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【市況】今週の【早わかり株式市況】 年初来高値を更新、急速な円安で輸出株が相場牽引

日経平均 <週足> 「株探」多機能チャートより

 今週の株式市場は、急速な円安進行と外国人投資家の買い観測が好感され、 日経平均株価は7連騰となり、一時終値ベースの年初来高値を更新した。

 週初の21日は、為替の円安進行が好感されたうえ、外国人投資家の買い観測が追い風となり、 日経平均が1万8000円大台を回復。1月6日以来、約10ヵ月半ぶりの高値を付けた。

 翌22日は円安一服で朝方こそ売りが先行したものの、その後は利益確定売りをこなし 日経平均は高値圏で引け、5日続伸となった。前日の米国株市場でNYダウをはじめ主要3指数がいずれも最高値を更新したことも買いを後押しした。祝日を挟んだ24日は一段の円安で輸出関連株が上昇相場を牽引、 日経平均は年初来高値に迫った。

 週末の25日は円安がさらに進んだことから自動車など輸出関連株が買いを集め、 日経平均は1月4日に付けた終値ベースの年初来高値を一時更新。その後は円安一服やこのところの連騰による買い疲れ感もあって伸び悩む場面もあったが、下値は頑強で根強い買いが入りプラス圏で着地した。

  日経平均株価は、前週比413円(2.30%)高の1万8381円と大幅に3週続伸。約10ヵ月半ぶりに1万8000円大台を回復して取引を終えた。週間の振れ幅は475円と、前週の587円から縮小した。


 来週は、7連騰しているだけに一時的な調整場面は想定されるものの、外国人投資家の日本株買い回帰が強まっており上値追いが続く展開が期待される。
 重要イベントとしては、国内では11月30日朝に発表される10月鉱工業生産指数が注目される。海外では11月30日に開催されるOPEC総会や12月1日発表の中国11月製造業PMI、2日発表の米国11月雇用統計に注視が必要だろう。

 なお、毎日午前8時前後に配信しているテクニカルアナリストの伊藤智洋氏による「伊藤智洋が読む『日経平均株価・短期シナリオ』」では、トランプ相場の起点となった11月10日の1ヵ月半前の9月23日に「年末へ向けて、1万9000円前後を目指す」と予想しており、この予想が現実になりそうな展開である。

◆マーケット・トレンド(11月21日~25日)

【↑】 11月21日(月)―― 10ヵ月半ぶりに1万8100円台回復、円安と海外勢の買いを好感
 日経平均 18106.02( +138.61)  売買高20億7074万株 売買代金 2兆2867億円

【↑】 11月22日(火)―― 5日続伸、利益確定売りをこなし相場の強さ発揮
 日経平均 18162.94( +56.92)  売買高19億6090万株 売買代金 2兆1727億円

【-】 11月23日(水)―― 休場(勤労感謝の日)

【↑】 11月24日(木)―― 年初来高値に接近、一段の円安で輸出関連株が上昇牽引
 日経平均 18333.41( +170.47)  売買高23億6753万株 売買代金 2兆6183億円

【↑】 11月25日(金)―― 一時年初来高値抜き7連騰、円安で自動車株に買い
 日経平均 18381.22( +47.81)  売買高24億9278万株 売買代金 2兆7225億円

◆セクター・トレンド(11月21日~25日)

(1)全33業種中、32業種が上昇
(2)トヨタ <7203> など自動車、オリンパス <7733> など精密といった輸出株が買いを集めた
(3)新日鉄住金 <5401> など鉄鋼、国際石開帝石 <1605> など鉱業株が大幅に続伸
(4)金融株は先駆した三井住友FG <8316> 、みずほFG <8411> など銀行株が伸び悩むも
  東京海上 <8766> など保険、日本取引所 <8697> などその他金融、野村 <8604> など証券は堅調持続
(5)セブン&アイ <3382> など小売り、菱地所 <8802> など不動産など内需株も買われた
(6)エーザイ <4523> 、小野薬 <4528> など医薬品株が唯一下落

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