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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):JIGSAW、シャープ、ソフトバンク、東芝

JIGSAW <日足> 「株探」多機能チャートより
■オプティム <3694>  4,705円  +540 円 (+13.0%) 一時ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率2位
 オプティム<3694>が一時ストップ高まで買われた。前週末12日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)単独決算で、売上高7億9800万円(前年同期比35.6%増)、営業利益2億1200万円(同84.9%増)、純利益1億3500万円(同91.5%増)と8割を超える営業増益となったことが好感されている。法人向けスマートフォン・タブレット市場の拡大を背景に、IoTプラットフォームサービス事業で、「Optimal Biz」が引き続きライセンス数を伸ばしていることが業績を牽引。また、「パソコンソフト使い放題」「ビジネスソフト使い放題」ともに、既存の販売パートナーでの販売が堅調なことや、「タブレット使い放題・スマホ使い放題(タブホ)」で新たな販売パートナーを獲得したことなども寄与した。なお、17年3月期通期業績予想は、売上高32億円(前期比22.1%増)、営業利益6億4000万円(同18.9%増)、純利益4億3400万円(同50.0%増)の従来予想を据え置いている。

■JIG-SAW <3914>  7,220円  +680 円 (+10.4%)  本日終値
 JIG-SAW<3914>が続急騰したほか、サン電子<6736>も4日続伸。世界的に空前の大ヒットを記録しているスマートフォン用ゲーム「ポケモンGO」はAR(拡張現実)技術を活用したもので、今後も同技術を駆使した新たなヒット商品の登場やヘルスケアや営業業務支援など幅広いビジネス分野への応用が期待されている。そのなか、株式市場でも、物色対象として、ポケモン関連の切り口から一歩前進したAR関連技術に展開している銘柄群にスポットが当たり始めた。そのなか、JIG-SAWは電子デバイスに組み込みソフトを実装し自動監視や遠隔操作を行うシステムを手掛けるが、IoT(モノのインターネット化)分野の深耕で成長期待が強い。今年に入り英国のARエンジン開発のKudanとARセンシング技術の実用化に向けた共同研究に着手していることが関心を集めている。また、サン電子はAR技術で先駆するイスラエル企業2社と提携しており同テーマの有力関連株。カメラを搭載して空間や物体を把握する業務ソリューション「AceReal(エースリアル)」に注目度が高い。

■シャープ <6753>  117円  +11 円 (+10.4%)  本日終値
 12日、シャープ <6753> [東証2]が台湾の鴻海精密工業からの出資金3888億円の払込みが完了したと発表。これにより3月末に陥った債務超過を解消したことが買い材料視された。同時にみずほ、三菱東京UFJの主力行との間で、総額3000億円の融資枠を設定したことも発表。同社の経営再建の進展に期待する買いが向かった。

■SBSホールディングス <2384>  798円  +61 円 (+8.3%)  本日終値  東証1部 上昇率6位
 SBSホールディングス<2384>が大幅続伸。同社は総合物流事業を手掛けるが、M&A戦略によって業容拡大路線を走る。前週発表した16年12月期第2四半期(1~6月)の連結営業利益は前年同期比3倍の53億4700万円と急変貌、通期に対する進捗率も8割を超えたことで、にわかにマーケットの視線を集めた。販管費削減努力に加え、円高効果で燃料コストが低下して利益改善が急となっており、物流施設の売却も収益を押し上げている。7倍程度のPERも見直し余地につながっている。

■ソフトバンクグループ <9984>  6,804円  +451 円 (+7.1%)  本日終値  東証1部 上昇率8位
 ソフトバンクグループ<9984>が全般閑散相場のなかで物色人気。売買代金は前場で734億円こなし東証1部上場銘柄のなかで断トツ、株価も5%を超える上昇で13週・26週移動平均線を大きく上放れ約8カ月ぶりの高値圏に浮上、市場関係者の注目を誘った。同社が出資する中国電子商取引最大手アリババ集団の4~6月期営業利益は前年同期比7割増と絶好調、株価も米国市場で上値追い態勢を強めており、その流れがソフトバンクにも波及したかたちだ。日銀のETF買い入れ増額に伴い日経平均採用の値がさ株への追い風が意識されるなか、株式需給面でも下値不安の乏しさが意識されている。

