【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):カワチ薬品、ディスコ、ぐるなび、任天堂
カワチ薬品 <日足> 「株探」多機能チャートより
カワチ薬品<2664>が4連騰と上値指向が鮮明。同社は東日本で大型郊外店を中心にドラッグストアを展開するが、消費者のデフレマインドが進行するなかで、うまく客足をとらえている。同社が1日に発表した7月度(6月16日~7月15日)の連結月次売上高は、既存店が前年同月比0.9%増と小幅ながらプラスに転じ、全店ベースでも1.4%増と堅調だった。7月度は昨年と比べ梅雨明けが遅れたものの、比較的気温が高く推移したことや販促活動の奏功により、売り上げが伸びた。これを好感するかたちで株価を押し上げている。
■合同製鐵 <5410> 176円 +6 円 (+3.5%) 本日終値
1日、合同製鐵 <5410> が16年9月上期の連結経常利益を従来予想の7億円→12億円に71.4%上方修正。減益率が65.6%減→41.1%減に縮小する見通しとなったことが買い材料。原材料である鉄スクラップの価格が想定より低く推移しているうえ、コスト削減が進展したことで採算が改善する。上期業績の上振れに伴い、上期配当を従来計画の1円→2円に増額修正した。併せて、上期増額分を上乗せする形で、通期の経常利益を従来予想の22億円→27億円に22.7%上方修正した。
■扶桑化学工業 <4368> 1,670円 +48 円 (+3.0%) 本日終値
1日、扶桑化学工業 <4368> が決算を発表。17年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益が前年同期比32.4%増の23.6億円に拡大して着地したことが買い材料。ライフサイエンス事業で円高により仕入れ価格が低下したことに加え、コスト削減に取り組んだことが寄与した。第1四半期業績の好調に伴い、4-9月期(上期)の同利益を従来予想の36億円→40.5億円に12.5%上方修正。従来1.6%減益予想から一転して10.7%増益を見込み、3期連続で上期の過去最高益を更新する見通しとなった。
■ぐるなび <2440> 3,095円 +50 円 (+1.6%) 本日終値
ぐるなび<2440>は3日続伸。岩井コスモ証券は1日、同社株の目標株価を3000円から3250円に引き上げた。投資判断の「A」は継続した。国内最大級のグルメ情報検索サイトを運営する同社の第1四半期の連結営業利益は前年同期比20%増の19億2400万円と順調。地方展開の強化などにより、17年3月通期の同利益は前期比14%増の73億円(会社予想67億円)と増額修正期待が出ている。訪日外国人を対象とする「ぐるなび外国版」などにより大都市圏や地方で同社の有料加盟店が増加していることも評価している。
■Jフロント <3086> 1,185円 +7 円 (+0.6%) 本日終値
J.フロント リテイリング<3086>が反発。1日の取引終了後に発表した7月度の売上速報で、百貨店事業の合計売上高は前年同月比2.7%減と7カ月連続で前年実績を下回ったが、月次動向の悪化は織り込み済みとの見方から買いが入っている。クリアランスセールが好調に推移したことで婦人靴、ハンドバッグ、紳士服飾雑貨などが売り上げを伸ばしたほか、化粧品も好調を持続した。ただ、心斎橋店本館建替え工事に伴う面積減の影響が大きかったほか、前年大きく売り上げを伸ばした訪日外国人売り上げの反動減も響き、前年割れを余儀なくされたという。
■セリア <2782> 8,130円 +40 円 (+0.5%) 本日終値
セリア<2782>が反発。いちよし経済研究所が1日付のリポートで、レーティング「B」を継続し、フェアバリューを7300円から8000円へ引き上げたことが好感されている。同研究所では、16年3月期第4四半期以降、既存店売上高の伸び率が従来以上に高まっており、この傾向は少なくとも17年3月期第3四半期までは続く可能性が高いと評価。17年3月期営業利益見通しを135億円から138億円(会社計画130億円)へ引き上げている。また、今後もディベロッパーからの出店要請により、高成長が続くと予想し、当面、2ケタ営業増益継続を見込んでいる。
■ナノキャリア <4571> 964円 +2 円 (+0.2%) 本日終値
ナノキャリア<4571>が3連騰。午前10時過ぎに、次世代型プラットフォーム技術である核酸医薬のデリバリーに適用可能なキャリア技術「NanoFect」が経済産業省の「ものづくり基盤技術の高度化」を支援するサポイン事業に採択されたと発表しており、これを好材料視した買いが入っている。サポイン事業は、「中小企業のものづくり基盤技術の高度化に関する法律」に基づく支援策の一環として、「研究開発等計画」の認定を受けた中小企業者が、ものづくり基盤技術の高度化に資する研究開発、試作品開発ならびに販路開拓への取り組みを促進することを目的に、製品化につながる可能性の高い取り組みを一貫して支援するもの。同事業では、初年度は4500万円を上限として、2年度目は初年度の3分の2額を、さらに3年度目は初年度の半額をそれぞれ上限として、16年度から18年度までの研究開発に要する費用を補助し、これにより3年間で最大9750万円の補助金を受領することになるとしている。
■任天堂 <7974> 21,005円 +40 円 (+0.2%) 本日終値
任天堂<7974>が反発。世界的な人気で社会現象ともなっているスマートフォン向けゲーム「ポケモンGO」関連の旗艦銘柄として7月相場で株価を躍進させたが、ポケモンGO配信による同社への連結業績への影響が限定的であるとのリリースを開示したことなどで、利益確定売りの集中砲火を浴びる格好となっていた。しかし、目先は売り物が一巡し値ごろ感からの買いを引き寄せている。また、一連のポケモン関連銘柄にもリバウンド狙いの買いが入ってきた。サノヤスホールディングス<7022>、イマジカ・ロボット ホールディングス<6879>、ハピネット<7552>の戻り足が急だ。
株探ニュース