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【特集】RIZAPーG Research Memo(12):18/3期は本業の増益と先行投資・赤字事業の黒転で大幅営業増益も


■今後の見通し

2. 2018年3月期の考え方
RIZAPグループ<2928>は2018年3月期の業績予想について詳細は明らかにしてはいないが、2018年3月期の営業利益のあり方についての基本的な枠組みは示している。

2017年3月期第3四半期の営業利益の実績値は8,001百万円だが、それは、“M&Aの割安購入益(負ののれん)”、“本業の営業利益”、“先行投資及び赤字事業の損失等”の3つの要素から構成されている。同社は2017年3月期通期でもこの構造が相似形で拡大すると想定しているが、2018年3月期については営業利益の内訳として、1)“本業の営業利益”の額だけで、2017年3月期の“本業の営業利益”と“M&Aの割安購入益”の合計値を上回ること、2)2017年3月期“先行投資及び赤字事業の損失等”を、2018年3月期には営業利益へと黒字転換させること、の2点を必達目標としている。

同社の2017年3月期通期の営業利益目標は10,150百万円となっている。このうちグロスの営業損失が約2,000百万円と仮定すると、グロスの営業利益は約12,000百万円ということになる。前述の同社の基本的な考え方にのっとって考えると、2018年3月期の本業の営業利益は12,000百万円を上回ってくることになる。ここに2017年3月期の赤字企業・事業の黒字転換した分が上乗せされる形で全社営業利益が構成されるということだ。なお、M&Aによる割安購入益については、M&A自体は2018年3月期も積極的に行う方針であり、その際にM&Aによる割安購入益が発生する可能性は否定していないが、期初業績予想には織り込まないのではないかと弊社ではみている。

前述のように、RIZAP事業を始めとする既存事業の収益拡大は続いており、特にRIZAPは紹介入会者比率上昇、ライフサポートプログラムへの再契約率の上昇、シニア層の取り込みに伴う収益性改善などの要因から2018年3月期においても大幅増益となる可能性が高いと弊社では考えている。また、同社の企業再生力の高さは過去実績が示している。したがって、上述のような同社自身の基本方針が実現される可能性は十分あると考えている。その場合、2018年3月期の期初の営業利益目標は13,000百万円から15,000百万円程度になってくるのではないかと弊社では考えている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

《TN》

 提供:フィスコ

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