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【市況】米国株式市場見通し:10-12月期決算発表に注目


16日(月)はキング牧師誕生日の祝日のため米国株式相場は休場となる。先週のトランプ次期大統領の記者会見では具体的な経済政策への言及がなく、相場調整に繋がった。一方で、大手自動車企業に対して圧力をかけて米国への投資計画を実現させるなど、政策実現への強硬な姿勢も示された。今週も次期閣僚候補の承認に向けた公聴会が引き続き予定されているが、20日の大統領就任式までは政策・政治動向を受けた値動きは限られ、主要企業決算に注目が移りそうだ。

今週から10-12月期決算が本格化する。金融ではモルガン・スタンレー(17日)、ゴールドマンサックス(18日)、シティグループ(18日)などの発表が予定されている。先週、JPモルガンとバンクオブアメリカが発表した決算では、大統領選後の堅調な株式相場や金利上昇を受けてトレーディング収入が好調だった。今週も大手金融機関は好決算が予想される。

ハイテクでは動画配信サービスのネットフリックス(18日)、ITサービスのIBM(19日)などが予定されている。その他のダウ構成銘柄では航空大手のユナイテッド航空(17日)、クレジットカードのアメリカン・エキスプレス(19日)、複合企業のゼネラル・エレクトリック(20日)などの決算発表が予定されている。ユナイテッド航空は、昨年12月より新たに国際線ビジネスクラスの座席を刷新したほか、従来のエコノミークラスより割安な「ベーシックエコノミー」運賃を導入した。また、同月の旅客輸送実績は国内線、国際線ともに改善しており、業績拡大に期待が集まる。昨年9月末時点でウォーレン・バフェット氏率いる投資会社が航空株への投資を開始したこともあり、決算への注目度は高い。

経済指標では1月NY連銀製造業景気指数(17日)、1月NAHB住宅市場指数(18日)、12月消費者物価指数(18日)、12月鉱工業生産(18日)、12月住宅着工・建設許可件数(19日)などが予定されている。消費者物価指数を通じてインフレ率がFRBの目標値に近付いているかどうかに注目したい。12月は原油相場が上昇しているため、物価上昇の可能性が高いだろう。

(Horiko Capital Management LLC)

《FA》

 提供:フィスコ

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