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【注目】前週末6日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

ファストリ <日足> 「株探」多機能チャートより

■ファーストリテイリング <9983>  39,720円 (-2,870円、-6.7%)

 東証1部の下落率3位。5日、ファーストリテイリング <9983> が国内ユニクロ売上速報を発表。12月の既存店売上高が前年同月比5.0%減と2ヵ月ぶりに前年実績を下回ったことが売り材料。12月は月後半に気温が高かったことから機能性肌着「ヒートテック」や「ウルトラライトダウン」など冬物商品が苦戦した。なお、既存店の客数も前年同期比4.0%減、客単価も同1.0%減だった。

■ベルク <9974>  4,285円 (-270円、-5.9%)

 東証1部の下落率5位。ベルク <9974> が大幅続落。5日の取引終了後に発表した第3四半期累計(16年3-11月)連結決算は、売上高1431億1100万円(前年同期比7.4%増)、営業利益66億8300万円(同4.8%増)、純利益44億8700万円(同14.9%増)となったが、9-11月期では営業利益が同11.9%減となっており、足もとの業績悪化を嫌気した売りが出たようだ。既存店売上高が堅調に推移したことで増収を確保したが、9月に1店舗、11月に2店舗の新規出店を行い先行投資が利益を圧迫したようだ。なお、17年2月期通期業績予想は売上高1869億8600万円(前期比3.3%増)、営業利益86億1200万円(同2.4%増)、純利益57億7800万円(同10.2%増)の従来予想を据え置いている。

■新日鉄住金 <5401>  2,629円 (-64円、-2.4%)

 新日鉄住金 <5401> が続落。大分製鉄所(大分市)の厚板工場で5日午前2時ごろに発生した火災を受けて、業績への影響を懸念した売りが出たようだ。大分製鉄所は、造船などに使われる鋼材などを生産する主力拠点の一つ。出火したのは厚板工場の電気系統を制御する「主電気室」であり、電気システムの制御装置が燃えたことから機械を動かせない状態となっているという。

■サックスバー <9990>  1,238円 (-28円、-2.2%)

 サックスバー ホールディングス <9990> が反落。5日の取引終了後に発表した100%子会社である東京デリカの12月の売上情報で、既存店売上高が1.9%減と2ヵ月連続で前年割れとなったことが嫌気された。なお、全社売上高は同1.3%増と2ヵ月ぶりに前年実績を上回った。

■トヨタ自動車 <7203>  6,930円 (-119円、-1.7%)

 トヨタ自動車 <7203> が続落。昨年12月中旬を境に米長期金利が下落基調にあり、直近の米10年物国債利回りは2.34%台まで低下、日米金利差縮小の思惑から、為替がドル安・円高方向に振れており、これが嫌気された。足もとのドル・円相場は1ドル=115円台前半での推移となっており、同社の今下期想定為替レート1ドル=100円からは大幅な円安メリットが生じる計算だが、株価的には昨年11~12月の上昇で織り込みつつある。目先、円安トレンドに終止符が打たれることに懸念が強い。また、米国の保護主義的な政策に対する警戒感もある。トランプ次期米大統領が自身のツイッターを通じて、同社のメキシコ工場新設について名指しで牽制する発言をしていることで、これをネガティブ材料とみた売りを誘った。株価が25日移動平均線を下回ってくると、テクニカル的にも弱気優勢の流れになりやすい。6日は、このほか日産自動車 <7201> 、ホンダ <7267> 、富士重工業 <7270> など自動車株全般に売りがかさんだ。

■良品計画 <7453>  22,550円 (-350円、-1.5%)

 良品計画 <7453> が反落。5日取引終了後、17年2月期第3四半期累計(2016年3月-11月)の連結決算を発表。売上高は2470億2700万円(前年同期比8.9%増)、営業利益は296億5100万円(同14.5%増)と2ケタ営業増益だったが、9-11月の営業利益は98億9300万円(同0.8%増)にとどまったことが嫌気された。国内は「ウールシルク」シリーズのニットやシャツなどが好調だったほか、生産ラインを増設した「体にフィットするソファ」も堅調に推移したことが全体の業績を牽引した。また、急激な為替変動や改装費用がかさんで東アジア、欧米地域は苦戦したものの、新規出店国であるインドで計画以上の実績をあげていることに加え、西南アジア・オセアニア地域での収益率が安定してきたことも寄与した。なお、通期業績予想は従来見通しを据え置き、売上高3365億円(前期比9.4%増)、営業利益380億円(同10.3%増)を見込んでいる。

■三菱UFJ <8306>  738円 (-10.3円、-1.4%)

 三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> 、三井住友フィナンシャルグループ <8316> 、みずほフィナンシャルグループ <8411> など メガバンクが安い。5日の米10年物国債利回りは前日比0.1%低下の2.34%と約1ヵ月ぶりの水準に下げた。メガバンク上昇の背景には、米長期金利上昇をベースにした利ザヤ拡大期待があるだけに、米金利下落はマイナス要因と見られている。また、今月のトランプ新政権発足に向け米国の金融規制緩和がどの程度進むかも注視されている。ただ、三菱UFJの配当利回りは2.4%前後、みずほは3.5%前後の水準にあり、下値余地は限定的ともみられている。

※6日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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