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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

タカタ <日足> 「株探」多機能チャートより

■タカタ <7312>  519円 (+80円、+18.2%) ストップ高

 東証1部の上昇率2位。タカタ <7312> がストップ高。24日、同社が再建に関する一部報道についてのコメントを発表したことが買い材料視された。コメントでは、法的整理を前提に進められているかのような誤解を招きかねない一部報道により、混乱をきたしたことは遺憾であるとした上で、法的手段による再建を選択することは想定していないと発表した。これを受け、法的整理による再建の回避に期待する買いが殺到した。

■ストライク <6196>  5,230円 (+705円、+15.6%) ストップ高

 24日、ストライク <6196> [東証M]が25万株の立会外分売を実施すると発表したことが買い材料視された。同社は東証1部への市場変更を目指しており、この基準を満たすための株式分布状況の改善や流動性の向上を目的に分売を実施する。発表を受けて、早期の1部市場変更を期待する買いが向かった。

■ダイキョーニシカワ <4246>  1,512円 (+115円、+8.2%)

 東証1部の上昇率7位。ダイキョーニシカワ <4246> が急伸。同社は25日、広島県東広島市にある東広島寺家産業団地の用地を約17億円で広島県から取得すると発表した。用地取得は、今後ますますニーズが高まることが見込まれる軽量で環境に優しい樹脂製部品を市場に提案し続けるため、研究開発と製造などが一体となったより効率的な事業運営を進めるとともに、将来に向けたものづくり革新を実現する生産基盤を整備することが主な目的。具体的な投資規模や操業開始時期などについては、現在調整中だとしている。

■ビーピー・カストロール <5015>  1,517円 (+105円、+7.4%)

 東証1部の上昇率9位。24日、ビーピー・カストロール <5015> が16年12月期の経常利益(非連結)を従来予想の24.8億円→31.9億円に28.5%上方修正。従来の2.3%減益予想から一転して25.6%増益を見込み、一気に6期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。自動車用オイルで高付加価値品の売上構成比率が上昇したうえ、原価低減も寄与し採算が大きく改善した。業績上振れに伴い、前期の年間配当を従来計画の66円→91円(前の期は69円)に大幅増額修正したことも買いに拍車を掛けた。

■サカイ引越センター <9039>  2,811円 (+174円、+6.6%)

 サカイ引越センター <9039> が後場急伸。同社は25日午後2時過ぎに、17年3月期第3四半期累計(16年4-12月)の連結経常利益が50億3000万円(前年同期比2.5%増)になったと発表。第3四半期(16年10-12月)に限ると14億500万円(前年同期比66.5%増)となっており、これが好感されたようだ。売上高は第3四半期累計(4-12月)では558億8900万円(同7.0%増)、第3四半期(10-12月)のみでは176億7300万円(同9.8%増)となった。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。

■ロランドDG <6789>  3,295円 (+190円、+6.1%)

 ローランド ディー.ジー. <6789> が反発。24日、業務用プリンター大手の同社が16年12月期の連結経常利益を従来予想の31億円→41億円に32.3%上方修正したことが買い材料視された。昨年11月以降の円安進行による収益押し上げ効果に加え、原価低減による採算改善が利益上振れに貢献した。

■ミルボン <4919>  4,680円 (+250円、+5.6%)

 ミルボン <4919> が後場急伸。同社は25日、コーセー <4922> と資本・業務提携に関する契約を結んだと発表。これが材料視されたようだ。業務提携の内容は、美容室におけるスキンケア・メイク製品の共同開発および国内外の販売など。また、長期的な提携につながるさまざまな取り組みの企画を行うプラットフォームとして、両社による合弁会社を設立(名称や出資比率などは未定)する予定だとしている。

■SMC <6273>  29,400円 (+1,560円、+5.6%)

 SMC <6273> など機械株が軒並み高。キーエンス <6861> は昨年来高値を更新したほか、牧野フライス製作所 <6135> やオークマ <6103> といった工作機械株も値を上げた。トランプ新政権が「米国第一」を掲げるなか、米国での工場新設が盛り上がれば設備投資向けに日本の機械への需要が膨らむとの期待が高まっている。特に、ファクトリー・オートメーション(FA)化などへの投資の期待は強く、FA向けセンサーや同空圧制御機器で高シェアを誇るキーエンスやSMCは、25日の売買代金上位に顔を出している。

■FFRI <3692>  4,410円 (+225円、+5.4%)

 FFRI <3692> [東証M]、トレンドマイクロ <4704> 、テリロジー <3356> [JQ]、ラック <3857> [JQ]などサイバーセキュリティー分野に展開する銘柄群が軒並み高。IoT(モノのインターネット化)時代の到来を背景に家電を標的としたサイバー攻撃が急増している。これに伴いセキュリティーに対するニーズも一段と高まる方向となっている。25日付の日本経済新聞では、防犯カメラやテレビなど家電製品を狙ったとみられるサイバー攻撃は昨年12月時点で1月比7.4倍に拡大していることを伝えている。特に、家電を標準にするウイルス「ミライ」の猛威が観測されており、対策関連株への注目度も高まっている。

■Jディスプレ <6740>  304円 (+15円、+5.2%)

 ジャパンディスプレイ <6740> が後場一段高。25日、プラスチック基板を用いた5.5型フルハイビジョン液晶ディスプレーを開発したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。新製品「FULL ACTIVETM FLEX」は、TFTを形成する基板を従来のガラスに変えてプラスチックを用いることで超薄型化構造を実現するとともに、その柔軟性を生かして曲面形状を容易に形成することができるティスプレー。そのため、顧客のデザインの自由度の可能性を広げることが可能になるほか、落下衝撃による基板の割れを防止するという。また、これまで同社が開発してきた低周波駆動技術を盛り込むことで、通常の60ヘルツ駆動だけではなく15ヘルツまでの低周波駆動にも対応し、消費電力低減をサポートするとしている。同社では、この技術を新たなプラットフォーム技術の一つと位置づけ、スマートフォンだけではなく、ノートパソコンや車載製品などへの展開を検討する方針。なお、18年の量産開始を目指しているという。

■OSG <6136>  2,342円 (+88円、+3.9%)

 オーエスジー <6136> が急反発。同社は切削工具の大手メーカーで、超硬工具などが航空機業界向けの需要をとらえている。同社の16年11月期決算は営業利益が前の期比15.5%減の182億4600万円と低調だったが、17年11月期は米国での在庫調整が進み、中国での公共投資拡大も収益環境を後押しして7%増益の195億円に回復してくる見通し。市場では「17年11月期の配当を前期50円から44円に減配予想としたことで、いったん大きく売り込まれたが、経営実態は良好であり押し目買いの好機」(国内中堅証券)という指摘が出ている。

■ラック <3857>  1,172円 (+42円、+3.7%)

 ラック <3857> [JQ]が3日続伸。同社は25日、長崎県や長崎県警など14機関と「長崎県サイバーセキュリティに関する相互協力協定」を結んだと発表した。同社はこの締結により、長崎県下のサイバー空間の脅威に関する情報共有、技術支援、人材育成、および社会全体の意識向上に向け、相互理解による高い信頼と協力関係に基づき、安心安全なサイバー空間の実現を目指すとしている。

※25日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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