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【経済】アメリカがイスラム国に軍事介入した場合に備えて、イラク戦争時代の相場を振り返る~eワラントジャーナル(馬渕磨理子)

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

こんにちは、フィスコマーケットレポーター馬渕磨理子の「eワラントジャーナルの気になるレポート」です。

トランプ大統領の登場により、アメリカがイスラム国(IS)に対して、本格的な軍事行動に出る可能性が高まっています。eワラントジャーナルの記事「トランプの本格的な軍事介入に備え、ブッシュの戦争を振り返る」では、『万が一の事態に備えて、過去の事例を確認しておくことは有益』だとして、『米国が地上軍を派遣した直近の戦争として2003年のイラク戦争』を挙げて、イラク戦争前後の株式市況について振り返ると共に、トランプ大統領が中東に軍事介入した場合のシナリオを紹介しています。

記事では、2003年のイラク戦争と現在の状況の「違い」について言及しています。イラク戦争時期は『開戦の予告とも言える2002年1月のブッシュ大統領の「悪の枢軸」発言の以前から米国は景気後退期にあった』一方で、『現在の米国景気はダウ・ジョーンズ工業株価平均(編注:NYダウ)が高値更新をしているように、景気後退期には入っていない』との分析です。つまり、株式市場にとってはブッシュ大統領の「悪の枢軸」発言よりも『景気後退の影響の方が大きかった』としています。よって『トランプ大統領が開戦を予告する議会演説を行っても株価への影響は小さい』かもしれないと予想しつつも、『開戦を控えて新たなテロ発生のリスクが高まると企業・消費者のマインド悪化は避けられず、高値から一気に株安に転換する可能性も捨て切れ』ないと、興味深い分析内容となっています。

また、有事で買われる「金相場」や「原油相場」、安全資産とされる「円相場」についても、チャートを示しながらイラク戦争の時期と比較しています。とりわけ、原油相場に関しては、シェールオイル開発で一時は世界最大の産油国とも言われた『米国が一大生産国となっているため当時と状況が異なっており、戦闘にともなう原油需要が生じれば米国のシェール企業が増産に動くので大幅な相場上昇は見込みにくく、原油相場への影響はあまりないかも』しれないと予想しています。

上記の記事の詳細は、eワラント証券が運営している「eワラントジャーナル」の2月27日付「トランプの本格的な軍事介入に備え、ブッシュの戦争を振り返る」にまとめられています。また、面白いレポートがあればご紹介しますね!

馬渕磨理子の「気になるレポート」は各種レポートを馬渕磨理子の見解で注目し、コメントしています。レポート発行人との見解とは異なる場合がありますので、ご留意くださいませ。

フィスコマーケットレポーター 馬渕磨理子

《SK》

 提供:フィスコ

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