【市況】【↑】日経平均 大引け｜ 8日続伸、売り買い交錯も円安で下値頑強 (12月15日)

日経平均株価
始値　　19327.70
高値　　19436.90(09:16)
安値　　19192.60(13:02)
大引け　19273.79(前日比 +20.18 、 +0.10％ )

売買高　　23億2463万株 (東証1部概算)
売買代金　2兆8103億円　(東証1部概算)

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■本日のポイント

　１．日経平均は8日続伸、売り買い交錯も下値頑強
　２．FOMC受けドル買い加速、1ドル＝117円台の円安が追い風
　３．WTI原油急落もリスク回避ムードとはならず影響は限定的
　４．円安恩恵の自動車株などに買いが流入し全体相場支える
　５．外国人買い背景に売買代金は2兆8000億円強と高水準続く

■東京市場概況

　前日の米国市場では、NYダウは118ドル安と8日ぶりに反落。FRBによる来年の利上げ予測が年2回→3回に増えたことが嫌気された。

　東京市場では、売り買い交錯。日経平均株価は朝方高く始まった後マイナス圏に沈んだが、下値も頑強で、後場中盤に買い直されプラス圏で着地した。

　15日の東京市場は、売り買い入り乱れる展開で、前日終値を挟んでの往来となった。前日の欧米株市場は総じて軟調で、米国市場ではNYダウが8日ぶりに反落したが、外国為替市場では1ドル＝117円台に円安が進行しており、これが輸出株中心に追い風となった。米連邦公開市場員会(FOMC)での利上げは織り込み済みだったが、来年の利上げペースがこれまでの2回から3回の見通しに変わったことがサプライズとなってドル買いの動きを加速させた。WTI原油先物価格はドル高に逆連動して下げたものの、資源関連株の下げが全体に与える影響は軽微だった。ただ、全般過熱感があるほか、高水準に続いている外国人買いも、今週を境にクリスマス休暇で減少するとの見方が出ており、上値も重かった。

　個別では、トヨタ自動車<7203>、富士重工業<7270>など自動車株が為替の円安進行を背景に買われ、キーエンス<6861>も上昇した。空売りファンドの売り推奨で値を崩していたＳＭＣ<6273>が下げ止まったほか、アクリーティブ<8423>がストップ高に買われ、さが美<8201>も物色人気となった。マネーパートナーズグループ<8732>が急動意、東京テアトル<9633>も買い優勢となった。
　半面、任天堂<7974>が値を下げ、ソフトバンクグループ<9984>も軟調。東京電力ホールディングス<9501>も売りに押された。エンシュウ<6218>が大幅安となり、ＩＨＩ<7013>の下げも目立っている。ジャパンディスプレイ<6740>が下落したほか、アコム<8572>も下値模索の動きを続けた。日本ペイントホールディングス<4612>も安い。

　日経平均への寄与度上位5銘柄は日東電工 <6988> 、トヨタ <7203> 、ホンダ <7267> 、ユニファミマ <8028> 、東エレク <8035> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約23円。
　一方、マイナス寄与の上位5銘柄はソフトバンク <9984> 、ファナック <6954> 、信越化 <4063> 、ファストリ <9983> 、ＫＤＤＩ <9433> 。押し下げ効果は約31円。

　東証33業種のうち上昇は21業種。上昇率の上位5業種は(1)海運業、(2)輸送用機器、(3)精密機器、(4)小売業、(5)倉庫運輸関連。一方、下落率の上位5業種は(1)鉱業、(2)石油石炭製品、(3)建設業、(4)その他製品、(5)鉄鋼。

■個別材料株

△夢展望 <3185> [東証Ｍ]
　新社長による業績改善へ期待高まる。
△ノムラシス <3940> [ＪＱ]
　配当性向40％以上の安定配当を基本方針に。
△エルテス <3967> [東証Ｍ]
　エストニア企業とリスク解析分野で業務提携。
△カイノス <4556> [ＪＱ]
　ノロウイルス猛威で関連株に注目。
△カイオム <4583> [東証Ｍ]
　田辺三菱と新規抗体作製の委受託基本契約締結。
△窪田製薬ＨＤ <4596> [東証Ｍ]
　米社とバイオミメティック技術で契約締結。
△東洋合成 <4970> [ＪＱ]
　「最先端半導体向け光酸発生剤を増産」と報道。
△ファストロジ <6037>
　8-10月期(1Q)経常は93％増益で着地。
△三菱自 <7211>
　「日産と電気自動車の技術を共通化」と報道。
△アクリティブ <8423>
　芙蓉リースがTOBで子会社化。

▲デジデザイン <4764> [ＪＱＧ]
　2-10月期(3Q累計)最終が赤字転落で着地。
▲オービス <7827> [ＪＱ]
　今期経常は55％減益。

　東証1部の値上がり率上位10傑は(1)ファストロジ <6037> 、(2)アクリティブ <8423> 、(3)日本マイクロ <6871> 、(4)パイオラック <5988> 、(5)さが美 <8201> 、(6)トムソン <6480> 、(7)太陽誘電 <6976> 、(8)ＡＰカンパニ <3175> 、(9)マネパＧ <8732> 、(10)三菱自 <7211> 。

　値下がり率上位10傑は(1)サニックス <4651> 、(2)ヤーマン <6630> 、(3)エンシュウ <6218> 、(4)アゴーラＨＧ <9704> 、(5)バイタルＫＳ <3151> 、(6)ＩＢＪ <6071> 、(7)オルトＰ <3672> 、(8)日ガス <8174> 、(9)オーイズミ <6428> 、(10)ミロク情報 <9928> 。


【大引け】

　日経平均は前日比20.18円(0.10%)高の1万9273.79円。ＴＯＰＩＸは前日比4.03(0.26%)高の1542.72。出来高は概算で23億2463万株。値上がり銘柄数は1115、値下がり銘柄数は745となった。日経ジャスダック平均は2684.57円(1.46円高)。

［2016年12月15日］

株探ニュース