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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:大阪チタ、住友化、トヨタ

大阪チタ <日足> 「株探」多機能チャートより
■大阪チタ <5726>  1,795円  +131 円 (+7.9%)  11:30現在  東証1部 上昇率8位
 大阪チタニウムテクノロジーズ<5726>、東邦チタニウム<5727>が急伸。中国経済の景気減速懸念が足もと後退しているほか、米国ではトランプ次期大統領が大規模なインフラ投資の拡大を掲げていることで建材原料である金属市況が上昇基調を強め、非鉄関連銘柄への物色人気につながっている。そのなか、スポンジチタンについては増産指向にある航空機業界向けに出荷が増勢で来期以降の業績回復に期待する動きがここにきての株価急上昇に反映されている。大阪チタは昨年6月に3800円近い高値をつけているほか、東邦チタニウムも1700円目前まで買われた経緯があり、両銘柄とも天井の高さが意識されている。

■関東電化工業 <4047>  908円  +48 円 (+5.6%)  11:30現在
 関東電化工業<4047>が急動意。半導体メモリー向けなどに特殊ガスを生産するが、ビッグデータの普及で高速アクセスが可能な3次元NAND型メモリーの需要が急拡大するなか収益恩恵が期待されている。3次元NANDは韓国サムスン電子や国内では東芝<6502>が普及のカギを握るとされる64層製品の開発を進捗させる一方、工場建設などの新設備増強を急いでいる。同メモリーはチップ構造が複雑な分だけ特殊ガスも通常より増量効果が見込まれ、関電化にとっても今後ポジティブな環境が予想される。

■住友化学 <4005>  539円  +23 円 (+4.5%)  11:30現在
 住友化学<4005>が4%を超える上昇で5日続伸、日経平均と歩調を合わせて11月10日以降急速な戻りをみせていたが、上値のフシとなっていた10月28日の戻り高値517円を抜いたことで上げ足に弾みがついている。16年4~9月期は営業利益段階で472億5400万円と前年同期比4割減少、通期予想も従来見込みの1400億円から1200億円(前期比27%減)に下方修正したが、株価は既に織り込み来期の回復にマーケットの視線は移行している。来年は米アップルのiPhone新機種への採用などで有機EL市場の急拡大が予想されている。住友化は有機EL向けでガラス製タッチセンサーパネルの生産能力増強に動く方針にあり、新たな収益成長エンジンとして注目されている。証券系調査機関の投資評価も総じて強気見通しを堅持するところが多い。

■三井金属 <5706>  266円  +9 円 (+3.5%)  11:30現在
 24日、三井金属鉱業 <5706> が次世代のリチウムイオン二次電池とされる「全固体電池」用の硫化物系固体電解質を開発したと発表したことが買い材料視された。同社は独自技術により電解液と同等水準のリチウムイオンの伝導性をもち、かつ電気化学的に安定した「アルジロダイト型硫化物固体電解質」を開発、併せて高い量産性も実現した。今後、電池メーカーや自動車メーカーなど、「全固体電池」を検討している主要顧客との協業により、2020年以降の実用化を目指すとしており、将来的な業績への寄与に期待する買いが向かった。

■神戸製鋼所 <5406>  1,141円  +38 円 (+3.5%)  11:30現在
 神戸製鋼所<5406>が連日の急伸。鉄鋼セクターは、米トランプ次期大統領の経済政策を視野にインフラ投資関連株として再評価する動きが出ており、来期にかけて鋼材市況の上昇や原料炭価格のピークアウトで業績拡大を予想する見方が強まっている。特に、同社は鉄鋼事業のほか建機事業やアルミ・銅事業やなども手掛けていることから、インフラ関連事業の需要を幅広く取り込むことができるとの期待も膨らんでいる。

■オークマ <6103>  1,037円  +33 円 (+3.3%)  11:30現在
 オークマ<6103>が3連騰し連日の年初来高値更新となった。24日に、工作機械の知能化技術を発展させ、人工知能(AI)を活用した診断技術「OSP-AI」を開発したと発表しており、これを好感した買いが入っている。「OSP-AI」は、機械異常を自己診断する技術として、世界で初めてAIを工作機械用CNC装置に内蔵。正常状態と異常状態の診断結果をランプの色で表示することで、ベテラン保全員でも不具合判断が難しい送り軸の状態を判断する診断技術だという。機械基礎特性の高度な知見をベースに、ディープラーニングによるAI技術を融合させて、確度の高い自己診断を実現した。

