【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):大塚HD、竹内製作所、高島屋
大塚HD <日足> 「株探」多機能チャートより
20日、B-Rサーティワンアイスクリーム <2268> [JQ] が16年12月期の経常利益(非連結)を従来予想の3億6000万円→5億5700万円に54.7%上方修正。増益率が120倍→186倍に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。ハロウィーンキャンペーンの好調やデイリー・ヤマザキ向けポーションカップの出荷開始に加え、ソフトバンクの10周年イベントに協賛したことで、アイスクリームの販売が想定より伸びたことが寄与した。
■フィールズ <2767> 1,238円 -107 円 (-8.0%) 本日終値 東証1部 下落率2位
フィールズ<2767>が大幅続落。前週末20日取引終了後、17年3月期の連結業績予想の修正を発表し、売上高を1150億円から730億円(前期比22.7%減)へ、営業損益を20億円の黒字から65億円の赤字(前期14億1100万円の黒字)へ下方修正したことが嫌気された。遊技機販売市場の縮小を受けて、同社のパチンコ・パチスロ機の販売台数も期初計画の35万台を下回る23万台程度と見込んでいるほか、投入予定だった2機種で今期中の販売が困難になったことも下振れの要因。また、一部ゲーム分野で会員数拡大に向けた諸施策が予定通りの成果が得られなかったことも響くとしている。
■大塚ホールディングス <4578> 5,159円 -236 円 (-4.4%) 本日終値 東証1部 下落率5位
大塚ホールディングス<4578>は5日続落と軟調。同社株は24日から日経平均株価に採用されることから、この日の引けにかけリバランスの売買が発生すると見られており、市場の注目を集めている。ミツミ電機<6767>がミネベア<6479>との経営統合で上場廃止となるために、大塚HDが新規採用される。同社株は新規組み入れが発表されたことを受け10日に急騰したが、その後は上値の重い展開が続いている。
■竹内製作所 <6432> 2,390円 -109 円 (-4.4%) 本日終値 東証1部 下落率6位
竹内製作所<6432>が大幅反落。為替が円高で推移していることに加えて、20日の取引終了後に提出された大量保有報告書(変更報告書)で、米投資ファンドのキャピタル・リサーチ・アンド・マネージメント・カンパニーの保有割合が5.37%から3.72%に下落したことを受けて、需給思惑が後退したとの見方が強まり、売られているようだ。
■高島屋 <8233> 967円 -20 円 (-2.0%) 本日終値
高島屋<8233>やエイチ・ツー・オー リテイリング<8242>、三越伊勢丹ホールディングス<3099>など百貨店株が軒並み安。日本百貨店協会が20日に発表した12月の全国百貨店売上高概況が前年同月比1.7%減(店舗数調整後)となり、10カ月連続でマイナスとなったことが嫌気された。為替の影響もあり、インバウンド(シェア2.8%)が8.3%増(約192億円)で9カ月ぶりに前年を上回った一方、国内市場(シェア97.2%)は改善の傾向を見せながらも2.0%減に終わった。
■ホンダ <7267> 3,432円 -60 円 (-1.7%) 本日終値
JPモルガン証券が19日付で自動車・タイヤセクターに関するリポートを発表。米トランプ大統領が提唱する国境税について、その実現可能性は不明としながらも、実現した場合には完成車セクターへの影響は大きいと指摘している。同リポートによると、米国への輸入車両に対して不利なこの税制であるため、「米国での販売比率が高く」、かつ「米国現地生産比率」が高いメーカーが構造的にメリットを受けるとしており、完成車ではホンダ<7267>が相対的に最も安心感があるとしている。また、タイヤでは、ブリヂストン<5108>が米国販売比率が高く、現地生産比率も高い点で安心感があるとしている。
■トヨタ自動車 <7203> 6,690円 -111 円 (-1.6%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>やホンダ<7267>、マツダ<7261>など自動車株が安い。午前9時過ぎに為替相場は一時、1ドル=113円70銭台と前週末午後5時時点に比べ90銭強の大幅な円高が進行。米国のトランプ新大統領による20日の就任演説では、減税やインフラ投資など経済政策への具体的な言及はなかった。一方、環太平洋経済連携協定(TPP)離脱や北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉が表明されたことを受け、米新政権の保護主義への警戒感が台頭。米国向け売り上げが大きい自動車株には売りが先行している。
株探ニュース