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【特集】ミルボン Research Memo(3):“『美しさを拓く。』Find Your Beauty” をスローガンに掲げる

ミルボン <日足> 「株探」多機能チャートより

■中期事業構想の概要

ミルボン<4919>は2015年12月期から2019年12月期までの5ヶ年中期事業構想を策定しており、2016年12月期はその2年目に当たる。中期事業構想では、“『美しさを拓く。』Find Your Beauty”をスローガンに掲げ、「アジアNo.1」かつ「世界ベスト5」を目指している。その先には、「世界No.1のグローバルプロフェッショナルメーカーを目指す」という長期グローバルビジョンが存在しており、中期事業構想はそこに至るまでの中間ステップという位置付けだ。

2年目の上半期を終えた現時点において、上記の中期事業構想には何ら変更はない。詳細は後述するが、これまでのところは順調に進捗しているというのが、同社自身及び弊社の評価だ。

中期事業構想では“グローバル”が強調されているのは一目瞭然だが、重要なことは、国内事業の発展の延長線上にグローバル展開の成否があるということだ。後述する2016年の重要施策は、いずれも、国内に軸足を置いたものだ。国内の基盤を一段と強化し、その成功モデルを海外市場において展開することで、より効率的に海外事業を拡大していくことができると弊社では考えている。

同社の収益が国内市場をメインとし続けるということは、今中期事業構想における2019年12月期の売上目標からも明らかだ。売上高350億円のうち8割強の285億円を国内売上高と、同社では計画している。

同社のそうした計画を支えるだけの成長余地が、国内市場にはまだ存在していると弊社では考えている。国内市場は人口減少や少子高齢化といった問題に直面しているが、同社製品の主たるユーザーが女性であること、ユーザーの年齢構成層が20代から70代までと幅広いこと、女性の平均寿命は男性よりも長いこと、などの特徴がある。弊社では、総務省の人口統計などのデータの分析を通じ、同社製品の主力ユーザー層の対象人口は、今後10年間で年間1%~2%程度の成長を続けるとみている。そうしたなかで同社自身は、美容室への来店客数の増大、プレミアムブランド投入による平均販売単価の引き上げ、サロン店頭での商品販売(店販)の増加などで、成長を図っていく方針だ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

《HN》

 提供:フィスコ

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