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【特集】清水三津雄氏【ムード好転の東京市場、上値のメドは?】(2) <相場観特集>

清水三津雄氏(日本アジア証券 エクイティ・ストラテジスト)

―日経平均1ヵ月ぶり大台回復、今後の相場展開を聞く―

 11日の東京株式市場は、日経平均株価が終値で前週末比164円67銭高の1万7024円76銭と反発した。終値では9月7日以来約1ヵ月ぶりの1万7000円台回復。11月の米大統領選に向け、民主党のヒラリー・クリントン候補が優勢と伝えられたことや、原油価格上昇を追い風に、前日の米株式市場でダウ平均株価が大幅反発し、外国為替市場で1ドル=104円近辺へと円安・ドル高が進行したことが好感された。日経平均株価1万7000円台回復後の相場展開について第一線の市場関係者に聞いた。

●「補正予算策定や米リスク後退で上昇局面へ」

清水三津雄氏(日本アジア証券 エクイティ・ストラテジスト)

 日経平均は1万7000円を回復したが、この要因には「近く国会で補正予算が成立する見通しであり景気刺激策が期待できること」や「日銀は緩和姿勢を続ける一方、米国の金融政策は引き締め基調にありドル高・円安が見込めること」、それに「米大統領選挙で民主党のクリントン候補が優勢となり共和党のトランプ候補勝利のリスクが後退したこと」などが挙げられる。

 日本株は世界的にも出遅れ感が強く、見直し買いの流入が見込める。バリュエーション的にも再評価余地があり、日経平均は年末にかけ1万8000円が期待できるとみている。

 日経平均はチャート的には4月終値ベースの高値1万7572円抜けがポイントだが、為替の円安も予想されるなか、このラインを上抜く展開が予想される。

 今月下旬から本格化する3月期決算企業の中間決算では、為替の想定レートを円高方向に見直すとともに業績を下方修正する企業も予想され、場合によっては相場はもたつく可能性はあるが、先行きの円安が見込めるなか下落場面は買い場となるとみている。

 個別企業では、内需系の政策関連で五洋建設 <1893> やライト工業 <1926> 、前田建設工業 <1824> などの建設株、シップヘルスケアホールディングス <3360> など介護・医療関連株、それにテンプホールディングス <2181> など人材サービス関連株に注目している。

 また、これまで売られていた三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> など銀行株や村田製作所 <6981> 、アルプス電気 <6770> など電子部品を中心とするハイテク・輸出株は買い直しでの上昇が見込めるとみている。

(聞き手・岡里英幸)

<プロフィール>(しみず・みつお)
1987年コスモ証券(現、岩井コスモ証券)入社。リテール・ホールセール営業、国内外の株式ディーラー・トレーダーを歴任し、投資調査部副部長。2014年11月日本アジア証券入社、現職。歯切れの良さと分かりやすい説明に加え、ピンポイントの銘柄分析に定評がある。「ラジオNIKKEI」「日経CNBC」「ストックボイス」にレギュラー出演。

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