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【市況】日経平均は大幅反落、資金回転が利いている中小型株での値幅取り狙い/ランチタイムコメント

日経平均 <1分足> 「株探」多機能チャートより

 日経平均は大幅反落。257.32円安の16426.61円(出来高概算8億株)で前場の取引を終えている。27日の米国市場は、大統領選候補による討論会で、ヒラリー候補が優勢との見方から、政治の先行き不透明感が和らいだとして、NYダウが3日ぶりに反発。シカゴ日経225先物清算値は大阪比75円安の16465円と冴えない展開となり、円相場は1ドル100円40銭辺りと前日の水準からは若干円高に振れて推移していた。中間期末配当の落ち分が120円程度とみられていることもあり、売り先行で始まった。

 16500円近辺で始まった日経平均だが、保険や銀行、証券といった金融セクターの弱さが目立つ中、じりじりと下げ幅を拡大。前場半ばには一時16385.03円と16400円を下回る局面もみられている。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1300を超えており、全体の6割強を占めている。セクターでは金融セクターのほか、電力ガス、輸送用機器、海運、石油石炭、陸運などが冴えない。一方で、ゴム製品、水産農林が小じっかり。

 配当落ちの影響はあるとは言え、日経平均はあっさり一目均衡表の雲上限や転換線を割り込んでいる。遅行スパンは実線を割り込んできており、下方シグナルを発生させつつある。後場は日銀のETF買入れからリバウンドが意識されるものの、前日のような戻りをみせられないと、戻り待ち狙いの仕掛け的な売りが出やすいと考えられる。

 物色については、足元で資金回転が利いている中小型株での値幅取り狙いの売買が続くとみておきたい。都議会や来週からのシーテック、ノーベル賞、国慶節を手掛かりとしたテーマ株の一角にも短期資金が向かいやすいとみておきたい。(村瀬智一)
《AK》

 提供:フィスコ

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