【市況】【↓】日経平均 大引け｜ 小幅反落、原油安や円高が重荷も下値に押し目買い (10月31日)

日経平均株価
始値　　17360.89
高値　　17433.13(14:37)
安値　　17327.62(10:22)
大引け　17425.02(前日比 -21.39 、 -0.12％ )

売買高　　22億4263万株 (東証1部概算)
売買代金　2兆3298億円　(東証1部概算)

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■本日のポイント

　１．日経平均は小幅反落、利益確定売り優勢
　２．原油安、円高が重荷も下値では押し目買い
　３．決算発表絡みで個別銘柄のボラティリティ高まる
　４．海外投資家の参戦思惑を背景に売買代金は増勢
　５．値上がりを値下がりが上回るもTOPIXはプラス圏

■東京市場概況

　前週末の米国市場では、NYダウは8ドル安と続落。朝方は7-9月期GDPの高成長で買いが先行したものの、その後クリントン氏の私用メール問題再燃で売りに押された。

　週明けの東京市場では、利益確定売りに押されたが、下げ幅も限定的だった。海外投資家などの参戦も観測される中で売買代金にも厚みが加わってきた。

　31日の東京市場は、前週末の米国株安や原油市況安などが重荷となったほか、ここ上昇相場の牽引役となっていた為替の円安トレンドが一服したことで利益確定売りが優勢となった。ただ、全体指数が下げれば日銀のETF買いが発動されるとの思惑から、下値を売り込むような動きもみられず、売り一巡後は下げ渋った。日経平均は後場後半になって緩やかな戻り足をみせた。個別には徐々に本格化する決算発表を受けて明暗がくっきりと分かれる傾向にある。好業績銘柄は素直に買われるものが多いが、決算に絡むネガティブサプライズは容赦なく売りの材料にされるケースも目立った。海外投資家の参戦が観測される中で売買代金も2兆円超えと増勢にあり、全体指数もTOPIXは小幅プラス圏で着地している。

　個別では、業績減額修正のアルプス電気<6770>や日本ガイシ<5333>などが値を下げ、トリドールホールディングス<3397>も業績発表を嫌気されるかたちで売り込まれた。日新電機<6641>が大幅安、ここ戻り足をみせていた三越伊勢丹ホールディングス<3099>も急反落となった。外資系証券の弱気リポートが引き金となった山崎製パン<2212>の下げも目を引く。
　半面、業績予想増額を好感され東京エレクトロン<8035>が大幅高、ＳＵＭＣＯ<3436>や信越化学工業<4063>も上昇するなど半導体周辺銘柄への買いが目立っている。ソニー<6758>、デンソー<6902>も堅調。トプコン<7732>も値を飛ばした。好業績評価でＭ＆Ａキャピタルパートナーズ<6080>が急騰、海運大手のコンテナ事業統合の動きを思惑材料に宇徳<9358>が一時ストップ高まで買われた。

　日経平均への寄与度上位5銘柄は東エレク <8035> 、ＫＤＤＩ <9433> 、信越化 <4063> 、ファナック <6954> 、デンソー <6902> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約45円。
　一方、マイナス寄与の上位5銘柄はファストリ <9983> 、ガイシ <5333> 、ソフトバンク <9984> 、コナミ <9766> 、アステラス <4503> 。押し下げ効果は約46円。

　東証33業種のうち上昇は14業種。上昇率の上位5業種は(1)海運業、(2)金属製品、(3)保険業、(4)空運業、(5)電気機器。一方、下落率の上位5業種は(1)ゴム製品、(2)鉱業、(3)医薬品、(4)ガラス土石製品、(5)倉庫運輸関連。

■個別材料株

△エスエムエス <2175>
　今期経常を6％上方修正・最高益予想を上乗せ。
△グリムス <3150> [ＪＱ]
　上期経常を41％上方修正・最高益予想を上乗せ。
△白鳩 <3192> [ＪＱ]
　小田急電鉄と資本・業務提携。
△大紀ア <5702>
　今期経常を19％上方修正。
△Ｍ＆Ａキャピ <6080>
　今期経常は14％増で6期連続最高益更新へ。
△パートナーＡ <6181>
　上期経常は一転7％増益で上振れ着地。
△モリタＨＤ <6455>
　今期経常最高益予想を3％上乗せ。
△エクセディ <7278>
　上期経常は2％増益。
△Ｕアローズ <7606>
　9.93％を上限に自社株買いを実施。
△遠藤製作所 <7841>
　今期経常を一転21％増益に上方修正。


▲極楽湯 <2340> [ＪＱ]
　7-9月期の連結経常損益は9000万円の赤字。
▲エスペック <6859>
　今期経常を一転20％減益に下方修正､配当も4円減額。

　東証1部の値上がり率上位10傑は(1)ＩＤ <4709> 、(2)Ｍ＆Ａキャピ <6080> 、(3)ショーワ <7274> 、(4)メガチップス <6875> 、(5)ＥＩＺＯ <6737> 、(6)ウッドワン <7898> 、(7)ニフコ <7988> 、(8)イー・ギャラ <8771> 、(9)ＳＵＭＣＯ <3436> 、(10)宇徳 <9358> 。

　値下がり率上位10傑は(1)ＴＩＳ <3626> 、(2)エスペック <6859> 、(3)日新電 <6641> 、(4)ガイシ <5333> 、(5)ＯＫＩ <6703> 、(6)フューチャー <4722> 、(7)名村造 <7014> 、(8)九電工 <1959> 、(9)ＩＳＩＤ <4812> 、(10)トリドール <3397> 。


【大引け】

　日経平均は前日比21.39円(0.12%)安の1万7425.02円。ＴＯＰＩＸは前日比0.61(0.04%)高の1393.02。出来高は概算で22億4263万株。値上がり銘柄数は866、値下がり銘柄数は981となった。日経ジャスダック平均は2608.81円(4.72円高)。

［2016年10月31日］

株探ニュース