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【特集】大谷正之氏【2万円再挑戦の行方、転機となるか日米首脳会談】(2) <相場観特集>

大谷正之氏(証券ジャパン 調査情報部長)

―来期実績とトランプ政策期待で浮上する「株高シナリオ」―

 米国主導のトランプ相場に乗って水準を切り上げてきた東京株式市場だが、ここにきてやや気迷いが感じられる地合いとなっている。1月の米雇用統計は市場予測を上回り、米経済の強さが改めて確認されたが、トランプ保護主義政策と円高への警戒感が、これまでの楽観的な見方に水を差すムードとなっている。好調な国内企業業績は追い風ながら、今週10日に予定される日米首脳会談を前に、日経平均株価が描くトレンドは不確かな要素も多い。第一線で活躍するマーケット関係者のプロの視点を紹介する。

●「第3四半期累計決算は好調、景気敏感セクターに注目」

大谷正之氏(証券ジャパン 調査情報部長)

 今週末10日に予定されている日米首脳会談で、トランプ米大統領が日本に対して経済面でどの程度の要求を示してくるか見極めたいとの姿勢が強く、今週は市場参加者のあいだで模様ながめムードが強まりそうだ。

 一方で、発表が佳境を迎えている17年3月期第3四半期累計(4-12月)の決算は、押しなべて好調な推移をみせている。1月末までの集計によると、第3四半期累計経常利益の通期予想に対する進捗率は平均で約80%に達し、基準値の75%を上回っている。今回、通期業績の増額に踏み切った銘柄も目立ったが、見送った企業のなかからも、期末に向けて上方修正するケースも多くなりそうだ。業種別では、化学、鉄鋼などの素材関連や、工作機械、商社、海運など景気敏感セクターに見直し余地が広がりそうだ。

 日経平均株価の当面のレンジは、13週移動平均線(1万8873円=前週末現在)をサポートラインにして、1月27日の取引時間中の高値1万9486円の奪回が上値の目標となる。日米首脳会談の内容が深刻なものとならなければ、“イベント通過”によって売り圧迫懸念が解消され、来期の業績好調推移への期待感を原動力に再び上昇軌道に復帰し、日経平均株価は2万円を目指す展開が想定される。

(聞き手・冨田康夫)

<プロフィール>(おおたに・まさゆき)
1960年生まれ。立正大学文学部卒、83年丸和証券入社、営業を経て96年から現職。日本テクニカルアナリスト協会 検定テクニカルアナリスト(CFTe)、AFP(日本FP協会認定)、(内閣府認証)NPO法人金融証券マーケットフォーラム理事。トレンドの芽をいち早くキャッチすべく、フィールド重視の調査を心がけている。

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