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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

チェンジ <日足> 「株探」多機能チャートより

■チェンジ <3962>  4,610円 (+700円、+17.9%) ストップ高

 チェンジ <3962> [東証M]がストップ高。同社は16日、音声認識技術を活用した「音声ビッグデータ解析サービス」の提供を開始すると発表。これが買い手掛かりとなったようだ。このサービスは、企業でこれまで活用されてこなかった音声データを、AI(人工知能)やAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)などを用いた言語処理技術を利用し、分析・有効活用できるようにするもの。複数のラインアップで構成され、顧客の音声データの収集状況や活用のレベルに合わせて最適なサービスを提供する。

■東京産業 <8070>  471円 (+69円、+17.2%) 一時ストップ高

 東証1部の上昇率2位。東京産業 <8070> が一時ストップ高まで買われた。各メディアで「福島県内の除染で出た廃棄物を保管するための中間貯蔵施設の本体の建設に向けた工事が、15日から福島県双葉町と大熊町にまたがる予定地で始まった」ことが伝えられるなか、関連銘柄として同社への関心が高まったもよう。同社は11日に公表した17年3月期第2四半期決算説明会資料のなかで、環境関連部門の取り組みとして「福島復興支援」を掲げている。具体的には、除染特別地域への資材運搬、物流システムの構築や、トラックにGPSを配備し、効率的な配車・物流を実現。また、中間貯蔵施設建設に伴う工事予定として、双葉町および大熊町での土壌貯蔵施設などの工事や、大熊町における廃棄物処理業務などを挙げている。

■フライト <3753>  1,730円 (+218円、+14.4%)

 フライトホールディングス <3753> [東証2]が大幅に3日続伸で、新値追いの展開。電子決済事業に関する2つの特許権を取得したと14日に発表したことが引き続き材料視されたようだ。取得した特許の1つは「複数暗号鍵の切替に関する特許」で、これは決済装置に複数の暗号鍵をセットし、用途に応じて切り替えて使用する仕組み。同社のマルチ決済装置「インクレディスト・プレミアム」では、既にこの特許技術を用い、多種多様なカード決済への対応として複数の決済センターへの接続を実現している。2つめは「無線を使った複数機器の設定に関する特許」で、これは無線通信する複数の機器を設定する際に操作を容易化して安全な用途での使用を可能にする仕組み。「インクレディスト・プレミアム」ではiPadなどとブルートゥースを使いペアリングを実施するため、この技術が使われている。

■住江織物 <3501>  244円 (+29円、+13.5%)

 東証1部の上昇率3位。住江織物 <3501> が急騰。15日放送のテレビ東京「ワールドビジネスサテライト(WBS)」で、同社の「光で発電する糸」が取り上げられたことが刺激材料となったようだ。なお、同社は15日取引終了後に、17年5月期第1四半期(6-8月)の連結決算を発表。インテリア事業の営業損失などが影響し、売上高は223億9200万円(前年同期比0.4%減)、営業損益は2億4100万円の赤字(前年同期は1億9900万円の黒字)となった。

■アクトコール <6064>  1,748円 (+204円、+13.2%)

 15日、アクトコール <6064> [東証M]が11月30日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことが買い材料。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。

■アライドアーキテクツ <6081>  2,500円 (+250円、+11.1%)

 アライドアーキテクツ <6081> が急騰。同社は16日、戦略的メディア運営を実現するCRM(顧客管理システム)開発で、メディアブランドを運営するメディアジーン(東京都渋谷区)との連携を開始したことを明らかにした。連携の第1段階として、メディアジーンが運営する女性向けメディアのアグリゲーション(集約)サイト「gene(ジーン)」が会員システム構築に、アライドアーキのSNSマーケティング支援プラットフォーム「モニプラ」を導入。今後、両社連携のもとにデータの一元管理を推進し、より戦略的なメディア運営を実現していくという。

■LINK&M <2170>  379円 (+32円、+9.2%)

 東証1部の上昇率7位。リンクアンドモチベーション <2170> が急伸し上場来高値を更新した。11日、同社は16年12月期第3四半期累計(1-9月)の決算を発表。連結経常利益が前年同期比7.9倍の13.9億円に急拡大して着地したことが引き続き買い材料視された。利益率の高い組織人事コンサルティングの受注好調が寄与した。企業の販売促進ニーズの高まりを背景に、営業力強化をテーマとするコンサルティングや受託業務が好調だったほか、新規事業である組織改善クラウドサービスが大きく伸びた。業績好調に伴い、通期の同利益を従来予想の16億円→17.6億円に10.0%上方修正。増益率が2.1倍→2.3倍に拡大し、2期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。

