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【注目】前週末6日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

アイレックス <日足> 「株探」多機能チャートより

■アイレックス <6944>  243円 (+50円、+25.9%) ストップ高

 アイレックス <6944> がストップ高。5日、簡単・薄型・手間いらずの免震システム「μ-Solator(ミューソレーター)」を発売したと発表しており、これを好感した買いが入った。「μ-Solator」は、ステンレス製の凸曲面の「セルシート」と、特殊樹脂コーティングの「滑走プレート」の間で滑る、まったく新しい免震システム。セルシート(下板)の上で滑走プレートが滑ることで、地震の揺れを積載物に伝わりにくくするシンプルな免震装置で、必要な部分だけを免震にすることができるため、精密機器やサーバー、倉庫、工場、美術品、薬品棚、オフィスのOAフロアなど、あらゆる所に免震機能を取り入れることができるようになるという。また、同社は通信系システム開発に強みを持つことから、6日付の日本経済新聞で「中国通信大手3社は2020年までに3千億元(約5兆円)規模を投じ、次世代の無線通信規格である第5世代の通信網を整備する」と報じられたことを受けて、5G関連としても物色されたようだ。

■ウッドフレンズ <8886>  2,095円 (+400円、+23.6%) ストップ高

 ウッドフレンズ <8886> [JQ]がストップ高。5日に決算を発表。17年5月期上期(6-11月)の連結経常利益は前年同期比3.9倍の4.3億円に急拡大し、従来の0.9%減益予想から一転して増益で着地したことが買い材料視された。主力の戸建て住宅の販売が堅調に推移する中、工期短縮やコスト削減を進めたことで採算が急改善した。通期計画の5.6億円に対する進捗率は77.5%に達しており、通期上振れを期待する買いが向かった。併せて、発行済み株式数(自社株を除く)の2.04%にあたる3万株(金額で6000万円)を上限に自社株買いを実施すると発表。株主還元の拡充を好感する買いも向かった。

■アルトナー <2163>  1,670円 (+300円、+21.9%) ストップ高

 アルトナー <2163> [JQ]が急騰。5日、同社が1月31日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことが買い材料。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。

■サイジニア <6031>  3,625円 (+595円、+19.6%) 一時ストップ高

 5日ストップ高のサイジニア <6031> [東証M]が4連騰となったほか、メンバーズ <2130> [東証2]も続急騰、テクノスジャパン <3666> 、ロックオン <3690> [東証M]など人工知能(AI)関連株に引き続き物色人気が集中した。全般悪地合いも個別テーマ物色の波は健在であり、官民を挙げて開発を進捗させるAI分野はその筆頭、同分野に経営資源を振り向ける中小型株をターゲットとした資金流入が続いた。

■窪田製薬HD <4596>  1,098円 (+71円、+6.9%)

 窪田製薬ホールディングス <4596> [東証M]が急続伸。同社は6日、100%子会社である米アキュセラ・インクがスターガルト病を適応症として開発している新薬候補「エミクススタト塩酸塩」に関してFDA(米国食品医薬品局)からオーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)指定を受けたと発表した。スターガルト病は、目の網膜に障害をきたし緩やかに視力が低下する稀少遺伝性疾患。8000人から1万人に1人が罹患すると推定されており、米国での推定患者数は4万人以下とみられている。「エミクススタト塩酸塩」はスターガルト病患者を対象とした臨床第2相試験の開始に向けて現在、検証を進めている。

■JIG-SAW <3914>  7,200円 (+340円、+5.0%)

 JIG-SAW <3914> [東証M]が大幅続伸。電子デバイスに組み込みソフトを実装し自動監視および遠隔操作システムを展開、「人工知能(AI)技術を駆使したデータ制御などを背景に、マーケットではIoT時代の到来を受け同社の活躍余地が広がるとの見方も強い」(国内中堅証券)という。昨年末には日本IBMが展開する IoTの基盤となるサービス「Watson IoT Platform パートナーエコシステム」への参画を決定するなど企業間連携の動きを強めている。

■ジェイアイエヌ <3046>  5,680円 (+240円、+4.4%)

 ジェイアイエヌ <3046> が反発。5日、同社が月次売上状況を発表。12月の既存店売上高が前年同月比5.6%増と今期に入り4ヵ月連続で前年実績を上回ったことが買い材料視された。12月7日に発売した「STANDARD」シリーズの「ワイドリムチタン」といった定番商品のほか、12月8日に発売した「バイカラー&コンビネーションエアフレーム」や「スリムエアフレーム」といったスポット商品が好調に推移した。

■DCMホールディングス <3050>  1,095円 (+46円、+4.4%)

 DCMホールディングス <3050> が続伸。5日、同社が経営統合に向けて協議していたケーヨー <8168> と資本業務提携すると発表したことが買い材料視された。業務面では仕入れや物流体制などで連携するほか、プライベートブランドをDCMブランドへ統一していく。資本面では、ケーヨーが実施する第三者割当増資を引き受ける。出資比率が20.1%に上昇し、ケーヨーは同社の持分法適用会社となる。併せて、17年2月期の年間配当を従来計画の22円→24円(前期は21円)に増額修正したことも支援材料となった。

■薬王堂 <3385>  2,310円 (+96円、+4.3%)

 薬王堂 <3385> が反発。5日、同社が月次営業速報を発表。12月の既存店売上高が前年同月比3.5%増と今期に入り10ヵ月連続で前年実績を上回ったことが買い材料視された。客数は同2.8%増、客単価は同0.6%増とともに伸びた。なお、全店売上高も同9.0%増と好調を維持した。

■ディー・エヌ・エー <2432>  2,721円 (+107円、+4.1%)

