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【注目】前週末23日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

シンバイオ <日足> 「株探」多機能チャートより

■シンバイオ製薬 <4582>  328円 (+80円、+32.3%) ストップ高

 シンバイオ製薬 <4582> が急騰。米調査会社トムソン・ロイターは21日、ノーベル賞候補者24人を発表した。そのなかには、熊本大学名誉教授で崇城大学DDS研究所・特任教授の前田浩氏が、がんに薬剤を集める「EPR効果」を見つけたことが評価され化学賞の候補として挙げられている。同氏はシンバイオ製薬のシニアアドバイザーとなっていることから、ノーベル賞候補関連株として買い人気を集めた様子だ。

■タナベ経営 <9644>  1,330円 (+186円、+16.3%)

 21日、東証がタナベ経営 <9644> [東証2]を28日付で市場1部に指定替えすると発表したことが買い材料。TOPIX連動型ファンドの組み入れ需要を見越した先回り的な買いに加え、知名度の高まりや株式流動性の向上を期待する買いが向かった。

■ジェイエイシ <2124>  1,183円 (+123円、+11.6%)

 東証1部の上昇率2位。21日、人材紹介事業を展開するジェイエイシーリクルートメント <2124> が月次売上高を発表。8月の売上高は前年同月比22.6%増と、今期に入り8ヵ月連続で前年実績を上回ったことが買い材料視された。前年同月比の伸び率は6月に7.1%まで鈍化したが、7月、8月と再び20%超の増収に戻しており、これを好感した買いが向かった。なお、1-8月の累計売上高は前年同月比27.0%増で推移している。

■サンバイオ <4592>  1,487円 (+120円、+8.8%)

 サンバイオ <4592> [東証M]が続伸。同社は21日の取引終了後、神経系疾患を対象に日米で開発を進めている再生細胞薬SB623の外傷性脳損傷を対象としたフェーズ2臨床試験を国内で開始したことを発表、これを好感して買われた。すでに米国で他家由来の再生細胞薬としては世界で初めてとなる外傷性脳損傷を対象としたフェーズ2臨床試験をグローバル治験として開始しているが、今回、国内においても治験を開始し、被験者を組み入れる。この試験では、外傷性脳損傷に起因する慢性期の運動障害をもつ患者を対象に、同剤を用いた同社グループ独自の再生細胞薬の治療効果を評価する。

■サンデンHD <6444>  308円 (+15円、+5.1%)

 サンデンホールディングス <6444> が続伸。同社は21日取引終了後に、国内グループ社員を対象に200人程度の希望退職者を募集すると発表。会社側は抜本的な構造改革の一環としており、評価材料につながったようだ。募集期間は10月17日から同月31日まで。特別退職金の支払いにより特別損失が発生する見通しだが、現時点では応募者数が未確定であるため金額などは確定次第、明らかにするとしている。

■ネクスト <2120>  767円 (+31円、+4.2%)

 ネクスト <2120> が反発。21日の取引終了後、分譲住宅の企画・開発・販売や海外マンション分譲事業を手掛けるマリモ(広島市西区)が運営する国際不動産投資事業を譲り受けると発表しており、業容拡大への貢献を期待した買いが入った。今回の事業譲受により、ネクストはグローバルな投資家ネットワークや多言語対応なコンシェルジュサービスチームを手に入れることになる。これにより、既存のサービスと融合させることで、グローバルな不動産投資プラットフォームの構築を加速し、海外投資家と国内不動産事業者のマッチングを積極的に支援するとしている。なお、17年3月期業績への影響は軽微としている。

■エイチーム <3662>  2,279円 (+80円、+3.6%)

 エイチーム <3662> が4連騰。21日の取引終了後、新感覚リアルタイムRPG「ユニゾンリーグ」が累計550万ダウンロード(DL)を突破したと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。なお同社では、550万DL突破を記念してログインするだけで「経験値クエストの鍵」がもらえるログインボーナスや新スキル装備、新モンスターの登場などの記念キャンペーンを実施するとあわせて発表している。