■あおぞら銀行 <8304>  387円 (+32円、+9.0%)

 東証1部の上昇率8位。あおぞら銀行 <8304> が大幅高。同社が15日取引終了後に発表した17年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結決算は、経常収益が659億9000万円(前年同期比9.5%増)、経常利益は278億3000万円(同6.2%減)、最終利益は258億5700万円(同6.4%増)だった。最終増益は有価証券利息配当金の拡大や貸倒引当金取り崩しに伴う与信費用の戻し入れなどが寄与した。ここメガバンクを筆頭に銀行セクターへの物色人気が継続、株価的に出遅れており年間配当利回りが5%近い同社株への買いが厚みを帯びた。

■東映 <9605>  904円 (+58円、+6.9%)

 東映 <9605> が5日続伸。11日に17年3月期の連結業績予想について、売上高を1090億円から1180億円(前期比3.9%減)へ、営業利益を110億円から145億円(同9.6%減)へ上方修正したことをきっかけに底値離れの動きを強めており、10月高値の871円を上回ったことでこれが加速した。上期に「ONE PIECE FILM GOLD」が大ヒットしたことに加えて、連結子会社の東映アニメーション <4816> も上方修正を発表したことなどが上方修正の要因だが、下期も現在公開中の「映画魔法つかいプリキュア!奇跡の変身!キュアモフルン!」「続・深夜食堂」をはじめ、12月公開の「仮面ライダー 平成ジェネレーションズ Dr.パックマン対エグゼイド&ゴーストwithレジェンドライダー」などのヒットが期待されている。

■さくらインターネット <3778>  961円 (+60円、+6.7%)

 さくらインターネット <3778> が3日続伸。同社は15日の取引終了後、日商エレクトロニクス傘下のエヌシーアイの会社分割による新設分割設立会社の全株式を取得して子会社化することを発表した。今回、エンタープライズ企業向けにデータセンター関連事業を展開しているエヌシーアイについて、サイバーセキュリティー事業を除く全事業を承継する新設分割設立会社をさくらインターネットが子会社化する。これにより、日商エレクトロニクスの親会社である双日 <2768> グループのデータセンター事業をさくらインターネット傘下に集約することになり、より一層のスケールメリットを獲得することが可能になる。

■三菱UFJ <8306>  682.8円 (+39.8円、+6.2%)

 三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> 、三井住友フィナンシャルグループ <8316> 、みずほフィナンシャルグループ <8411> など メガバンクは引き続き上値追い態勢を継続。株価の上昇だけでなく、ここにきて売買代金も上位を独占するなど物色人気の高まりが顕著だった。メガバンク3社の4-9月期決算は日銀のマイナス金利政策の影響を受けて、いずれも最終減益で着地したが、米国の長期金利上昇や金融規制の緩和期待を背景に内外機関投資家が買い急ぐ動きにあったようだ。潮目の変化でPERやPBRなどバリュエーション面からの出遅れ感が改めて意識された。

■六甲バター <2266>  2,625円 (+117円、+4.7%)

 六甲バター <2266> が大幅反発。岩井コスモ証券が15日付で、投資判断「B+」を継続しつつ、目標株価を2250円から2800円へ引き上げたことが好材料視された。同証券では、「家飲み」の浸透でチーズの好調が続いていることに加えて、健康ブームを追い風にハイカカオのチョコが好調に推移していることを指摘。16年12月期は経常利益47億3000万円(前期比55.7%増)を見込み、09年12月期以来の最高益を更新する見通しであることを考慮すれば、PER17倍程度の評価は可能であるとしている。

■インベスターズクラウド <1435>  3,830円 (+160円、+4.4%)

 インベスターズクラウド <1435> が反発。同社は15日、子会社のiApartmentがIoT機器「TATERU kit」の入居者向けチャットコンシェルジュ機能の開発に着手したことを明らかにした。開発するチャットコンシェルジュ機能は、「TATERU kit」に導入する新機能で、入居者の問い合わせや疑問にチャットボットが回答。チャットボットで解決できないもの、もしくは入居者の希望に合わせて、管理会社と直接チャットで問い合わせを行うことや、電話をかけることも可能で、内容や状況に応じて入居者が選択することができる。また、将来的には音声認識AI(人工知能)への対応も含め開発検討していくとしている。

※16日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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