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【市況】今週の【早わかり株式市況】 反落、トランプ氏の会見を受けた急速な円高を嫌気

日経平均 <週足> 「株探」多機能チャートより

 今週の株式市場は、トランプ次期米大統領の記者会見を受けて急速に円高が進んだことが嫌気され、日経平均株価は反落した。

 3連休明けの10日は、原油安と長期金利低下を背景とした前日の米株安に加え、為替の円高も重なり、売りが先行。日経平均は3日続落となった。

 翌11日は為替が円安方向に振れたこともあって、押し目買いが優勢となり、日経平均は4日ぶりに反発。ただ、現地時間11日に開かれるドナルド・トランプ次期米大統領の記者会見を前に様子見姿勢が強く、上値は限られた。12日はトランプ氏の会見で経済政策への具体的な言及がなかったことから、失望感により米長期金利が低下。これを受けて急速なドル売り・円買いが進んだことで幅広い銘柄で売りが先行、東証1部の8割の銘柄が下げた。日経平均は一時300円近く下げる場面があった。

 週末の13日は為替が円安方向に振れたことを受けて小売り株や電力・ガスなどディフェンシブ株を中心に買い戻しが入り、日経平均は反発した。

 日経平均株価は、前週比167円(0.86%)安の1万9287円と2週ぶりに反落して取引を終えた。週間の振れ幅は415円と、前週の337円から拡大した。


 来週はトランプ氏が米大統領に就任する週末の20日までは主力株を手掛けづらく、相場は膠着する可能性が高いとみられる。ただ、再び買いを急増させている外国人投資家がさらに買い増してくれば上値を追う可能性も残る。
 重要イベントとしては、国内では16日朝に発表される11月機械受注統計や17日夕方発表の12月訪日外客数が注目される。海外では20日のトランプ米大統領就任式が最大のイベントだ。そのほか、19日に開催されるECB理事会や、18日と20日に行われるイエレンFRB議長の講演にも注視が必要だろう。


◆マーケット・トレンド(1月10日~13日)

【↓】 1月10日(火)―― 3日続落、原油安・円高を受けリスク回避の売り
 日経平均 19301.44( -152.89)  売買高18億9467万株 売買代金 2兆5992億円

【↑】 1月11日(水)―― 4日ぶり反発、主力株中心に押し目買いが優勢
 日経平均 19364.67( +63.23)  売買高19億4433万株 売買代金 2兆1801億円

【↓】 1月12日(木)―― 反落、急速な円高で主力株中心に売りが優勢
 日経平均 19134.70( -229.97)  売買高20億0700万株 売買代金 2兆3761億円

【↑】 1月13日(金)―― 反発、円高一服で買い戻し優勢
 日経平均 19287.28( +152.58)  売買高16億0020万株 売買代金 2兆2566億円

◆セクター・トレンド(1月10日~13日)

(1)三井不 <8801> など不動産や大和ハウス <1925> など建設といった内需株が売られた
(2)JT <2914> など食品、西武HD <9024> など陸運といったディフェンシブ株は反落
(3)三菱UFJ <8306> など銀行、東京海上 <8766> など保険といった金融株はさえない
(4)輸出株はトヨタ <7203> など自動車株が低調も、ソニー <6758> など電機やクボタ <6326> など機械株は堅調
(5)新日鉄住金 <5401> など鉄鋼、日本紙 <3863> などパルプ・紙といった素材株の一角が買われた
(6)出光興産 <5019> 、JX <5020> など石油株は上昇トップ


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