【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):アカツキ、ブリヂストン、ソフトバンク
ソフトバンク <日足> 「株探」多機能チャートより
アカツキ<3932>がストップ高。東海東京調査センターでは17日付で同社株のレーティングを「アウトパフォーム」継続で目標株価を6500円から9100円に大幅に引き上げており、これが株価を強く刺激する格好となった。同社はスマートフォンゲームの開発・運営を手掛けるが主力ゲームの課金収入が好調だ。同調査センターでは、国内「ドラゴンボールZドッカンバトル」と「サウザンドメモリーズ」の売り上げが、予想以上に好調に推移していることを評価、17年3月期通期の営業利益を前回見通しの33億円から45億1200万円(前期比110.3%増)、18年3月期は66億円から72億7900万円に大きく増額修正している。
■ヨネックス <7906> 4,765円 +295 円 (+6.6%) 本日終値
17日、ヨネックス <7906> [東証2]が3月31日現在の株主を対象に1→4の株式分割を実施すると発表したことが買い材料。最低投資金額が現在の4分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。同時に毎年3月末時点で100株以上を保有する株主を対象に、継続保有期間3年未満で3000円相当の自社商品1点、3年以上で同2点を贈呈する株主優待新設を発表したことも支援材料となった。
■日本セラミック <6929> 2,429円 +146 円 (+6.4%) 本日終値 東証1部 上昇率7位
日本セラミック<6929>が大幅続伸、2000年9月以来16年半ぶりの高値圏に浮上、実質的に戻り売り圧力の影響を受けない青空圏を走る展開にある。同社は赤外線センサーで世界断トツのシェアを誇っており、特に車載用では衝突防止など安全システム普及に加え、自動運転分野の研究開発が進むなか、構造的な需要拡大の追い風を享受している。安倍首相がトップを務める政府のIT総合戦略本部は、高齢ドライバーによる事故を予防するため「高度安全運転支援車」の概念を取り入れる、今春にもまとめる高速道路交通システム(ITS)などの普及に向けた工程表に盛り込む方針が伝わっている。その際、自動ブレーキを応用し、高齢ドライバーに多発しているアクセルとブレーキの踏み間違い事故をセンサーで検知することが重要なポイントとなっており、関連銘柄として同社へのマークが強まっている。
■JCU <4975> 7,500円 +450 円 (+6.4%) 本日終値 東証1部 上昇率8位
17日、JCU <4975> が3月31日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことが買い材料。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。
■大平洋金属 <5541> 417円 +22 円 (+5.6%) 本日終値
大平洋金属<5541>が急伸、昨年来高値を更新した。同社は新日鉄住金系のフェロニッケル最大手で、市況上昇が顕著な非鉄関連株の一角として市場の注目を集めている。市場では「直近こそ上昇一服局面にあるが、ここ最近、銅やアルミなどと合わせニッケル市況の上昇が際立っており、同社株はその象徴株の一角として物色されている。直近ではマッコーリーキャピタル証券が『アウトパフォーム』で目標株価を450円に引き上げており、これも株高を後押ししているようだ」(大手ネット証券アナリスト)としており、個人投資家などの短期資金の流入を指摘している。信用取組は売り残が厚く、東証信用残は信用倍率が0.98倍、日証金では0.26倍と需給妙味も意識されている。
■ブリヂストン <5108> 4,549円 +234 円 (+5.4%) 本日終値
17日、ブリヂストン <5108> が発行済み株式数(自社株を除く)の6.4%にあたる5000万株(金額で1500億円)を上限に自社株買いを実施するとともに、最大7000万株の株式を消却すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は2月20日から12月22日まで。消却予定日は18年1月9日としている。
■FFRI <3692> 5,340円 +260 円 (+5.1%) 本日終値
FFRI<3692>、セグエグループ<3968>、ラック<3857>など情報セキュリティー関連株に物色の矛先が向かった。世界的にサイバー攻撃による被害が深刻化するなか、日本でも情報セキュリティーの重要性に対する認識が高まっている。特定の組織や人を狙って行われる標的型サイバー攻撃が年々活発化しており、手口や技術も年々高度化するなかで大きな脅威となっている状況だ。直近では文部科学省傘下の国立情報学研究所が3月から大学を狙うサイバー攻撃の監視を始め、知財の流出阻止につなげる構えにあるなど、官民学一体で対応に当たる動きが強まってきた。ヒューリスティックエンジンにより未知のウイルスを検知する技術に長じるFFRIをはじめ、関連銘柄の先高期待は強い。
■セリア <2782> 8,510円 +350 円 (+4.3%) 本日終値
17日、100円ショップ大手のセリア <2782> [JQ]が配当修正を発表。17年3月期の期末一括配当を従来計画の35円→40円(前期は30円)に増額修正したことが買い材料視された。業績好調を踏まえ、株主への利益還元を増やす。今期最終利益は前期比25.8%増の100億円に拡大し、8期連続で過去最高益を更新する見通し。発表を受けて、株主還元の拡充が好感される形で買い優勢でのスタートとなった。併せて、3月31日割当で1→2の株式分割を実施すると発表。流動性の向上や投資家層の拡大を好感する買いも向かった。
■横浜ゴム <5101> 2,196円 +84 円 (+4.0%) 本日終値
横浜ゴム<5101>が大幅高。この日の午後1時ごろ、17年12月期の連結業績予想を発表し、売上高は6600億円(前期比10.7%増)、営業利益は475億円(同12.2%増)と、3期ぶりの営業増益を見込んでいることが好感された。国内では、軽自動車税増税の影響が一巡するほか、昨年買収したオランダのタイヤメーカーの通期での寄与も貢献するとしている。なお、16年12月期連結決算は売上高5961億9300万円(前の期比5.3%減)、営業利益423億1700万円(同22.4%減)だった。
■ソフトバンクグループ <9984> 8,789円 +271 円 (+3.2%) 本日終値
ソフトバンクグループ<9984>は全般軟調相場に逆行、25日移動平均線をサポートラインに力強い上昇トレンドを継続している。米国主導のトランプ相場に東京株式市場の主力銘柄は今一つ乗り切れていない状況にあるが、そのなかで同社株は先高期待が強い。そのなか17日、一部外資系メディアを通じて「同社が傘下に収めている米携帯電話子会社スプリントの経営権を、ドイツテレコム傘下のTモバイルUSに譲渡することを検討している」と伝わったことで、合併交渉が再び俎上に載るとの思惑が再燃、改めて物色人気を盛り上げている。
株探ニュース