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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

オンキヨー <日足> 「株探」多機能チャートより

■オンキヨー <6628>  132円 (+6円、+4.8%)

 オンキヨー <6628> が3日ぶりに反発。子会社オンキヨー&パイオニアイノベーションズが15日、米アップルの「iPhone」向けに、充電しながら通話や音楽を楽しめる専用イヤホン「RAYZ Plus」を3月下旬に発売すると発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。iPhone7にはヘッドホン端子がなく、充電しながら音楽を聞けなかったが、新製品は世界初となるLightning接続用充電ポートをケーブルに装備することで、Lightning接続によるiPhoneやiPad/iPodtouchからの電力供給により、外部バッテリーを必要とせずに通話や音楽を楽しめるようにしたのが特徴。なお、価格はオープン価格としている。

■テセック <6337>  929円 (+37円、+4.2%)

 テセック <6337> が上伸。同社は15日、中国市場での受注促進などを目的に、3月14~16日にかけて上海で開催される「セミコンチャイナ2017」に出展すると発表。新規受注などが期待されたようだ。「セミコンチャイナ2017」では、新しいコンセプトのDCテスタ「431-TT」の実機デモを行うほか、ウエハ測定工程における複数チップ同時測定を実現したDCテスタ「471-TT」の新戦略モデルを紹介する。

■AGS <3648>  1,814円 (+63円、+3.6%)

 AGS <3648> が4連騰で、昨年来高値を更新した。同社は15日取引終了後に、スマホアプリ開発ツール「Monaca」などを手掛けるアシアル(東京都文京区)と業務提携したと発表。今後の事業展開などが期待されたようだ。主な提携内容としては、スマホアプリのBtoB市場への浸透や金融機関向けFinTech分野などへの適用検討、同社データセンターを活用したスマホアプリの提供などを想定している。

■出光興産 <5019>  3,665円 (+125円、+3.5%)

 出光興産 <5019> が5日続伸で約3週間ぶりに昨年来高値を更新、住友化学 <4005> 、保土谷化学工業 <4112> 、ワイエイシイ <6298> なども上昇したほか、15日までの2日間で株価を約1000円切り上げたアルバック <6728> も利益確定売りをこなししっかり、有機EL関連株への継続的な資金流入が続いている。特定の有機物に電圧をかけると発光する有機ELは、ポスト液晶を担う次世代ディスプレーとしてのポジションをほぼ固めており、今秋にも投入される米アップルの「iPhone8」では初の有機EL採用が見込まれるなどで市場急拡大の兆しにある。2017年のスマートフォン用パネルに占める比率は液晶が7割強、有機ELが3割弱と予測されているが、急速に台頭する中国スマホメーカーの有機EL採用が進捗しているほか、iPhoneの次世代機種も採用となれば、この構成は有機EL増勢へと漸次変化を遂げていくことになる。また、テレビ向けでも有機ELの存在感がにわかに高まる方向にある。これまでは韓国LGが圧倒的シェアを有していたが、日本の大手電機メーカーも、画像が鮮明な大型有機ELテレビの発売に相次いで動き出していることで、市場が活性化する公算が大きくなっている。関連銘柄へのマーケットの視線は今後一段と熱気を帯びることになりそうだ。

■フジ日本精糖 <2114>  620円 (+20円、+3.3%)

 フジ日本精糖 <2114> [東証2]が上伸。15日、東証が同社を16日売買分から貸借銘柄に選定すると発表したことが買い材料視された。日証金も16日約定分から貸借銘柄に追加すると発表しており、流動性の向上による売買活発化を期待する買いが向かった。

■ニチリン <5184>  1,815円 (+52円、+3.0%)

 ニチリン <5184> [東証2]が続伸。15日に決算を発表。16年12月期の連結経常利益は前の期比8.4%増の63.4億円と、従来予想の56億円を上回り減益予想から一転して増益で着地。続く17年12月期も前期比4.1%増の66億円に伸び、5期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。前期業績上振れは昨年11月以降の円安進行で為替差損が減少したことが主因。今期は自動車用ホースの販売拡大や生産・管理の効率化などで6期連続の増収増益を目指す。業績好調に伴い、今期の年間配当は前期比2円増の36円に増配する方針としたことも支援材料となった。