 ディー・エヌ・エー <2432> が大幅続伸。同社は6日、日産自動車 <7201> が製造する 自動運転車両を活用した新たな交通サービスのプラットフォーム(基盤)を開発することを決めたと発表。この取り組みの第一歩として、17年内に日産製の自動運転車両を用いた技術的な実証実験を国内で開始し、20年までに無人運転による交通サービスプラットフォームのビジネスモデルなどを検証するとしている。一方、ZMP(東京都文京区)との自動運転に関わる業務提携を解消する方針で合意したことを明らかにしている。

■エービーシー・マート <2670>  6,970円 (+190円、+2.8%)

 エービーシー・マート <2670> が4連騰。5日の取引終了後に発表した12月度概況で、既存店売上高が前年同月比3.9%増となり、2ヵ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。天候に恵まれ、月後半よりギフト需要やまとめ買いが増えたことが売り上げを牽引したという。また、商品別では、スポーツシューズ、レディースシューズ、キッズシューズが好調だったとしている。

■ソフトバンクグループ <9984>  8,363円 (+210円、+2.6%)

 ソフトバンクグループ <9984> が4連騰で連日の昨年来高値更新。日経平均寄与度の高い銘柄で裁定解消に伴うインデックス売りの影響も受けやすいが、全体相場に逆行して強さをみせた。昨年は英半導体設計大手アームHDの巨額買収や、サウジアラビアの政府系ファンドと組んで、テクノロジー分野への1000億ドル規模の投資を可能とする「ビジョン・ファンド」設立の動きなどで市場の注目を集めたが、米大統領選でトランプ氏勝利の余韻さめやらぬ12月初旬、トランプ次期米大統領とトランプタワーで会談し米国のビジネスに500億ドルを投資し、5万人の新たな雇用を創出することで合意するなど、話題を提供した。年明け早々には、米アップルが「ビジョン・ファンド」に10億ドルを投資する計画が伝わり、これが株価を一段と押し上げる足場となった。人工知能(AI)分野の研究開発にも野心的に取り組んでおり、足もとのAI関連株人気が株価に追い風となっている。テクニカル的にも大発会からの3陽連示現で中段もみ合い上放れを鮮明としている。

■大塚ホールディングス <4578>  5,213円 (+104円、+2.0%)

 大塚ホールディングス <4578> が続伸で昨年来高値を更新。6日午後2時ごろ、100%子会社大塚製薬が、統合失調症の治療薬として「ブレクスピプラゾール」の日本国内での製造販売承認申請を行ったと発表しており、これを好材料視した買いが入った。同剤は、臨床試験で統合失調症の急性期の症状を改善したほか、長期投与においても有効性を維持し、良好な忍容性を示したという。なお、米国では、成人の統合失調症と大うつ病補助療法の2つの適応で15年8月から「レキサルティ」として販売している。

■ユナイテッドアローズ <7606>  3,420円 (+65円、+1.9%)

 ユナイテッドアローズ <7606> が反発。5日の取引終了後に発表した12月度の売上概況(速報)で、小売りとネット通販を合わせた既存店売上高が前年同月比1.2%増と3ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。アウター、ニット、マフラーなどの冬物衣料・雑貨が好調だったのに加えて、メンズではジャケットやパンツ、ウィメンズではブラウスやスカート、ワンピースなども順調な動きだった。なお、前年同月と比較して休日が1日多く、小売+ネット通販既存店売上高前期比に対して1.5%増程度の影響があったと推測されるとしている。

■テンプホールディングス <2181>  1,903円 (+35円、+1.9%)

 テンプホールディングス <2181> が4日続伸したほか、リクルートホールディングス <6098> 、パソナグループ <2168> 、アウトソーシング <2427> 、フルキャストホールディングス <4848> 、ディップ <2379> など 人材サービス関連株が総じて買われた。旺盛な人材に対する需要が続くなか、企業にとっては労働人口の減少に伴い新たな働き手の確保が急務となっている。安倍政権が目指す「一億総活躍社会」のカギを握るのが「働き方改革」で、経済3団体の新年祝賀会などでも同テーマに意欲をみせる経営者が多かったことが伝わっている。つれて関連業界にはビジネスチャンスの拡大期待が高まっており、株式市場でもこれを反映する動きが徐々に強まってきた。業界各社には具体的に商機をとらえようとする動きも出ており、例えばテンプHDは調査研究子会社のパーソナル総合研究所と研修を手掛けるテンプスタッフラーニングを統合し、「働き方改革」に備えた布陣を敷き需要確保を目指す構えにあることが伝わっている。

■コナミホールディングス <9766>  4,940円 (+60円、+1.2%)

 コナミホールディングス <9766> が4日続伸。同社のスマートフォン向けカードゲーム「遊戯王デュエルリンクス」が好調で収益貢献が期待されているが、今年1月から海外配信を始めることで、課金収入増加を期待した買いを呼び込んだ。「昨年末に大和証券が、年初にみずほ証券がいずれも投資判断最上位継続で目標株価を引き上げるなど、国内証券の評価も高く、買い人気を助長している」(国内ネット証券大手)という。

■アダストリア <2685>  3,160円 (+30円、+1.0%)

 アダストリア <2685> が反発。5日の取引終了後に発表した12月度の国内月次売上高で、既存店売上高が前年同月比4.7%増と3ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。前年と比べて中旬まで冬らしい気温となったことで、メンズのコートやブルゾンなどのアウター類、ウィメンズのニットやストール、ブーツなどが中心となり売り上げを伸ばしたという。また、ブランド別では、ニコアンド、スタディオクリップ、ベイフロー、レプシィムなどが全体を牽引したようだ。

※6日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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