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【市況】高岡隆一の【今日のポイントとヒント】 「調整入りか」

高岡隆一 (株式評論家)
日経平均株価が終値ベースで7月21日高値(1万6938円)や8月12日高値(1万6943円)を割り込んだことで、短期基調は悪化してしまった。目先は1万6500円で止まるかどうかが注目点となる。

◆この1万6500円で止まることができれば、まだ上昇トレンド継続への期待は残る。だが、1万6500円を割り込むと、上昇トレンド崩壊の可能性を意識せざるを得ない。よくて1万6000~1万7000円のもみ合い、このような見方に変える必要が出てこよう。

◆この数ヵ月、米国はもちろんのこと世界の株式市場は、雇用統計を中心に米国の経済指標に一喜一憂してきた。特に弱い経済指標が出ると、日本では「米国経済の軟調さ→米国金利低下→ドル安→円高+日本株安」、この構図が嫌気されやすい。このため、米国経済指標の強さが市場の期待であり、市場安定の条件だった。

◆だが、意外にもFRB関係者が早期利上げを強調した先週末、米国株はもろくも大幅安(NYダウは394ドル安)と言う結果に唖然とさせられた。これでは良好な経済指標が悪なのか善なのか、全く判断できなくなってしまうからだ。

◆「利上げ」という材料が、その時々により肯定されたり否定されたりでは、投資家としてどのような経済指標なら「買い(または売り)」とすればよいのか判断ができない。材料に対する市場の反応がどちらかに統一されるまで(上または下)、動かない方が得策だと思う。基調好転の確認には1万6900円超えが条件となる。こうなれば上昇トレンド継続への期待が復活しよう。

2016年9月11日 記

情報提供:高岡隆一の株価天気予報

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