■ジェイエイシ <2124>  1,476円 (+37円、+2.6%)

 ジェイエイシーリクルートメント <2124> が反発。15日、人材紹介事業を展開する同社が月次売上高を発表。17年12月期の初月となる1月の売上高は前年同月比23.5%増と好調なスタートを切ったことが買い材料視された。昨年7月から7ヵ月連続で2ケタ増収を達成した。旺盛な求人需要を背景に、専門性の高い人材紹介の成約が伸びている。今期は前期比18.6%増収、同6.4%の経常増益を見込む。

■ジオスター <5282>  1,024円 (+24円、+2.4%)

 ジオスター <5282> が3日続伸。ここ上昇基調が鮮明で2月に入ってから16日までの12営業日で下げた日はわずか1日間のみ。同社は道路や鉄道向けなどにコンクリート2次製品を手掛けており、特にトンネルの内壁材であるセグメントで国内トップシェアを誇る。都市再開発に絡む大深度地下工事が活発化、トンネル工事の増勢に合わせて、セグメント需要が喚起されている。東京外郭環状道路で既に大型案件を受注しているほか、「横浜地区でも横浜環状南線、相鉄・東急直通線などの複数のトンネル工事が計画され大量のセグメントが必要となる」(国内中堅証券)ことから商機拡大が指摘されている。そして、何といっても世紀のビッグプロジェクトであるリニア中央新幹線では2027年に品川―名古屋間285キロメートルを結ぶ計画にあるが、その86%に相当する245キロメートルはトンネルで占められており、中期的にも同社の収益環境に吹く追い風は強いとみられている。17年3月期業績は2回にわたる上方修正を行っており、営業利益段階で期初計画の16億5000万円は27億1000万円まで増額された。「18年3月期は32億円前後まで拡大する」(同)との試算も出ており、さらなる株価の水準訂正余地を指摘する声も強い。

■アサヒ <2502>  4,001円 (+79円、+2.0%)

 アサヒグループホールディングス <2502> が上伸。15日の取引終了後、17年12月期の連結業績予想を発表しており、売上高1兆8200億円(前期比6.6%増)、営業利益1460億円(同6.7%増)、純利益960億円(同7.6%増)と連続営業最高益を見込んでいることが好感された。既存事業が好調に推移していることに加えて、昨年10月に買収した西欧事業がフルに寄与する見通し。また、年間配当予想を前期比6円増の60円とし10期連続増配を予定していることも好材料視されたようだ。なお、16年12月期決算は、売上高1兆7069億100万円(前の期比1.0%増)、営業利益1368億8900万円(同41.7%増)、純利益892億2100万円(同17.8%増)だった。

■デジタルガレージ <4819>  2,014円 (+36円、+1.8%)

 デジタルガレージ <4819> が続伸。15日に「インターネットインフィニティー」が東証マザーズへの新規上場(IPO)の承認を受けたことから、同社の大株主であるDガレージの含み益拡大を期待する買いが流入した。インターネットインフィニティーはヘルスケアソリューション事業および在宅サービス事業を行っており、3月21日に新規上場する。「新規上場申請のための有価証券報告書」によるとDガレージはインターネットインフィニティーの9万8200株(持ち株比率7.82%)を保有する第3位の株主となっている。

■関東電化工業 <4047>  1,191円 (+21円、+1.8%)

 関東電化工業 <4047> が全般軟調相場に抗して3日続伸。特殊ガス大手で半導体向けに高水準の需要を取り込んでいる。半導体はウエハー投入枚数の増加や半導体チップの微細化進展などを背景に需要好調、リチウムイオン電池材料も、電気自動車(EV)向けなどでニーズを開拓している。14日に17年3月期業績予想の上方修正を発表、営業利益は従来予想の76億円から86億円(前期比0.6%減)に増額されたほか、年間配当も従来予想に1円上乗せされ9円に修正しており、見直し買いが続いた。なお、同社は4月1日を境に単元株式数を1000株から100株に変更する。これも個人投資家の資金を一段と誘導する契機となりそうだ。東海東京調査センターでは15日付で「アウトパフォーム」継続としている。3次元NAND型フラッシュメモリー向けガス(WF6)や電池材料の数量増は18年3月期から本格化すると予想していることから、来期増益の可能性が高まったと評価している。

※16日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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