■サンバイオ <4592>  1,507円  +97 円 (+6.9%)  本日終値
 サンバイオ<4592>が上昇加速。同社は細胞医薬品の開発で先駆し脳神経系疾患の治療薬を手掛けており、バイオベンチャーのなかでもその技術力に対する市場の視線は熱い。14日付の毎日新聞が「頭のけがなどで脳の神経細胞が死んだり傷ついたりし、体のまひや言語障害などが出た『外傷性脳損傷』の患者を対象に、加工した骨髄由来の幹細胞(細胞医薬品)を脳に直接注入して機能回復を試みる治験を東京大病院が近く始める」と報じた。米国で進捗する脳梗塞患者での治験では運動機能や言語機能の向上が報告されているとされ、脳損傷の新たな治療法の可能性に注目が集まっている。この細胞医薬品は、健康な人の骨髄から採取した間葉系幹細胞を加工・培養したもので、サンバイオが開発したと伝えられていることから、これを材料視する買いを呼び込んでいる。

■東芝 <6502>  291.1円  +17.2 円 (+6.3%)  本日終値
 東芝<6502>が大幅続伸。前週末12日午後に、第2四半期累計(4~9月)連結業績予想について、売上高を2兆3500億円から2兆4700億円(前年同期比16.9%減)へ、営業損益を200億円の赤字から300億円の黒字(前年同期904億9200万円の赤字)へ、最終利益を200億円から700億円(前年同期比87.7%増)へ上方修正したことを引き続き好材料視している。第1四半期において、データセンター向けなどにメモリ需要が強く、売価下落傾向が鈍化したことや、HDDの売り上げが増加したことなどが寄与。また、早期退職の募集などで人員を削減したのをはじめ、さまざまな構造改革を進めたことも貢献するとしている。同時に発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高1兆2074億1200万円(前年同期比1.9%減)、営業損益200億6200万円の黒字(前年同期65億4500万円の赤字)、最終損益798億300万円の黒字(同122億7100万円の赤字)となり、14年10~12月期以来、6四半期ぶりに黒字転換した。なお、17年3月期通期業績予想は、想定為替レートの見直しなどで、売上高5兆1000億円(前期比10.0%減)、営業利益1200億円(前期7087億3800万円の赤字)、純利益1000億円(同4600億1300万円の赤字)の従来予想を据え置いている。

■電通 <4324>  5,370円  +250 円 (+4.9%)  本日終値
 12日、電通 <4324> が決算(国際会計基準=IFRS)を発表。直近3ヵ月の実績である4-6月期(2Q)の連結税引き前利益が前年同一期間比2.6倍の283億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。国内の広告市況回復を背景にグループ会社の業績が好調だったうえ、2020年に開催する東京五輪のスポンサー収入も寄与し、国内事業の収益が拡大した。

■シノケングループ <8909>  2,320円  +106 円 (+4.8%)  本日終値
 シノケングループ<8909>が続急伸。7月29日に日銀はETFの買い入れ枠を倍増する追加緩和策を発表したが、不動産セクターには恩恵が薄いとして、同社株をはじめ不動産関連株は下値模索の動きに移行した。しかし、それも目先は売り一巡から出直りムードが漂う。9月20~21日に開催される日銀の金融政策決定会合では緩和政策の総括的検証が行われる見通しだが、要人発言からも緩和縮小の動きは出ないとの見方が強い。投資用不動産を手掛ける同社は、マンション販売事業が好調で16年12月期中間期(1~6月)の連結売上高が364億2700万円(前年同期比26.3%増)、営業利益は51億7100万円(同32.5%増)と大幅増収増益を達成しており、好業績を改めて見直す買いを呼び込んでいる。

■フェローテック <6890>  1,412円  +64 円 (+4.8%)  本日終値
 12日、フェローテック <6890> [JQ] が決算を発表。17年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比16.6%増の9.8億円に伸びて着地したことが買い材料視された。太陽電池関連事業がシリコン製品の量産効果や自動化ラインによる歩留まり向上で、営業利益が4.8億円の赤字→1.7億円の黒字に急浮上したことが寄与。半導体・液晶パネル製造装置向け真空シールなどの販売が伸びたことも増益に貢献した。円高による為替差損の発生が経常利益を圧迫したが、増益を確保したことを好感する買いが向かった。

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