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【市況】来週の相場で注目すべき3つのポイント:4-6月期GDP、米FOMC議事録、インテル・デベロッパー・フォーラム

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

■株式相場見通し

予想レンジ:上限17000-下限16500円

来週は、国内勢は夏休みシーズンで商いが膨らみづらく、海外勢についても同様に夏休みシーズンであり、9月5日の米レイバーデーまでは本格的な資金流入は限られるとみられる。経済指標では15日に4-6月期の国内総生産(GDP)速報値が発表されるほか、17日発表の7月訪日外国人観光客数、米FOMC議事録(7月26-27日分)が公表される以外は、これといった材料もなく、こう着感の強い相場展開が続きそうだ。

4-6月期のGDPについては、前期比年率+0.7%程度が市場コンセンサス。今年1-3月期に続いてプラス成長になる見込みだが、成長率は鈍化する見通しである。個人消費の伸び期待できないほか、企業設備投資は低い伸びにとどまる可能性などが、減速要因とみられている。経済対策の効果を勘案しても今年度の経済成長率は1%を下回る低い伸びにとどまるとの見方が増えているようである。

4-6月期のGDPが予想を上回るようだと、市場はこれを好感し、日経平均は節目の17000円を捉えてくることになろう。もっとも、予想を下回ったとしても、9月の緩和期待が高まるほか、日銀のETF買い入れによる需給要因が引き続き相場を押し上げることになる。市場参加者は限られるが、価格帯別出来高が膨らんでいる16600-16800円のレンジをクリアしてきており、薄商いの中、ショートカバーを交えた上昇が意識される。

その他、16日にインテルの開発者向け会議「インテル・デベロッパー・フォーラム(IDF)」(18日まで、サンフランシスコ)が開催される。インテルは最近、ディープラーニング(深層学習)と呼ばれるAI技術を活用すべく、半導体やソフトウエア、およびサービスの開発に取り組むナーバナ・システムズを買収する計画を発表している。

また、先日、同社のエンジニアがツイッターにPC用のVRヘッドマウントディスプレー「HTC Vive」向けの新たな奥行きセンサーアタッチメントと思われる画像を投稿している。現在は削除されているが、VR体験中も現実を3D認識するセンサーを開発しているとみられており、フォーラムでの発表が期待されている。AI、ディープラーニング、VR関連などへの手掛かり材料になる可能性がありそうだ。


■為替市場見通し

来週のドル・円は、米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げ時期を巡って、市場参加者の思惑が交錯する展開となりそうだ。17日に公表される米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録内容(7月26-27日開催分)が注目される。この時は市場の予想通り、利上げは見送られた。

その後発表された7月雇用統計は堅調な内容となり、年内利上げ観測が再燃したが、4-6月期の米非農業部門労働生産性が3四半期連続で低下(マイナスを記録)したことから、早期利上げ観測は大幅に後退。10年債利回りの低下を背景にドル売りが強まった。年内の引き締めについて市場はなお懐疑的であり、7月時点でのFOMCでの利上げの感触を探ることになろう。

ただ、原油高や株高がリスク選好的な円売り・ドル買いを促す展開も想定しておきたい。サウジアラビアのエネルギー産業鉱物資源相は11日、9月下旬に石油輸出国機構(OPEC)非公式会合で、市場安定に必要な措置について協議すると発言した。原油高が続いた場合、米国株は堅調に推移し、リスク選好的なドル買い・円売りを促す可能性がある。



■来週の注目スケジュール

8月15日(月):4-6月GDP速報値、米NY連銀製造業景気指数、中資金調達総額など
8月16日(火):首都圏マンション発売、独ZEW期待調査、米鉱工業生産指数など
8月17日(水):訪日外国人客数、英失業率、米FOMC議事録など
8月18日(木):貿易収支、中住宅価格指数、米消費者信頼感指数など
8月19日(金):全産業活動指数、独生産者物価指数、加小売売上高など

《TM》

 提供:フィスコ

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