■日機装 <6376>  1,085円  +34 円 (+3.2%)  11:30現在
 日機装<6376>が7連騰で新値街道。11月中旬を境に一気に上値追い基調を強めている。同社は、世界的な航空機需要の高まりを背景にジェットエンジン逆噴射装置用備品である「カスケード」の生産増強に動く。25日、カスケードの増産需要に対応するため宮崎県宮崎市に新工場を建設し、生産能力の拡大を図ると発表、これが株価を刺激する格好となっている。信用取組は買い残が枯れ切った状態で信用倍率は0.2倍台と大幅に売り長であり株式需給関係の良さも株価にプラスに作用している。

■ヤマハ発動機 <7272>  2,675円  +75 円 (+2.9%)  11:30現在
 ヤマハ発動機 <7272> が続伸。25日の外国為替市場で1ドル=113円台後半まで円安が進んでおり、輸出関連企業には業績上振れへの期待が強まっている。SMBC日興証券は24日付のリポートで同社の目標株価を2300円→2700円に引き上げた。トランプ次期米大統領の政策期待から急激な円安が続いており、同証券は前提為替レートを1ドル=100円→110円に、1ユーロ=110円→115円に変更。これを踏まえ、17年12月期の連結営業利益を1120億円→1230億円に、さらに18年12月期を1280億円→1350億円と最高益に上方修正した。

■ダイワボウ <3107>  289円  +7 円 (+2.5%)  11:30現在
 ダイワボウホールディングス<3107>が続伸し連日の年初来高値更新となった。東京都では24日、都内のインフルエンザ定点医療機関からの患者報告数(11月14日~20日)が、流行開始の目安となる定点当たり1.0人を超え、インフルエンザの流行が始まったと発表したこと受けて、関連銘柄の一角である同社に物色の矛先が向かっている。また、21日には環境省が鳥インフルエンザの警戒レベルを最高の「3」に引き上げたことも株高を後押ししそうだ。

■トヨタ自動車 <7203>  6,751円  +163 円 (+2.5%)  11:30現在
 トヨタ自動車<7203>、富士重工業<7270>、ホンダ<7267>など自動車セクターへの資金流入が続いている。米国では好調な景気実態を背景に12月利上げの観測が強まっており、米長期金利の上昇基調を背景に、日米金利差拡大を背景としたドル買いの流れに変化がない。足もとのドル円相場は1ドル=113円台前半まで円安が進行、今年3月下旬以来約8カ月ぶりの円安水準にあり、中間決算発表時に下期設定為替レートを円高方向に修正した矢先ということもあって、輸出採算改善に伴う収益上振れ期待が株価見直し機運につながっている。自動車セクター以外では小型建機メーカーで海外売上比率が9割を超える竹内製作所<6432>のほか、村田製作所<6981>、アルプス電気<6770>などの電子部品メーカー、牧野フライス製作所<6135>、アマダホールディングス<6113>、オークマ<6103>などの工作機械メーカーにも追い風が強い。

■住友金属鉱山 <5713>  1,609円  +35.5 円 (+2.3%)  11:30現在
 非鉄株が軒並み高。住友金属鉱山<5713>やDOWAホールディングス<5714>、三井金属<5706>などがそろって年初来高値に買われた。24日のロンドン金属取引所(LME)で銅相場(3カ月物)は前日比128ドル高の1トン=5868ドルと上昇。昨年6月以来、1年5カ月ぶりの高値圏に値を上げている。ニッケルや亜鉛も高い。米次期大統領となるトランプ氏による大規模なインフラ投資に向けた期待や中国の公共投資拡大への思惑で銅やニッケルの価格が軒並み上昇しており、これを受け非鉄株への見直し買いが流入している。

●ストップ高銘柄
 ブレクスルー <2464>  411円  +80 円 (+24.2%) ストップ高   11:30現在
 第一化成 <4235>  867円  +150 円 (+20.9%) ストップ高買い気配   11:30現在
 安永 <7271>  877円  +150 円 (+20.6%) ストップ高買い気配   11:30現在
 ナガオカ <6239>  677円  +100 円 (+17.3%) ストップ高   11:30現在
 ETFSメタ <1686>  1,560円  0 円 (0.0%) ストップ高   11:30現在
 以上、5銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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