【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):科研薬、小糸製、アカツキ
科研薬 <日足> 「株探」多機能チャートより
科研製薬<4521>が反発。28日の取引終了後、歯周炎による歯槽骨の欠損を効能・効果として、歯周組織再生剤「リグロス歯科用液キット」の国内製造販売承認を取得したと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入っている。「リグロス」は、組み換え型ヒトbFGF(塩基性線維芽細胞成長因子)を有効成分とする世界初の歯周組織再生医薬品。手術時に「リグロス」を歯槽骨欠損部に塗布することで、歯槽骨の増加など歯周組織再生に対する有効性・安全性が確認されているという。なお、17年3月期業績予想は、現時点では修正しないというが、今後の状況により開示するとしている。
■小糸製作所 <7276> 4,950円 +10 円 (+0.2%) 本日終値
小糸製作所<7276>が反発。同社は28日の取引終了後、ブラジルに生産子会社を設立することを発表した。今回の新拠点設立により、拡大が期待される南米自動車市場への対応とともに、グローバル生産体制の拡充による新規受注の獲得、グループ収益力の強化に取り組んでいく。
■東京個別指導学院 <4745> 568円 -31 円 (-5.2%) 本日終値 東証1部 下落率4位
東京個別指導学院<4745>が大幅反落。28日の取引終了後、17年2月期の単独業績予想について、営業利益を26億円から24億円(前期比8.3%増)へ、純利益を16億6500万円から15億3300万円(同10.8%増)へ下方修正したことが嫌気されている。持続的成長の観点から新規開校や移転、リニューアルなどの設備投資を積極的に実施していることに加えて、社員や講師への投資をさらに強化していることなどが要因。なお、売上高は新規入会者数・在籍生徒数などが引き続き堅調であることから、180億円(同5.3%増)の従来予想を据え置いている。
■アカツキ <3932> 2,427円 -112 円 (-4.4%) 本日終値
アカツキ<3932>が大幅続落。28日の取引終了後、開発中の青春体験型野球ゲーム「八月のシンデレラナイン」(略称:ハチナイ)の配信時期を延期すると発表しており、これを嫌気した売りが出ているようだ。同社では、16年夏の配信開始を予定し開発を進めてきたが、さらなる機能の拡張やゲーム全体のクオリティー向上を目指すため、配信時期を来春に延期することを決定したという。なお、今後の状況に関しては、公式サイトや公式ツイッターで随時公開するとしている。
■タチエス <7239> 1,650円 -76 円 (-4.4%) 本日終値 東証1部 下落率5位
タチエス<7239>が大幅続落。いちよし経済研究所が28日付で投資判断を「A」から「B」へ引き下げたことが弱材料視されているようだ。同研究所では、中国とメキシコの増産効果拡大で、17年3月期営業利益は会社予想の75億円を上回る80億円(前期比16.2%増)と予想。また、中期的には自社フレームの採用拡大で収益性は高まると予想しているが、これらの好材料は株価に概ね織り込み済みと判断。現状の株価水準とフェアバリュー1900円とのカイ離の縮小から、投資判断を引き下げたとしている。
■日本航空 <9201> 3,006円 -44 円 (-1.4%) 本日終値
JAL<9201>やANAホールディングス<9202>など空運株は安い。28日の石油国輸出国機構(OPEC)の臨時総会で8年ぶりの減産が合意され、原油価格は急伸した。JALなど空運会社にとっては、原油価格の上昇が燃料費などのコスト高要因になることが懸念視されている。
■シルバエッグ <3961> 3,825円 +700 円 (+22.4%) ストップ高 本日終値
27日に東証マザーズ市場に新規上場したシルバーエッグ・テクノロジー<3961>とチェンジ<3962>がともにストップ高。シルバーエッグはEC(電子商取引)サイトやウェブサービス企業向けに、人工知能(AI)技術をベースにしたマーケティング・サービスを提供。また、チェンジは現場の業務を支援するシステムのITベンダーで、モバイル、セキュリティー、クラウド、IoT、ビッグデータ/アナリスティックスなどを用い、「NEW-ITトランスフォーメーション」と呼ぶ事業をそれぞれ展開している。「AI」「IoT」とともに市場の関心の高いテーマに関連していることに加えて、直近IPO銘柄ならではの需給面的にしこりがないことなどへの関心が高く、短期的な値上がりを期待した資金が流入しているようだ。
■岩崎電気 <6924> 168円 +27 円 (+19.2%) 本日終値 東証1部 上昇率2位
岩崎電気<6924>が後場急騰。同社はきょう正午過ぎに、ミネベア<6479>と資本業務提携契約を締結したと発表。これが材料視されているようだ。両社は2014年から協業で無線機能付きLED照明器具の開発を進めてきた経緯があり、さらに相互連携を深めることで付加価値の高い次世代製品やサービスの開発、コスト競争力のある価格の実現が図れるとの考えから資本業務提携に至った。なお、岩崎電は自己株式300万株(この自己株式処分後の発行済み株式総数に対する所有割合は3.83%)をミネベアに割り当てるとしている。
●ストップ高銘柄
モジュレ <3043> 221円 +50 円 (+29.2%) ストップ高 本日終値
チェンジ <3962> 3,780円 +700 円 (+22.7%) ストップ高 本日終値
リアルコム <3856> 548円 +80 円 (+17.1%) ストップ高 本日終値
ULSグループ <3798> 1,033円 +150 円 (+17.0%) ストップ高 本日終値
など、7銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース