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【市況】11月の「くりっく365」は売買増加か、米大統領選挙は「6/24」再来の可能性も

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

東京金融取引所(金融取)が手掛ける取引所為替証拠金取引「くりっく365」では、10月の取引数量は前月比4.5%プラスの335万3270枚。1日の平均取引数量は15万9682枚と前月比で増加したほか、月末時点の証拠金預託額も4312億円と増加。

一方、取引所株価指数証拠金取引「くりっく株365」では、10月の取引数量は前月比9.6%マイナスの32万0648枚。1日の平均取引数量に関しても1万5283枚と前月比では減少。一方、月末時点の証拠金預託額は前月比11億円プラスの438億円となった。

10月は、円安ドル高の流れが強まるなか、日経平均はじりじりと上昇する展開となった。ドル・円は、足元の上値抵抗ラインだった75日移動平均線を上抜けたほか、日足の一目均衡表では、雲上限を上抜ける強い動きが見られた。一方、日経平均も17400円台まで上昇する堅調な地合いだったが、1日あたりの東証一部の売買代金は1.9兆円と商いは閑散。値動きの狭い展開となったことが、「くりっく株365」の売買が伸び悩む要因となった。

11月は今年最大のイベントである米大統領選挙が8日(東京時間9日日中)に開催される。朝方、ワシントンポスト紙とABCが実施した世論調査で、トランプ氏の支持率がクリントン氏を上回ったと伝わっている。「トランプ・リスク」を意識した市場は、株売り、ドル売り、金買いでボラティリティの高い地合いに。今年最大のテール・リスクである「トランプ大統領」が誕生した際、6月末の英国による欧州連合離脱(Brexit)に伴う乱高下が再び市場を襲う可能性もある。日米欧の恐怖指数も上昇しており、市場の緊張感はかなり高まっている。

「クリントン大統領」なら「ドル買い、株買い」、「トランプ大統領」なら「ドル売り、株売り」となるだろう。ポジションを積み上げるのか、アンワインドの動きをとるのか様々な思惑が交錯するだろう。9日の大商いは必至と見る。

(写真提供:東京金融取引所)

《MT》

 提供:フィスコ

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