装置、モーターメーカー向けギアヘッドおよび工作機械向けが増加した。なかでも産業用ロボット向けは、情報通信機器などエレクトロニクス産業で使われる小型組立ロボット用減速装置が大幅に増加したという。なお、第1四半期からの累計では340億6300万円となり、前年同期比45.5%増だった。一方、売上高は73億6300万円(前年同期比15.7%増、前四半期比12.6%増)となり、四半期ベースで過去最高額となった。また、第1四半期からの累計では267億4700万円となり、前年同期比12.7%増となった。
■JR九州 <9142> 3,535円 +100 円 (+2.9%) 本日終値
九州旅客鉄道<9142>が反発。今月下旬から来月にかけては、TOPIX浮動株比率(FFW)の見直し、MSCIの定期見直しと指数イベントが続くが、同社株にはこれに伴う買いインパクトが期待されている。TOPIXの浮動株比率見直しは今月27日の引けにかけリバランスが実施される見通しであり、同社株には買い需要が予想されている。また、国際的な投資指標であるMSCIの定期見直しの発表は日本時間5月16日早朝に予定されている。同社株はMSCIの新規採用候補銘柄の1社に挙げられている。
■吉野家ホールディングス <9861> 1,651円 +42 円 (+2.6%) 本日終値
11日、吉野家ホールディングス <9861> が決算を発表。17年2月期の連結経常利益は前の期比17.3%増の27.5億円に伸びて着地。続く18年2月期も前期比85.5%増の51億円に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。今期は はなまるや京樽の出店を進めるほか、主力の吉野家を中心に引き続き新メニューの開発に注力し、7.1%の増収を見込む。店舗作業の効率化や牛肉価格の低下なども大幅増益に貢献する。
■アエリア <3758> 5,400円 +100 円 (+1.9%) 本日終値
アエリア<3758>が連日の年初来高値更新。同社はこの日の午後1時ごろ、子会社のリベル・エンタテインメントが配信している「A3!(エースリー)」について、300万ダウンロードを突破したことを発表し、これを好感。「A3!」は、劇団の主宰兼「総監督」となり、イケメン劇団員たちをキャスティングして青春ストーリーが楽しめるイケメン役者育成ゲーム。今回、300万ダウンロード突破を記念し、ゲーム内で利用できるダイヤを100個プレゼントするとしている。
株探ニュース