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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):Vテク、ISID、アドテスト

Vテク <日足> 「株探」多機能チャートより
■ブイ・テクノロジー <7717>  15,560円  +2,200 円 (+16.5%)  本日終値  東証1部 上昇率2位
 ブイ・テクノロジー<7717>が急騰、昨年来高値を更新した。ここ有機EL関連の一角が再び勢いをみせており、有機EL蒸着プロセスで必須となるファイン・ハイブリッド・マスク(FHM)を展開する同社株はその筆頭格として注目されている。きょうの急騰について市場では「外資系メディアを通じて、同社の有機EL装置や部材の3月までの契約締結を目指し中国メーカーと交渉中で、製造プロセスの一括請負に成功すれば、500億円規模の売り上げが見込めると報じられたことが、投機資金の流入を招いた。同社の昨年度の総売上高は390億円強であっただけにもし額面通りであれば物凄くインパクトが大きい話だ。これに刺激されて平田機工<6258>やアルバック<6728>など他の有機EL関連株にも人気が波及している」(準大手証券ストラテジスト)と指摘されていた。

■電通国際情報サービス <4812>  1,906円  +143 円 (+8.1%)  本日終値  東証1部 上昇率7位
 20日、電通国際情報サービス <4812> が16年12月期の連結経常利益を従来予想の58.7億円→67億円に14.1%上方修正し、従来の15期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。金融機関や電通向けシステム開発の売上が計画を下回ったものの、利益率の高いコンサルティングや自社開発ソフトの売上増加などで採算が改善したことが寄与。販管費が想定を下回ったことも利益上振れに貢献した。業績上振れに伴い、前期の年間配当を従来計画の42円→50円(前の期は32円)に増額修正したことも支援材料となった。

■東京製鐵 <5423>  1,010円  +61 円 (+6.4%)  本日終値
 東京製鉄<5423>が大幅高で1000円台を回復、同社株の4ケタ大台復帰は2011年3月以来、5年10カ月ぶり。同社は20日取引終了後、17年3月期の単独業績予想の修正を発表。売上高を1120億円から1229億円(前期比8.4%減)へ、最終利益を90億円から95億円(同50.4%減)へ修正した。固定資産の除却損が想定よりも減少し最終利益を押し上げる。原料コストの上昇は足かせながら、ここ鋼材市況が回復歩調にあることは追い風。今後も東京五輪に向けた工事の本格化が見込まれることで、鋼材市況は堅調に推移することが見込まれている。なお、営業利益は100億円(同43.8%減)で据え置いたが、第3四半期時点での通期に対する進捗率は84.2%となっており、株価も見直し買いが本格化している。

■アドバンテスト <6857>  2,077円  +59 円 (+2.9%)  本日終値
 アドバンテスト<6857>、SUMCO<3436>、SCREENホールディングス<7735>などが高い。円高の逆風下で半導体関連の強さが目立つ。ビッグデータやIoT(モノのインターネット化)の普及を背景に世界的な半導体需要の拡大が顕著で、関連銘柄には中長期的に好調な収益環境が続くとの見方が強まっている。米国では半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数も前週末は上昇し今年に入っての高値圏で推移していることもあって、この流れが東京市場にも波及している。東芝<6502>の半導体分社化の話についても、多くの企業が出資に前向きな姿勢をみせていることが伝わっており同社株は急伸、これも間接的に関連銘柄の株価に追い風となっている。

■シャープ <6753>  305円  +8 円 (+2.7%)  本日終値
 シャープ<6753>が300円台を回復。同社は台湾の鴻海グループ傘下で経営再建を進めているが、鴻海精密工業の郭台銘会長が22日、米国に8000億円規模の投資で液晶パネル工場を新設する検討に入ったと発表、トランプ大統領が製造業の国内回帰を訴えていることもあって、大型工場新設による業容拡大効果に着目した買いを誘っている。米国はスマートフォンや液晶テレビいずれの市場も巨大であり、現地生産による需要の取り込みが期待される状況にある。

■JSR <4185>  2,042円  +47 円 (+2.4%)  本日終値
 JSR<4185>が4日続伸、昨年来高値に買われた。同社は合成ゴムなどハイテク素材を手掛け、株価は昨年11月下旬以降に一貫した戻り足をみせている。東海東京調査センターが同社株のレーティングを20日付で「アウトパフォーム」に引き上げるとともに目標株価を1670円から2810円に引き上げており、これを好感する買いを呼び込んだ。半導体微細化の進展に伴う多角化事業の収益力向上を評価する一方、合成ゴムの在庫調整一巡による需給改善などを考慮し、同社の業績悪化局面は17年3月期上期で概ね終了した、との見方を示している。18年3月期の営業利益については今期予想比32.4%増益の409億円を見込んでいる。

■夢真ホールディングス <2362>  800円  +12 円 (+1.5%)  本日終値
 夢真ホールディングス<2362>、UTグループ<2146>、トラスト・テック<2154>、エン・ジャパン<4849>など人材関連株に高いものが目立つ。 足もと為替の円高進行やトランプ新大統領の保護主義的政策に対する懸念から輸出株が手掛けにくい環境にあり、内需株に物色の矛先が向かいやすい。そのなか、旺盛な企業の求人需要を背景に内需関連の有望セクターとして人材ビジネスを手掛ける企業の好収益環境に注目が集まっている。安倍政権では「一億総活躍社会」の実現を謳うなか、「イノベーションと働き方改革による生産性の向上と労働力の確保」を横断的な重要課題に掲げており、上昇傾向が続く求人倍率と合わせ、「働き方改革」をテーマとした人材ビジネス企業は有力な物色対象として市場で認知されている。

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