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【市況】【↑】日経平均 大引け| 3日ぶり反発、再びリスク選好に転じ市況関連株に買い (12月6日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  18457.20
高値  18484.80(09:05)
安値  18318.99(12:30)
大引け 18360.54(前日比 +85.55 、 +0.47% )

売買高  23億9136万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆6935億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均株価は3日ぶりに反発、再びリスク選好の動きに
 2.前日の欧米株市場冷静で東京市場は買い戻し促す展開に
 3.為替市場での円高進展はみられず投資家心理が改善
 4.買い一巡後、日経平均は上げ幅縮小し上値の重さも意識
 5.海運、鉄鋼、非鉄などの市況関連株への物色が目立つ

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは45ドル高と反発し最高値を更新した。原油先物相場の上昇やISM非製造業景況指数が市場予想を上回ったことが好感された。

 東京市場では、終始買い優勢、前日のリスクオフの巻き戻しで日経平均株価は切り返す展開となったが、寄り付き直後に高値をつけた後は伸び悩んだ。

 6日の東京市場は、イタリア国民投票での改憲反対派勝利に伴う政局混乱を懸念して、前日は軟調展開を強いられた東京市場だったが、本日はその反動による買い戻しで大きく買い優勢で始まった。イタリアを除き欧米株式市場が総じて堅調な動きだったことや、外国為替市場で円高が進まなかったことが投資家の不安心理後退に反映された。本日取引時間中はアジア株市場が強い動きをみせたことも買い安心感につながった。世界的な景気回復期待を底流に海運や鉄鋼・非鉄など市況関連株が上昇、証券株にも物色の矛先が向いている。ただ、手掛かり材料に不足するなかで全般は徐々に買いの勢いが弱まり、日経平均は寄り後5分後につけた1万8484円が本日の高値となり、その後は次第に上げ幅を縮小する動きとなった。

 個別では、ソフトバンクグループ<9984>が堅調、任天堂<7974>も買われた。東芝<6502>が連日の新高値と気を吐いたほか、野村ホールディングス<8604>も上昇。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクも大商いで切り返している。日本冶金工業<5480>や郵船<9101>など市況関連株が物色人気となり、関西電力<9503>、四国電力<9507>が揃って大幅高。ジャパンディスプレイ<6740>も値を上げた。
 半面、株式売り出しを嫌気した売りが続きキーエンス<6861>が続急落、日本アジア投資<8518>も朝高後に値を崩し急反落となった。カジノ法案衆院通過も材料出尽くし感から日本金銭機械<6418>が大幅安となったほか、テンプホールディングス<2181>や江崎グリコ<2206>などの下げも目立つ。エービーシー・マート<2670>も安い。

 日経平均への寄与度上位5銘柄はソフトバンク <9984> 、ファストリ <9983> 、日東電工 <6988> 、スズキ <7269> 、ファナック <6954> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約46円。
 一方、マイナス寄与の上位5銘柄は京セラ <6971> 、KDDI <9433> 、テルモ <4543> 、セコム <9735> 、電通 <4324> 。押し下げ効果は約18円。

 東証33業種のうち上昇は25業種。上昇率の上位5業種は(1)海運業、(2)鉄鋼、(3)非鉄金属、(4)証券商品先物、(5)電気・ガス業。一方、下落率の上位5業種は(1)食料品、(2)陸運業、(3)パルプ・紙、(4)医薬品、(5)サービス業。

■個別材料株

△ティーライフ <3172>
 8-10月期(1Q)経常は27%増益、今期配当を4円増額。
△トリドール <3397>
 11月既存店売上高7%増で3ヵ月連続前年上回る。
△SUMCO <3436>
 ジェフリーズ証券が「バイ」に格上げ。
△セレス <3696> [東証M]
 東証1部に市場変更。
△ショーケース <3909> [東証M]
 フィッシングサイト対策新製品の販売開始。
△タイガポリ <4231>
 産業用ホースを手掛ける米国子会社を移転拡張。
△ジーンテクノ <4584> [東証M]
 JSRと資本提携、持田薬とバイオ後続品を共同開発。
△バリューHR <6078> [東証2]
 東証1部に指定替え。
△日写印 <7915>
 マレーシアに意匠付きビニル床タイル生産の合弁設立。
△小林産 <8077>
 前期経常を26%上方修正。

▲Jストリーム <4308> [東証M]
 東証が6日売買分から信用規制。
▲キーエンス <6861>
 最大172万株の株式売り出しを実施。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)クボテック <7709> 、(2)太平発 <8835> 、(3)ウィルG <6089> 、(4)冶金工 <5480> 、(5)ティーライフ <3172> 、(6)関西電 <9503> 、(7)四国電 <9507> 、(8)大阪チタ <5726> 、(9)酒井重 <6358> 、(10)エコナック <3521> 。

 値下がり率上位10傑は(1)アジア投資 <8518> 、(2)安永 <7271> 、(3)レック <7874> 、(4)アイロムG <2372> 、(5)日金銭 <6418> 、(6)ニチハ <7943> 、(7)日本ライフL <7575> 、(8)アリアケ <2815> 、(9)ABCマート <2670> 、(10)富士紡HD <3104> 。


【大引け】

 日経平均は前日比85.55円(0.47%)高の1万8360.54円。TOPIXは前日比10.24(0.70%)高の1477.20。出来高は概算で23億9136万株。値上がり銘柄数は1241、値下がり銘柄数は631となった。日経ジャスダック平均は2662.72円(4.00円高)。

[2016年12月6日]

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