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2016年08月13日10時00分

【市況】富田隆弥の【CHART CLUB】 「同時株高の流れだが…」

株式評論家 富田隆弥

◆8月5日の米国雇用統計を機にNYダウ平均が切り返し、調整していた日経平均株価も1万5921円から1万6822円(8月10日)へ上昇している。7月21日「宵の明星」で付けた1万6938円高値を試すところだが、25日移動平均線や75日線、13週線や26週線の上で推移しており、チャートの流れは200日線1万7200円や52週線1万7393円を目指していると言える。世界を牽引するNYダウが7月に付けた過去最高値1万8622ドルに迫っているが、好調な米国経済を背景にNYが高値更新となれば日経平均も1万7000円台の平均線到達も可能だろう。

◆7月29日に日銀がETF買いの増額(3.3兆円→6兆円)を決め、8月4日と8月10日に1日707億円を買ってきた。この強烈なPKO(ETF買い)により、先物で売っていた外資系には買い戻しを急ぐところも出てきている。こうなると「政策に逆らうな」という地合いになってもおかしくない。

◆ただし、市場機能を歪める強引なPKOがどこまでも通用するとは思えない。日本株は「NY次第、外国人次第」でもある。日銀決定会合のあと為替が円高方向に動き、国債相場が急落するなど、市場には注意信号も灯っており、いずれどこかで歪みの是正が起こる可能性があることは頭に入れておきたい。

◆また米国にしても、好調な経済と株高はFRBの利上げ観測を台頭させる。6月の英国ショックから7月に大きく切り返して同時株高を演出した過程では、買い戻しを交えて買いが集中したことも想定され、ここからの高値圏では利食いの売りも出やすいと言える。

◆日経平均、NYダウとも上昇基調にあるうちはその流れに逆らう必要はないものの、8月の高値形成で頭打ちすると、秋にかけて調整しやすくなることは想定しておきたい。快晴のあとは雲が出やすくなる。

(8月10日 記、毎週土曜日10時に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ


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