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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):ヘリオス、太平洋セメ、ニコン、ペプドリ

ヘリオス <日足> 「株探」多機能チャートより
■ヘリオス <4593>  2,216円  +51 円 (+2.4%)  本日終値
 ヘリオス<4593>が4日続伸。29日の取引終了後、佐賀大学医学部眼科学教室・江内田寛教授および九州大学大学院医学研究院眼科学分野・石橋達朗教授らによって実施された、眼科手術補助剤「HLM0021」の多施設共同第3相医師主導治験の結果が、日本眼科学会雑誌第120巻第6号に掲載されたと発表しており、これを材料視した買いが入っている。同医師主導治験では、硝子体手術においてHLM0021を硝子体腔に投与し内境界膜を染色して可視化することの有効性と安全性が評価されたという。また、HLM0021が投与された31症例を評価した結果、硝子体手術時の内境界膜の可視化に有効かつ安全であり、手術の容易性が向上することが確認されたとしている。なお、同パイプラインは、国内ではわかもと製薬<4512>にライセンスアウトされており、同社によって上市に向けた開発が進められている。

■スパークス・グループ <8739>  182円  +4 円 (+2.3%)  本日終値
 29日、スパークス・グループ <8739> [JQ]が発行済み株式数(自社株を除く)の0.59%にあたる120万株(金額で2億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は7月1日から7月29日まで。

■太平洋セメント <5233>  241円  +5 円 (+2.1%)  本日終値
 29日、太平洋セメント <5233> が持分法適用会社である韓国・雙龍洋灰工業の保有する全株式を売却することに伴い、売却益25億円を特別利益に計上すると発表したことが買い材料視された。雙龍洋灰工業の株式は同社筆頭株主の韓国ハンエンコに売却する。同社は韓国への投資をより成長が期待できる地域への投資原資として回収することが企業価値向上にとって最も望ましい方策と判断し、株式売却に踏み切った。なお、17年3月期の業績への影響は現在精査中としている。

■荏原 <6361>  561円  +11 円 (+2.0%)  本日終値
 東海東京調査センターでは、日経平均VI(ボラティリティ指数)が24日高値43.62から昨日29.44まで低下するなど、英国のEU離脱決定に伴う市場心理の悪化が一服しつつあると指摘。今後は、ファンダメンタルを考慮した展開になるとみて、今日は英国のEU離脱決定を受けて大幅に下落した銘柄などに見直し買いが入ると解説。急落直後のため上値では戻り売りが出やすそうなことから、中長期的スタンスでアナリストが強気としている銘柄に注目して、個別では、防災対策における治水工事の増加が追い風となる荏原製作所<6361>と電気自動車の市場拡大により恩恵を受けるステラケミファ<4109>をピックアップしている。

■ニコン <7731>  1,386円  +26 円 (+1.9%)  本日終値
 ニコン<7731>が4日続伸。ドイツ証券がニコンについてリポートをリリースしている。熊本地震によるソニー<6758>工場の被災によってCMOSイメージセンサの調達ができず、一眼レフの供給不足が続くものの、ハイエンド一眼レフ新製品は既に発表済みで、コアユーザーの購入は進むと指摘。ミックス改善に加え、広告宣伝費抑制も重なり映像事業の収益性は改善するとみて、コア部材の内製化率の低さも稼働損を緩和と解説。同証券ではまた、FPD露光装置も上期はフル生産が続くため、中期的な株価上昇余地は限定的であるものの、第1四半期はコンセンサスを上回ると予想。投資評価は「ホールド」を継続し、目標株価は1600円から1400円へ引き下げている。

■ペプチドリーム <4587>  6,080円  +110 円 (+1.8%)  本日終値
 ペプチドリーム<4587>が4日続伸。同社は29日、研究開発中だった抗インフルエンザ薬「PD-001」の前臨床試験を開始したと発表。これが期待材料となっているようだ。前臨床試験の開始は、以前から継続的に行っていた各種非臨床試験の結果、薬剤の溶解度や体内動態、投与法、投与タイミングなど薬剤の開発に欠かせないデータの取得が完了したことによるもの。今後は前臨床試験の結果に注視し、将来の臨床開発に向けた準備を行っていくとしている。

■タカラバイオ <4974>  1,356円  +23 円 (+1.7%)  本日終値
 タカラバイオ<4974>が4連騰。前週末のブレグジット・ショックで大陰線を引いたが、その後は切り返し急、25日移動平均線とのマイナスカイ離を解消してきた。遺伝子研究用試薬などを手掛けるほか理化学機器販売にも展開。iPS細胞を使った再生医療やゲノム編集分野にも積極的に踏み込む。東証1部上場で新興市場のバイオ関連人気とは一線を画するが、安定した業績を確保し有配の創薬ベンチャーとして注目度が高い。同社が18年度に国内上市を目指す「HF10」はがん細胞だけを感染させて攻撃する腫瘍溶解ウイルスで臨床結果も良好。5月13日には米国で研究用試薬・装置の製造販売会社の買収を発表するなどM&Aを駆使して業容拡大を続ける。京都大学iPS細胞研究所との連携も厚い。今月に入り、再生医療での使用に適した安全性の高いiPS細胞用培地を全世界で販売開始していることも注目を集めている。

■サンドラッグ <9989>  9,560円  +140 円 (+1.5%)  本日終値
 サンドラッグ<9989>が上場来高値を更新。JPモルガン証券では、他の主要ドラッグストア同様、順調に業績を伸ばしていると指摘。販売好調、ミックス改善、経費コントロールで業績は順調としながらも、中長期ドライバーとカタリスト、利益成長率見通しなどを勘案し、現株価水準はフェアバリュー圏と解説。レーティング「ニュートラル」を継続、目標株価を8400円から9200円に引き上げている。

■スズキ <7269>  2,753.5円  +40.5 円 (+1.5%)  本日終値
 スズキ<7269>が続伸。ゴールドマン・サックス証券では、6月の軽自動車販売は前年比プラスの可能性があると指摘。カタリストは、7月の国交省による燃費再測定結果とみて、レーティング「買い」と目標株価3400円を継続している。

■いすゞ自動車 <7202>  1,248.5円  +16.5 円 (+1.3%)  本日終値
 ドイツ証券が国内トラックセクターについてのリポートをリリース。国内トラック2社におけるBREXITの影響は主に為替とみられ、欧州エクスポージャーは5%にも満たないと予想するほか、国内市場は相対的に堅調であり、海外で主力のアセアンも底打ち感があり、影響は軽微と見ると指摘。短期的には株価は嫌気されたものの、1ドル100円前提における業績を基に考えても割安で、いすゞ自動車<7202>、日野自動車<7205>ともレーティング「バイ」を継続、短期的には為替影響がより少なく、成長投資も落ち着きつつある、いすゞ自動車を推奨。同証券は、いすゞ自動車の目標株価を1400円から1650円へ引き上げ、日野自動車の目標株価は1400円から1250円へ引き下げている。

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