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【市況】明日の株式相場見通し=米中首脳会談を前に手控え、北朝鮮問題巡り波乱も

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
 6日の東京株式市場は、現地6日から7日に掛けて米フロリダ州で開催される米中首脳会談を前にして、その動向を見極めたいとする心理から市場参加者の手控え姿勢が強まりそうだ。

 5日早朝に北朝鮮が、日本海に向けて弾道ミサイルを発射したことで、米中首脳会談への関心度がさらに高まっている。トランプ米大統領は、中国の貿易慣行が米国の雇用を損なっていると表明しているのに加え、過去に「中国は為替操作のグランド・チャンピオン」と発言するなど批判を強めている。一方で中国は、中国本土と台湾は不可分だとする「一つの中国」の原則を米国側に徹底したいのに加え、米軍の最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の韓国への配備に批判を強めている。

 さらに、北朝鮮の核開発をいかに抑えるかについても話し合われる見通しだが、中国と立場が大きく異なれば、トランプ米大統領は米国が独自で北朝鮮を制裁の対象とすると発言していることなどから、米中会談の結果次第では地政学リスクが高まる可能性もある。

 市場関係者からは「きょうの日経平均株価は小幅反発したものの、実態はやや重苦しい推移となった。東証1部の値上がり銘柄数は730と、値下がり銘柄数の1154を大きく下回った。日経平均株価指数寄与度の大きいファナック<6954>とソフトバンクグループ<9984>の2銘柄で、日経平均株価を合計48円分押し上げており、全般はやや軟調な印象」との見方が出ていた。

 5日の東京株式市場は、前日のリスクオフ相場の巻き戻しで、買いが優勢の展開となった。ただ日経平均株価は、朝高後に伸び悩む推移となり、終値は前日比51円02銭高の1万8861円27銭の小幅反発となった。

 日程面では、リピートに特化したEC事業者支援サービス(定期通販システム「たまごリピート」、Web接客システム「ヒキアゲール」など)を提供するテモナ<3985>が東証マザーズ市場に新規上場する。このほかに、3月の消費動向調査に注目。海外では、米中首脳会談(~7日)が焦点となる。(冨田康夫)

出所:株経ONLINE(株式会社みんかぶ)

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