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【特集】【中国の視点】高速鉄道市場、中国が日欧追い越して世界の7割握る


世界の高速鉄道市場における中国企業のシェアがここ数年急速に伸びている。ドイツメディアによると、中国の鉄道車両大手である中国中車はすでに世界市場の7割受注を握っているという。

ドイツメディアは、2007年までに中国が高速鉄道車両は輸入し、組み立てることさえ海外メーカーの協力がなければできないと指摘。こうした短期間で世界の7割のシェアを獲得できるようになったことについて、中国政府による高速鉄道分野の技術研究やインフラ整備への資金投入を加速させているほか、自動車と違って高速鉄道分野における技術保護が比較的に緩んでいることが背景にあると分析されている。

世界の鉄道車両大手であるシーメンズ(独)、アルストム(仏)、ボンバルディア(加)、日本の日立製作所など鉄道車両大手数社などはともに中国と合弁企業を作った経緯があり、中国側は合弁企業を通じて技術を習得していたとみられている。

なお、これまで日本と欧州が握っていた高速鉄道車両市場では、中国のシェア拡大に伴い、日本と欧州が占めるシェアはともに急速に縮小している。米国が発表した最新統計では、川崎と日立など代表的な日本メーカーが占めるシェアは現在9%まで縮小しているという結果が示された。ほかの世界大手のシェアについて、アルストムは8%、シーメンズは3%、ボンバルディアやスペインのCAFなどは11%となっている。
《ZN》

 提供:フィスコ

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