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【経済】日米の注目経済指標:8月米雇用統計で9月利上げの可否を見極める


8月29日-9月2日に発表予定の主要経済指標のポイントは次の通り。

■29日(月)午後9時30分発表予定
○(米)7月PCEコア指数-予想は前年比+1.5%

参考となる6月実績は、前年比+1.6%。家賃、サービス価格は上昇を続ける見込みだが、上昇率はやや鈍化しつつあるようだ。労働市場の改善は継続しているものの、現時点で物価動向に与える影響は限定的とみられる。

■30日(火)午後11時発表予定
○(米)8月消費者信頼感指数-予想は97.0

参考となる7月実績は97.3。また、参考指標である8月米ミシガン大消費者信頼感指数速報値は90.4で予想を下回っていた。8月については労働市場の改善が続いていることから、7月実績を大きく下回ることはないとみられているが、指数を押し上げる要因は多くないことから、7月実績をやや下回る可能性がある。

■31日(水)午後9時15分発表予定
○(米)8月ADP雇用統計-予想は前月比+17.3万人

参考となる7月実績は前月比+17.9万人。8月中の新規失業保険申請件数の推移を参考にすると、雇用者数は7月実績に近い水準になるとみられる。ただし、鉱業関連の雇用増は期待できないことから、市場予想は妥当な水準か。

■9月1日(木)午後11時発表予定
○(米)8月ISM製造業景況指数-予想は52.0

先行指標となる8月マークイット米製造業PMI速報値は52.1で市場予想の52.7程度を下回った。労働市場の改善は続いており、支払い価格はやや上昇する可能性があるが、英国の欧州連合(EU)離脱決定の影響があることや新規受注がやや伸び悩んでいる可能性があることから、8月は7月実績とおおむね同水準となる見通し。

■9月2日(金)午後9時30分発表予定
○(米)8月雇用統計-予想は非農業部門雇用者数は前月比+18.0万人、失業率は4.8%

8月ADP雇用統計の内容を点検する必要はあるが、8月中旬の新規失業保険申請件数を参考にすると、8月の非農業部門雇用者増加数は20万人未満になるとみられる。6月と7月の増加数は合計で50万人を超えており、雇用創出がこのペースを維持できるとの見方は少ない。失業率については、8月の労働参加率は横ばい、または若干低下する可能性があることから、7月の4.9%から0.1ポイント低下して4.8%になるとみられる。

その他の主な経済指標の発表予定は、29日(月):(米)7月個人所得・支出、30日(火):(日)7月失業率、31日(水):(日)7月鉱工業生産、(米)8月シカゴPMI、9月2日(金):(米)7月貿易収支。

《FA》

 提供:フィスコ

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