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【市況】【杉村富生の短期相場観測】 ─ 出遅れが著しい日本市場! なぜッ?

株式評論家 杉村富生

「出遅れが著しい日本市場! なぜッ?」

為替など外部環境は急速に改善!

 日本の株式市場はNY市場と比較すると、大きく出遅れている。ちなみに、昨年の高値は日経平均株価が2万0868円(6月24日、終値ベース)、NYダウ平均が1万8312ドル(5月19日、同)だった。NYダウは当時の史上最高値である。

 それが7月20日現在、日経平均が1万6681円なのに対し、NYダウは1万8595ドルとなっており、1914ポイント(10.3%)負けている。このところNYダウは連日、史上最高値を更新中である。なぜ、そうなる(出遅れている)のか。

 外部環境は急好転を示している。為替は1ドル=107円台の円安、政府は20兆円規模の補正予算の編成を検討しているという。しかし、売り方は相変わらず、売りまくっている。その代表が任天堂 <7974> だろう。

 一部外資系証券は7月19日、任天堂の投資判断を「Sell」(売り)とし、目標株価を「1万5000円」に設定した。この日の任天堂の株価は3万1770円だった。これはおかしい。何か、意図的なものを感じる。

●政府は年末にかけて円安・株高作戦を展開!

 しかし、彼らの目論みは失敗すると思う。補正予算の規模拡大は年内の衆議院解散・総選挙を意味している。恐らく、売り方はあせっているに違いない。政府、日銀は年末にかけて強力に円安・株高作戦を展開するだろう。

 売り方は早晩、「ドテン買い越し」に転換すると考えている。すでに、外国人の一部は買いポジションを構築しつつある。

 もちろん、最大の焦点は7月28~29日の日銀金融政策決定会合だろう。投資家(マーケット)は、4月、6月と裏切られてきた。さて、今回はどうなるだろうか。

 一方、物色面では引き続いて、「ポケモンGO」ファミリーが主役を演じるだろう。すなわち、日本マクドナルドホールディングス <2702> [JQ]、サノヤスホールディングス <7022> 、エスケイジャパン <7608> など。

 このほか、VR・AR関連のCRI・ミドルウェア <3698> [東証M]、リチウムイオン電池関連のダブル・スコープ <6619> 、スマホ用充電池販売のエレコム <6750> などに注目できる。

2016年7月21日 記


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