【市況】後場に注目すべき3つのポイント~中小型株やテーマ株の一角への物色が続きそう
ドル円 <日足> 「株探」多機能チャートより
16日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・中小型株やテーマ株の一角への物色が続きそう
・ドル・円は114円15銭、ドル・円は弱含み、日本株安で一時114円割れ
・値下がり寄与トップはファーストリテ
■中小型株やテーマ株の一角への物色が続きそう
日経平均は下落。175.38円安の19111.90円(出来高概算7億1000万株)で前場の取引を終えた。週末にトランプ次期米大統領の就任式を控えているなか、不透明感が強まっている。トランプ氏の政権移行期間の仕事ぶりに関する世論調査が発表され、「不支持」が51%となり、44%の支持率を上回る異例の結果だった。円相場は1ドル114円20銭台とドル安・円高に振れて推移するなか、売り優勢に。
セクターでは空運のみが小幅に上昇。鉄鋼、海運が2%超の下落となったほか、不動産、その他製品、石油石炭、鉱業の弱さが目立つ。一方でJASDAQが小幅に上昇しており、中小型株やテーマ株の一角に短期筋の値幅取り狙いの資金が向かっている。
日経平均は25日線を下回っての推移となっている。価格帯別出来高の商いが積み上がっている水準を下回っており、戻り売り圧力が次第に強まりやすい。TOPIXの下落から日銀のETF買い入れへの思惑が下支えとなろうが、先週はETF買い入れへの思惑もあったが、戻りの鈍さからややセンチメントが悪化した格好。昨年後半からの株高・円安により、ETFの減額等を警戒する声も聞かれ始めており、売り仕掛け的な動きが警戒されやすい。不安定な相場環境のなか、中小型株やテーマ株の一角への物色が続きそうである。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■ドル・円は114円15銭、ドル・円は弱含み、日本株安で一時114円割れ
16日午前の東京外為市場では、ドル・円は弱含み。日本株安を手がかりに、一時114円を割り込んだ。
ドル・円は、前週末の海外市場でのドル売り・円買いの流れを受け継ぎ、週明け東京市場も売り先行となった。日経平均株価の軟調地合いを手がかりにドル売り・円買いが強まり、一時113円98銭まで値を下げた。
ランチタイムの日経平均先物は軟調地合いが続いており、目先の日本株安継続が見込まれドル売り・円買いに振れやすい地合い。足元では押し目買いが観測されドルは114円付近でもみあっているが、株安が続けばドルの戻りは鈍いだろう。
ここまでのドル・円の取引レンジは113円98銭から114円48銭、ユーロ・円は円121円10銭から121円68銭、ユーロ・ドルは1.0605ドルから1.0636ドルで推移した。
12時20分時点のドル・円は114円15銭、ユーロ・円は121円19銭、ポンド・円は137円18銭、豪ドル・円は85円33銭で推移している。
(為替・債券アナリスト 吉池威)
■後場のチェック銘柄
・値下がり寄与トップはファーストリテ<9983>、2位ソフトバンクG<9984>、2銘柄で日経平均を約41円押し下げた
・スーパーV<3094>、Gunosy<6047>、フリュー<6238>など14社がストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます
・トランプ次期米大統領
「(NATOについて)時代遅れだが、非常に重要だ」
・ロシア大統領報道官
「(次期米国務長について)厳格だが、建設的だ」
・カブドットコム<8703>、16年12月次業績を発表
・FJK<2405>、12月度連結月次売上高を発表
☆後場の注目スケジュール☆
<国内>
・13:30 11月第3次産業活動指数(前月比予想:+0.2%、10月:+0.2%)
・14:00 1月地域経済報告(日本銀行)
<海外>
・米国株式市場は祝日のため休場(キング牧師生誕記念日)
《WA》
提供:フィスコ