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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~引けの売り需給に警戒しつつ、個別材料やテーマ株物色に

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

8日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:引けの売り需給に警戒しつつ、個別材料やテーマ株物色に
■外資系証券の注文動向:差し引き160万株の買い越し
■前場の注目材料:・インテルと内田洋行、「IoT」活用のデジタル教材開発で提携



■引けの売り需給に警戒しつつ、個別材料やテーマ株物色に

8日の日本株市場はこう着感の強い相場展開になりそうだ。7日の米国市場ではNYダウが反落する一方でナスダックが上昇と、まちまちの展開だった。6月ADP雇用統計が予想を上振れたほか、週間新規失業保険申請件数が堅調な内容となったことが好感される半面、原油安が嫌気されている。また、雇用統計の結果を見極めたいとする模様眺めムードも影響しているだろう。シカゴ日経225先物清算値は大阪比30円高の15290円だった。

7月のオプションSQについては無風との見方がコンセンサスのようである。一方で引けにかけてETFの分配金落ちに伴う分配金捻出のための売りが発生するとみられており、市場関係者の話としてその規模は約2000億円とみられている。先回り売りによる買戻しや年金等の買いによって相殺される可能性はあるものの、これが警戒されるなかでは神経質な相場展開になりやすい。

物色の流れとしては決算等の個別材料のほか、テーマ株等での値幅取り狙いが中心になりやすいだろう。テーマとしてはビットコイン関連に関心が集まりやすい。三菱UFJ<8306>は、仮想通貨の管理・決済サービスを提供するコインベースへ出資し、ビットコイン業界に参入すると伝えられている。金融業界によるM&Aの流れが活発化しており、システム等を手掛けている関連企業へは思惑が高まりやすい。また、ディーエヌエー<2432>は、無人運転バスを使用した交通システム「ロボットシャトル」の運用を8月から開始すると伝えられており、自動運転関連等も注目される。


(株式部長・アナリスト 村瀬智一)



■外資系証券の注文動向:差し引き160万株の買い越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り960万株、買い1120万株、差し引き160万株の買い越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。


7月01日(金):380万株の売り越し
7月04日(月):440万株の売り越し
7月05日(火):130万株の売り越し
7月06日(水):430万株の売り越し
7月07日(木):160万株の売り越し



■前場の注目材料

・NYダウは下落(17895.88、-22.74)・NY原油(45.14、-2.29)
・インテルと内田洋行<8057>、「IoT」活用のデジタル教材開発で提携
・三菱UFJ<8306>、ビットコインに参入
・台湾HTC、仮想現実機器で日本参入
・日銀総裁 「必要な場合は追加の金融緩和措置」
・TSI<3608>、店舗傾向をカメラで分析するシステムを導入
・千代田化工建<6366>、インドネシアでLNG基地の増設受注
・大日本住友製薬<4506>、新型バイオ医薬品の開発に2018年から乗り出す


☆前場のイベントスケジュール


<国内>
・08:50 5月経常収支(予想:+1兆7512億円、4月:+1兆8785億)


<海外>
・特になし

《WA》

 提供:フィスコ

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