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【経済】NYの視点:米11月雇用統計、12月利上げをさらに確実にする可能性も


米労働省が発表する11月雇用統計は12月の利上げをさらに確実にすると期待されている。雇用統計の先行指標の中でも相関関係が強いとされる民間部門の雇用者数をあらわすADP全米雇用統計の11月分は前月比+21.6万人と、増加幅が7月来で初めて20万人台となり6月来で最大となった。

製造業の雇用も回復基調にある。米供給管理協会(ISM)製造業指数の雇用は52.3と10月52.9に続き50を上回った。50は活動の拡大と縮小の境目を示す。

市場エコノミストは失業率が4.9%と、10月に続き9年ぶりの低水準を維持。非農業部門雇用者数も前月比+18万人と、10月+16.1万人から伸びが拡大すると見ている。平均時給は前年比で+2.8%と、10月と同水準が予想されている。

一部のエコノミストはADPの結果や比較的良好だった天候を理由に、非農業部門雇用者数の予想を+20万人に引き上げ。7月以降初めてとなる20万人台を回復した場合、米国経済に楽観的な見方がより強まり、ドル買いにさらに拍車をかける可能性がある。


■11月雇用統計の先行指標

・米・ADP全米雇用統計:前月比+21.6万人(予想:+17万人、10月:+11.9万人←+14.7万人)

・米ISM製造業指数雇用:52.3(10月52.9)

・NY連銀製造業景況指数
現状

 雇用:?10.9(10月?4.7)

 週平均就業時間:?10.9(?10.4)
6か月予想

 雇用:+10.9(10月+9.4)

 週平均就業時間:+10.0(+4.7)

・フィラデルフィア連銀製造業景況指数
現状

 雇用:-2.6(10月?4.0、6ヶ月平均‐7.4)

 週平均就業時間:+7.4(?2.2、6か月平均?5.8)
6か月先

 雇用:11.8(10月25.9、6か月平均16.6)

 週平均就業時間:8.1(15.7、6か月平均12.2)

・リッチモンド連銀製造業景況指数
現状

 雇用(現状):5(10月3)

 週平均就業時間:4(?3)

 賃金::16(18)
6か月先

 雇用:15(10月20)

 週平均就業時間:6(6)

 賃金:26(29)

・消費者信頼感指数
雇用(現状)

 十分:26.9(10月25.3、前年同月21.0)

 不十分:51.4(53.0、53.2)

 困難:21.7(21.7、25.8)
雇用(6か月先予想)

 増加:14.5(14.4、前年同月12.0)

 減少:9.0(10.2、前年同月11.8)

 不変:73.5(72.4、前年同月70.9)
所得(6か月先予想)

 増加:17.5(10月17.4、前年同月17.3)

 減少:9.0(10.2、前年同月11.8)

 不変:73.5(72.4、前年同月70.9)

・失業保険申請件数

      件数 前週比 4週平均 継続受給者数
11/26/16 268,000 +17,000 251,500 -
11/19/16 251,000 +18,000 251,000 2,081,000
11/12/16 233,000 -21,000 253,000 2,043,000
11/05/16 254,000 -12,000 260,000 1,983,000
10/29/16 266,000 +7,000 258,250 2,043,000
10/22/16 259,000 -2,000 253,250 2,030,000
10/15/16 261,000 +14,000 252,000 2,040,000
10/08/16 247,000 +1,000 249,500 2,054,000
10/01/16 246,000 -8,000 252,750 2,050,000


■市場予想
失業率:4.9%(10月4.9%)
非農業部門雇用者数:前月比+18万人(10月+16.1万人)
民間部門雇用者数:前月比+17万人(10月+14.2万人)
平均時給:前月比予想+0.2%(10月+0.4%)

《NO》

 提供:フィスコ

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