■ニトリホールディングス <9843>  11,740円 (+410円、+3.6%)

 ニトリホールディングス <9843> が続伸。21日の取引終了後に発表した9月度(8月21日~9月20日)の国内売上高で、既存店売上高は前年同月比1.2%減と10ヵ月ぶりに前年実績を下回ったが、23日付の日本経済新聞で「29日、東急百貨店東横店(東京・渋谷)に小型店『デコホーム』を出店する」と報じられたことで、進展への期待感から買いが入ったようだ。記事によると、新店舗は渋谷駅に近い立地を生かし、幅広い顧客層を開拓するのが狙いで、低価格で使いやすいキッチン雑貨などをそろえるという。また、20日には東武百貨店池袋本店への出店も発表しており、都市部への出店強化が評価されているようだ。

■ベクトル <6058>  918円 (+19円、+2.1%)

 ベクトル <6058> がしっかり。同社は21日の取引終了後、国内最大級のエンターテインメントメディア「CuRAZY」を運営するLAUGH TECH(ラフテック、東京都渋谷区)を子会社化することを発表した。ラフテックが運営するエンターテインメントコンテンツに特化したメディア「CuRAZY」は開始から2年8ヵ月で、月間5000万CV(コンテンツビュー)/950万UUを誇る国内最大級のエンターテインメントメディアに成長している。今後、これまでの戦略PRやITを駆使したマーケティング手法と、ラフテック独自のSNS解析ツールをはじめとしたデータ測定などを組み合わせ、顧客のコミュニケーション戦略を総合的にサポートしながらさらなる成長を目指す。

■日本郵船 <9101>  199円 (+4円、+2.1%)

 日本郵船 <9101> が高い。バルチック海運指数は22日、937と6日続伸し、約1年ぶりの水準に上昇した。また、22日付の日本経済新聞は「鉱石や穀物を運ぶ外航ばら積み船のチャーター料(用船料)が大型船で急伸している」と伝えた。中国向けを中心とする鉄鉱石の輸送需要拡大が用船料を押し上げている、という。

■ダスキン <4665>  1,931円 (+31円、+1.6%)

 21日、ダスキン <4665> が17年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の21億円→30億円に42.9%上方修正。減益率が38.8%減→12.6%減に縮小する見通しとなったことが買い材料。熊本地震の影響が限定的だったうえ、重油価格の下落でクリーン事業の採算が改善する。ドーナツ店で経費抑制に取り組んだことも上振れに貢献する。

■国際石油開発帝石 <1605>  861.8円 (+12.3円、+1.5%)

 国際石油開発帝石 <1605> が続伸。22日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近11月物が前日比0.98ドル高の1バレル=46.32ドルと上昇した。米石油在庫統計を受け、需給悪化懸念が後退した。また、米連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利上げが見送られドルが下落したことから、ドルの値動きとの逆相関関係が強い原油には追い風となった。

■矢作建設工業 <1870>  929円 (+12円、+1.3%)

 矢作建設工業 <1870> が続伸。同社の17年3月期第1四半期連結経常利益は28億7800万円(前年同期比4.1倍)と大幅増益を達成した。通期の経常利益予想76億円(前年同期比3.8%増)に対する第1四半期の進捗率は37.9%に達しており、上方修正の可能性が濃厚となっている。主力の民間建築需要を順調に取り込んでいるのに加え、7月には分譲マンション事業者としてこれまで培ってきたノウハウ・情報量を生かし新築戸建事業への参入も発表している。さらに、不動産関連事業として手掛ける名古屋市金城埠頭の“モノやコトをつくる喜び”をコンセプトとしたものづくり体験型・複合商業施設「メイカーズ・ピア」は17年春にオープン予定だ。株価は8月中旬以降、ほぼ900~950円の狭いレンジでのボックス相場となっているが、現状は下限にあり仕込み好機といえそうだ。PERは8倍水準と割安圏にある。

※23日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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