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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):シャープ、大阪チタ、オンコセラピ

シャープ <日足> 「株探」多機能チャートより
■シャープ <6753>  208円  +16 円 (+8.3%)  本日終値
 シャープ<6753>が急伸。ここ東芝<6502>が半導体事業の成長などが評価され、株価が連日人気となっていることから「同じ電機セクターの経営再建銘柄としてシャープに連想買いが流入しているようだ」(市場関係者)という。同様の視点から、ジャパンディスプレイ<6740>にも買いが入っている様子だ。

■大阪チタ <5726>  1,725円  +121 円 (+7.5%)  本日終値  東証1部 上昇率8位
 大阪チタニウムテクノロジーズ<5726>、東邦チタニウム<5727>のほか、DOWAホールディングス<5714>、新日本電工<5563>、大平洋金属<5541>などが高い。足もとドル高と逆相関関係にある金市況を除いて、非鉄市況が上昇。非鉄や穀物などで構成されるCRB指数は11月中旬以降、急速に上値追い基調を強めており、前日時点で今年7月1日以来約5カ月ぶりの水準に戻している。トランプ次期米大統領の掲げる政策が米長期金利の急上昇を招き、世界的なインフレムードにもつながっている。中国の景気減速懸念も後退している現状で市況関連株に吹く追い風は強い。

■オンコセラピ <4564>  271円  +16 円 (+6.3%)  本日終値
 オンコセラピー・サイエンス<4564>が急伸。この日の寄り前に、塩野義製薬<4507>にライセンスアウトしているがん特異的ペプチドワクチン「S-588410」の食道がん患者を対象とした第3相臨床試験について、試験の進捗に伴うマイルストーンが発生したと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。同マイルストーンは第3四半期(10~12月)に事業収益として計上することになる。なお、同社は17年3月期通期業績予想を公表していない。

■日本新薬 <4516>  5,670円  +310 円 (+5.8%)  本日終値
 日本新薬<4516>が大幅続伸。同社は5日、骨髄線維症を対象とする経口投与可能なJAK2キナーゼ選択的阻害剤NS-018について、他のJAK2阻害剤治療に不耐容または再発/難治患者に対するセカンドライン治療として有用であることが示唆されたとしており、これを好材料視した買いが入っている。カリフォルニア州・サンディエゴで開催された第58回米国血液学会において、海外で実施された第1/2相の臨床試験データを発表したという。これによると他のJAK2阻害剤での治療において、不耐容または再発/難治となったMF患者のみを対象に行われた試験で、臨床的有用性が示され、安全性にも優れているとしている。

■錢高組 <1811>  479円  +26 円 (+5.7%)  本日終値
 銭高組<1811>が大幅高で7連騰。2027年に品川・名古屋間全長285キロメートルを結ぶリニア中央新幹線のテーマが再燃、休養十分の建設関連株の一角に投機資金が流入している。名古屋駅でリニア中央新幹線の本格工事を19日に開始。これに先立ち、岐阜県で初のリニア工事「日吉トンネル南垣外工区」も、岐阜県瑞浪市で13日に着工する見通しにあり、関連銘柄の株価を刺激している。そのなか、銭高組は既にトンネル工事の皮切りとして山岳トンネル日本最長の「南アルプストンネル」をJVで受注するなどの実績があり、今後にも注目が集まっている。

■東芝機械 <6104>  468円  +25 円 (+5.6%)  本日終値
 東芝機械 <6104> が急反発、年初来高値を更新した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が5日付で同社の投資判断「オーバーウエート(強気)」を継続し、目標株価を400円→510円に引き上げたことが買い材料視された。リポートでは、原価低減モデルへの切替えや得意とする自動車向けの回復で、射出成形機の利益改善が進む可能性が高いと報告。また、中国向けの拡大基調が続くリチウムイオン二次電池用セパレータ向け押出成形機も利益貢献すると指摘した。円安進行もポジティブ要因として挙げている。同証券では、18年3月期の連結営業利益を50億円→54億円、19年3月期を52億円→59億円にそれぞれ上方修正した。

■日本写真印刷 <7915>  2,755円  +139 円 (+5.3%)  本日終値
 日本写真印刷<7915>が大幅反発し年初来高値を更新。5日、マレーシアにおいて意匠付きビニル床タイルの生産を目的とした合弁会社を設立することで、現地企業と契約書を締結したと発表しており、これを好材料視した。同社の産業資材関連のマレーシア連結子会社が、マレーシアの建材メーカー大手スキャンウルフ・プラスチック・インダストリーズとの間で12月中旬をメドに合弁会社を設立する。これにより、経済成長が著しい東南アジア地域で従来の対象市場に加え、付加価値の高い製品の需要増加が見込まれる建材市場での生産・販売体制が整うこととなり、同地域での建材事業の拡大が期待できるとしている。

■東邦亜鉛 <5707>  503円  +25 円 (+5.2%)  本日終値
 東邦亜鉛<5707>が大幅に3日続伸。米トランプ次期大統領のインフラ投資への期待もあり、亜鉛価格は急伸しており、豪州子会社が操業するエンデバー鉱山を来年5月からフル操業体制にするなど事業環境は好転している。国内大手証券では、17年3月期の連結営業利益は前期比3.8倍の53億円(会社予想37億円)、18年3月期は74億円と予想するなど大幅増益を見込んでいる。

■トリドール <3397>  2,439円  +116 円 (+5.0%)  本日終値
 トリドールホールディングス<3397>が反発。5日に発表した11月度の月次売上高で、全業態の既存店売上高が前年同月比7.1%増となり、3カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。休日が前年と比べて1日少なかったことによる影響が2.1%程度あったものの、丸亀製麺で、2日から「肉玉あんかけうどん」を販売すると共に、「夜なきうどんの日」制定記念キャンペーンの実施やテレビCMを放映するなどした結果、同業態が同7.7%増となったことが牽引した。

■新日鐵住金 <5401>  2,633.5円  +99.5 円 (+3.9%)  本日終値
 新日鉄住金<5401>が反発、7カ月半ぶりに年初来高値を更新。ここにきて市況関連株に投機資金が流れ込んでいる。同社をはじめ高炉メーカーにとって原料炭価格の高騰がネガティブ要因とみられてきたが、コスト増加のデメリットについては認知が進み株価面で織り込まれつつあるようだ。同社株の時価PERは高いものの、来期以降の業績回復局面での最終利益の伸びは30%を上回るとの見方もあり修正余地が大きい。一方、0.8倍台の低PBRは、外国人投資家のバリューハンティングの対象として有力な根拠となっている。また、トランプラリーの本家本元である米国株市場でも大手鉄鋼メーカーの株価上昇が顕著で、金融株同様にこの流れが東京市場に波及しているとの見方も出ている。

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