【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):Dガレージ、関電化、アルバック
Dガレージ <日足> 「株探」多機能チャートより
デジタルガレージ<4819>が続伸。15日に「インターネットインフィニティー」が東証マザーズへの新規上場(IPO)の承認を受けたことから、同社の大株主であるDガレージの含み益拡大を期待する買いが流入している。インターネットインフィニティーはヘルスケアソリューション事業および在宅サービス事業を行っており、3月21日に新規上場する。「新規上場申請のための有価証券報告書」によるとDガレージはインターネットインフィニティーの9万8200株(持ち株比率7.82%)を保有する第3位の株主となっている。
■関東電化工業 <4047> 1,191円 +21 円 (+1.8%) 本日終値
関東電化工業<4047>が全般軟調相場に抗して3日続伸。特殊ガス大手で半導体向けに高水準の需要を取り込んでいる。半導体はウエハー投入枚数の増加や半導体チップの微細化進展などを背景に需要好調、リチウムイオン電池材料も、電気自動車(EV)向けなどでニーズを開拓している。14日に17年3月期業績予想の上方修正を発表、営業利益は従来予想の76億円から86億円(前期比0.6%減)に増額されたほか、年間配当も従来予想に1円上乗せされ9円に修正しており、見直し買いが続いている。なお、同社は4月1日を境に単元株式数を1000株から100株に変更する。これも個人投資家の資金を一段と誘導する契機となりそうだ。東海東京調査センターでは15日付で「アウトパフォーム」継続としている。3次元NAND型フラッシュメモリー向けガス(WF6)や電池材料の数量増は18年3月期から本格化すると予想していることから、来期増益の可能性が高まったと評価している。
■アルバック <6728> 5,040円 +40 円 (+0.8%) 本日終値
アルバック<6728>が3日続伸し新高値。岩井コスモ証券は15日、同社株の投資判断を新規「A」でカバレッジを開始した。目標株価は6000円としている。同社は真空技術をベースに液晶・有機ELなどFPD(フラットパネルディスプレイ)製造装置などを展開。大型テレビ投資や、有機ELが追い風となり業績拡大を予想。17年6月期の連結営業利益は前期比46%増の260億円を予想しているほか、18年6月期は今期推定比31%増の340億円への連続大幅増益を見込んでいる。
■三菱UFJ <8306> 770.7円 +2.2 円 (+0.3%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が連日人気。15日のニューヨーク市場では、米1月消費者物価指数など経済指標が強めの内容だったことから、早期利上げ観測が高まり米10年債利回りは一時、2.52%まで上昇した。これを受け、長短金利差拡大からの利ザヤ改善が進むとの期待を背景にバンク・オブ・アメリカやJPモルガン・チェースが昨年来高値に買われた。この流れに日本のメガバンクも乗り、買い人気が膨らんでいる。
■アスクル <2678> 3,390円 -240 円 (-6.6%) 本日終値 東証1部 下落率トップ
アスクル<2678>が大幅反落。この日午前9時ごろ、同社の物流拠点「ASKUL Logi PARK首都圏」(埼玉県・三芳町)で火災が発生したと伝わっており、業績への影響を警戒した売りが出たようだ。同拠点は、13年7月に稼働を開始した、同社の東日本エリアにおける拠点の一つで、地上3階建て、延床面積は約7万2126平方メートルと国内最大級。なお、正午時点でも消火活動が続いているという。
■東芝 <6502> 202.7円 -7 円 (-3.3%) 本日終値
東芝<6502>が3日続落。同社は17年3月期決算での債務超過状態を解消できず東証2部に降格する可能性が出てきた、と複数のメディアが伝えた。資金調達のための半導体事業の売却時期を4月以降に先送りする方針を固めたことから、今期末の債務超過は解消が難しくなったため。半導体事業への出資企業の選定は、過半数の出資受け入れを視野に入札手続きをやり直す方向で調整されている。一方、東芝が東証1部から降格した場合、日経平均株価の採用基準からも外れることになる。同社の代わりに日経平均株価に新規採用されるとの思惑が浮上しているセイコーエプソン<6724>は6日続伸で、昨年来高値を更新している。
■ホンダ <7267> 3,609円 -22 円 (-0.6%) 本日終値
SMBC日興証券は15日、「トランプ新政権が自動車メーカーに与える影響」に関するリポートを発表した。「米国第一」を唱えるトランプ米大統領の下、「自動車メーカーが意図する生産・販売体制が構築しづらくなる可能性が浮上してきた」と指摘。今後、「トランプ氏により車両部品の現地調達率の引き上げを促す策や、米国で輸入販売される車両に対する規制などが考えられる」という。日系自動車メーカー各社の米国における輸入販売台数を、単純に米国販売台数から米国現地生産台数を差し引いたものと仮定し、それらが各社の世界販売台数に占める割合を資産すると、米国現地生産比率の高いホンダ<7267>は7.0%と低い一方、米国での生産を行っていないマツダ<7261>は19.9%と高い。メキシコで生産した車両の米国への輸出が世界販売に占める割合を見てみると、日産自動車<7201>は8.9%と高く、マツダも5.4%と日産に次ぐ水準となっている。こうしたなか、「トランプ政権の影響が各社におよぶとすれば、メキシコから米国への輸出が世界販売台数対比で比較的多い、日産やマツダへの影響が大きくなるだろう」と予想している。
■アルファクス <3814> 1,040円 +150 円 (+16.9%) ストップ高 本日終値
アルファクス・フード・システム <3814> [JQG]がストップ高買い気配。15日、「飲食店経営管理システム」拡張機能の自動発注システムに関する特許を1月13日に取得したと発表したことが買い材料視された。自動発注システムは、飲食店において手作業が前提となっている食材発注を自動化するシステム。あらかじめ提供するメニューに使用される食材の量を登録し改変していくことで、POSシステムなどから集計されるメニューの出数から当日の在庫なども考慮し、自動的に食材あるいは備品の正確な補充を実現するという。発表を受けて、店舗での人材難が深刻化する外食産業で需要が期待される自動発注システムの特許取得による将来的な業績への寄与に期待する買いが殺到した。
■日本精蝋 <5010> 293円 +34 円 (+13.1%) 本日終値
15日、日本精蝋 <5010> [東証2]が決算を発表。16年12月期の連結経常損益は5.8億円の黒字(前の期は7.2億円の赤字)に浮上し、従来予想の2.9億円の黒字を上回って着地。続く17年12月期の同利益は前期比72.4%増の10億円に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。前期業績の上振れは原油価格の上昇に伴い棚卸資産評価損が減少したことなどが要因。今期は高機能ワックスの拡充や原油の高値在庫の解消などで大幅増益を見込む。
株探ニュース