【特集】MRO Research Memo(4):大企業連携が伸長、インドネシア事業会社を子会社化
モノタロウ <日足> 「株探」多機能チャートより
■重点施策
(1)間接資材購買プラットフォーム化推進(モノタロウ事業)
MonotaRO<3064>の2016年12月期第2四半期は登録顧客数が前期末比で20.5万口座増加し、累積で198.2万口座となった。数年来のTVCMによる認知拡大がドライバーとなっている。同社のプラットフォームは5つの要素が組み合わさっている。1)900万点を超える商品点数(ロングテール)を取り扱うことによる“何でも見つかる価値”、2)ネット・カタログ販売による“交渉がいらない価値”、3)機械学習を活用したリアルタイム推奨による“気が利く提案がある価値”、4)在庫点数(27.6万点)や当日出荷点数(42万点)による“早く届く価値”、5)PB商品(約33万点、品質を自社で保証する商品を含む)による“安く買える価値”、の5つである。そして、この独自のプラットフォームが顧客の利便性を高め、リピートが増え続けている。
(2)大企業連携の推進
購買管理システム事業は、大企業顧客を中心に従来の既存システムに連携する形が244社(2015年12月期末比23社増)となり、売上高で25.4億円(前年同期比61.8%増)と大幅に成長を遂げた。また、自社開発システム「モノタロウ One Source」の導入も7社(2015年12月期末比3社増、他2社で導入準備中)と進捗した。引き続き大企業とのシステム連携を推進することで、売上拡大を図る計画だ。
(3)海外事業
韓国子会社NAVIMRO Co., Ltd.は、2016年12月期第2四半期の売上高が11.5億円(前年同期比26.9%増、現地通貨ベースで47%増)と売上を伸ばした。米国及び欧州からのロイヤリティ収入は、円高によるマイナスの影響があるものの、現地通貨ベースでは想定どおりだった。
進出を発表していたインドネシア事業に関しては、2016年7月26日に現地のEコマース事業会社「PT Sumitomo E-Commerce Indonesia(ジャカルタ)」の発行済株式総数の51%を取得して子会社化した。2016年12月期第4四半期から連結化し、同社の販売ノウハウを導入してBtoB向けの間接資材販売会社として再スタートする。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫
《HN》
提供:フィスコ