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【市況】【↓】日経平均 大引け| 4日ぶり反落・1万9000円割れ、円高や米政策を警戒 (1月23日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  18938.45
高値  19024.21(14:01)
安値  18879.68(09:21)
大引け 18891.03(前日比 -246.88 、 -1.29% )

売買高  17億7770万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆2005億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は4日ぶり反落で1万9000円割れ
 2.為替が1ドル=113円台前半への急速な円高がを嫌気
 3.トランプ大統領演説に新鮮味なく、保護主義政策に警戒感
 4.海外投資家の売りに押し目買いの動きもまばら
 5.東芝が切り返し歩調、大塚HDは商い急増で大幅安に

■東京市場概況

 前週末の米国市場では、NYダウは94ドル高と6日ぶりに反発。好決算発表を受けて押し目買いが優勢、トランプ新大統領の就任演説で伸び悩んだ。

 週明けの東京市場では、終始軟調な展開。為替が円高に大きく振れたことが嫌気され、日経平均株価は大引けにかけて売り直され安値圏で着地した。

 23日の東京市場は、利益確定の動きが強まり日経平均は1万9000円台を割り込んだ。前週末の米国株市場ではNYダウが6日ぶりに反発したものの、注目されたトランプ米大統領の就任演説は、具体的な経済政策への言及がなく新鮮味に乏しかった。ただ、アメリカ第一主義を繰り返し、保護主義的な政策に対する警戒感がくすぶっている。外国為替市場ではドル売り・円買いの動きが強まり、1ドル=113円台前半まで円高が進行、これを横目に輸出主力株中心に売り物がかさんだ。円高にリンクさせた海外ヘッジファンドとみられる短期筋の売りに加え、比較的足の長い資金にもポジションを軽くする動きが観測されていた。今週後半から本格化する企業の第3四半期決算発表への期待感は底流しているものの、地合い悪のなか押し目買いはまばらだった。

 個別では、大塚ホールディングス<4578>が後場商い急増のなかで大幅安、トヨタ自動車<7203>、富士重工業<7270>などが軟調、セブン&アイ・ホールディングス<3382>も安い。タカタ<7312>は3日連続のストップ安。アクリーティブ<8423>、ALSOK<2331>も大きく値を下げた。クックパッド<2193>、牧野フライス製作所<6135>も売られた。
 半面、東芝<6502>が大きく切り返したほか、ブイ・テクノロジー<7717>も商いを伴い急伸となった。キーエンス<6861>も買われ、アドバンテスト<6857>も高い。gumi<3903>は一時ストップ高まで買われた。ISID<4812>が値を飛ばしたほか、リンクアンドモチベーション<2170>も物色人気。クリーク・アンド・リバー社<4763>も高い。

 日経平均への寄与度上位5銘柄はアドテスト <6857> 、塩野義 <4507> 、東芝 <6502> 、旭化成 <3407> 、東邦鉛 <5707> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約8円。
 一方、マイナス寄与の上位5銘柄はファストリ <9983> 、KDDI <9433> 、ソフトバンク <9984> 、セコム <9735> 、テルモ <4543> 。押し下げ効果は約75円。

 東証33業種のうち上昇は、金属製品の1業種のみ。下落率の小さかった上位5業種は(1)電気機器、(2)パルプ・紙、(3)卸売業、(4)鉄鋼、(5)化学。一方、下落率の大きかった5業種は(1)その他金融業、(2)保険業、(3)不動産業、(4)輸送用機器、(5)小売業。

■個別材料株

△ゲンダイ <2411> [JQ]
 今期経常を一転増益に上方修正、カジノ事業へ参入。
△エストラスト <3280>
 「西部ガスが買収」と報道。
△バロック <3548>
 「中国で年100店の大量出店」と報道。
△リネットJ <3556> [東証M]
 五輪関連としてのテーマ性が脚光浴びる。
△ISID <4812>
 前期経常最高益予想を14%上乗せ、配当も8円増額。
△東京製鉄 <5423>
 今期最終益を95億円予想に増額。
△NIC <5742> [JQ]
 今期経常最高益予想を16%上乗せ。
△東芝 <6502>
 「半導体事業支援に米ファンドやキヤノンが名乗り」と報道。
△協栄産 <6973>
 「サンリオ子会社と共同開発した案内ロボが実証実験」と報道。
△五洋インテ <7519> [JQ]
 子会社が不動産収益物件情報提供サービスを開始。

▲日本ライトン <2703> [JQ]
 台湾Lite-Onが一部報道を「憶測に基づく記事」と発表。
▲フィールズ <2767>
 今期経常を一転赤字に下方修正。
▲東燃ゼネ <5012>
 和歌山工場での火災発生を嫌気。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)キムラタン <8107> 、(2)Vテク <7717> 、(3)エストラスト <3280> 、(4)gumi <3903> 、(5)GMOクラウ <3788> 、(6)東芝 <6502> 、(7)ISID <4812> 、(8)ヤマシン―F <6240> 、(9)協栄産 <6973> 、(10)ヨコオ <6800> 。

 値下がり率上位10傑は(1)タカタ <7312> 、(2)フィールズ <2767> 、(3)アクリティブ <8423> 、(4)ネクシィーズ <4346> 、(5)大塚HD <4578> 、(6)竹内製作所 <6432> 、(7)ALSOK <2331> 、(8)ヤーマン <6630> 、(9)三城HD <7455> 、(10)アーク <7873> 。

【大引け】

 日経平均は前日比246.88円(1.29%)安の1万8891.03円。TOPIXは前日比18.83(1.23%)安の1514.63。出来高は概算で17億7770万株。値上がり銘柄数は375、値下がり銘柄数は1554となった。日経ジャスダック平均は2806.36円(15.02円高)。

[2017年1月23日]

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