【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):イグニス、オープンH、三菱UFJ
イグニス <日足> 「株探」多機能チャートより
イグニス<3689>が連日ストップ高。11日に、VR領域を手掛ける子会社パルスに、作詞家の秋元康氏などが資本参加すると発表したことが引き続き材料視されている。パルスへの資本参加を発表したのは秋元氏のほか、AIやディープラーニングを専門とする東京大学大学院工学系研究科技術経営戦略学専攻特任准教授の松尾豊氏、メンタリストのDaiGo氏など。秋元氏に関連しては、ブランジスタ<6176>のスマートフォンゲーム「神の手」をプロデュースするとして、同社株が3月以降急騰した経緯があるが、今回は資本参加ということで、より力が入れられるのではないかとの期待感が高まっているようだ。
■オープンハウス <3288> 2,505円 +161 円 (+6.9%) 本日終値
12日、オープンハウス <3288> が決算を発表。16年9月期の連結経常利益は前の期比43.7%増の291億円に拡大して着地。続く17年9月期も前期比16.6%増の340億円に伸び、5期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料。今期も引き続き戸建て住宅や収益不動産の販売を伸ばし、21.4%の大幅増収を見込む。業績好調に伴い、今期の年間配当は前期比10円増の60円に増配する方針とした。前日終値ベースの配当利回りは2.56%に上昇した。同時に、発行済み株式数(自社株を除く)の0.89%にあたる50万株(金額で12億5000万円)を上限に自社株買いを実施すると発表。買い付け期間は11月15日から17年3月31日まで。これを受けて、株主還元の拡充を好感する買いも向かった。
■CYBERDYNE <7779> 1,475円 +73 円 (+5.2%) 本日終値
CYBERDYNE<7779>は、14日の取引終了後に発表した第2四半期累計(4~9月)連結決算が、営業損益6億9400万円の赤字(前年同期5億3000万円の赤字)と営業赤字が拡大したことから朝安で推移したが、その後切り返し大幅続伸となった。この日、次世代型電動車イスを手掛ける米WHILL社(カリフォルニア州)と業務提携したと発表しており、これを好感した買いが入っているようだ。今回の提携は、サイバダインのサイバニクス技術と、WHILL社のモビリティ開発技術を生かし、「重介護ゼロ社会」や政府の社会変革目標である「Society5.0」に向けた次世代型モビリティの創出を目指したもの。また、あわせてWHILL社への出資も発表している。
■三菱UFJ <8306> 643円 +26 円 (+4.2%) 本日終値
14日、三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> が発行済み株式数(自社株を除く)の1.69%にあたる2億3000万株(金額で1000億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は11月15日から12月31日まで。同時に決算を発表。17年3月期上期(4-9月)の連結経常利益が前年同期比18.0%減の7948億円に減少して着地したが売り材料視されなかった。
■竹内製作所 <6432> 2,310円 +80 円 (+3.6%) 本日終値
竹内製作所<6432>が大幅高。売上高の97%を海外で稼ぐ異色の建機メーカーで北米向けの売上比率も高い。インフラ投資拡大を謳うトランプ次期政権下で商機拡大の思惑が浮上しているほか、為替の動向も輸出採算面に大きな影響を与える。ここ対ドルで円安が加速しており、足もとは1ドル=108円台までドルが買われている。これを背景とした輸出採算の改善期待が株価に浮揚効果を与えている。
■富士重工業 <7270> 4,177円 +127 円 (+3.1%) 本日終値
富士重工業<7270>が高い。同社はきょう、10月13日に発表した新型「インプレッサ」の受注台数が、発表後約1カ月(9月1日の先行予約開始~11月14日)で月販目標2500台に対し、4倍超の1万1050台に達したと発表。業績への寄与などが期待されているようだ。また、前日の海外市場で円が1ドル=108円台半ばをつけるなど、足もとの為替相場が円安・ドル高基調となっていることも買い手掛かりとなっているもよう。なお、同社は第2四半期決算発表時に通期連結業績予想の前提為替レートを従来の1ドル=106円から104円に修正。また、下期の為替レートを1ドル=100円としている。
■太陽ホールディングス <4626> 4,025円 +110 円 (+2.8%) 本日終値
太陽ホールディングス<4626>が続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が14日付でレーティング「バイ」継続、目標株価を4730円から4820円へ引き上げた。半導体市場拡大を背景とするDF(ドライフィルム)の拡販加速を考慮し、17年3月期は通期連結営業利益で会社側計画の80億円(前期109億6400万円)に対して従来予想の78億円から84億円へ、18年3月期は100億円から107億円へ引き上げている。
■イーレックス <9517> 3,105円 +75 円 (+2.5%) 本日終値
12日、イーレックス <9517> が決算を発表。17年3月期上期(4-9月)の連結経常利益が前年同期比3.3倍の14.1億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。電力小売で利益率の高い法人契約を獲得したほか、家庭向けも伸び、24.9%の大幅増収を達成したことが寄与。取引価格の下落が続く日本卸電力取引所で電力を調達したことも大幅増益に貢献した。通期計画の24.5億円に対する進捗率は57.8%に達しており、通期業績の上振れを期待する買いが向かった。
株探ニュース