【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):ステラケミ、福井コン、東電HD、Vテク
ステラケミ <日足> 「株探」多機能チャートより
ステラ ケミファ<4109>が大幅高で連日年初来高値更新。時価は2011年3月以来5年3カ月ぶりの高値圏で、株式需給面からは戻り売り圧力から実質的に解放された状態で上値が軽い。東海東京調査センターが29日付で同社株のレーティングを「アウトパフォーム」継続で目標株価を3060円から3690円に引き上げており、これが株価上昇を後押ししている。同調査センターでは、同社の17年3月期営業利益について前年比94.5%増の27 億円と予想。会社計画の営業利益計画は13億7400万円だが、その約2倍を見込んでいることで市場の注目を集めたようだ。電池材料の需給の先行きが不透明な時期に策定されていること、原料フッ酸価格の上昇を織り込んでいるなどの要因により会社側はかなり保守的な見通しとみている。
■福井コン <9790> 2,100円 +90 円 (+4.5%) 本日終値
29日、福井コンピュータホールディングス <9790> が住宅設備向けバーチャル空間体感システム「ARCHITREND VR」を販売開始すると発表したことが買い材料視された。同製品はVR(バーチャルリアリティ)に対応しており、まるでその場に立っているかのような圧倒的な没入感を体験できる。ヘッドマウントディスプレーを装着することでキッチン周りの高さやスペースなどをリアルに感じることができ、住宅のプレゼンテーションにおいて新しい住宅提案が可能となる。発表を受けて、VR関連製品の販売による業績への寄与に期待する買いが向かった。
■三ツ星ベルト <5192> 797円 +26 円 (+3.4%) 本日終値
29日、三ツ星ベルト <5192> が発行済み株式数(自社株を除く)の0.88%にあたる55万株(金額で4億5000万円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は6月30日から7月31日まで。
■東電HD <9501> 432円 +13 円 (+3.1%) 本日終値
東京電力ホールディングス<9501>が続伸。シティグループ証券では、値上げやコスト削減による黒字確保、交付金活用の賠償スキームなどにより、先行き不安は概ね解消と指摘。長期的には、原発再開、復配、優先株買入消却などが、正常化の進展として評価されるとみて、レーティング「1H」、目標株価620円でカバレッジを再開している。
■ブイ・テクノロジー <7717> 11,640円 +320 円 (+2.8%) 本日終値
ブイ・テクノロジー<7717>が反発。前日は、ウシオ電機<6925>との特許権侵害に対する警戒感などで大幅安となったが、今日は買いが先行。岩井コスモ証券が29日付のリポートで、投資判断を新規「A」、目標株価1万9000円でカバレッジを開始したことが好感されているようだ。同社は、液晶製造装置を手掛けており、主力のモジュール検査装置やTFT・カラーフィルタ修正装置などのシェアは90%を超えている。同証券では、16年3月期の営業最高益更新に加え、6月24日に発表した新中期経営計画で最終年度の19年3月期営業利益を140億円(前期実績5.4倍)とする強気な姿勢を評価。また、有機EL関連にも参入するとしており、成長ペースの加速を予想している。
■オークワ <8217> 1,069円 +29 円 (+2.8%) 本日終値
オークワ<8217>が続伸。大和証券のリポートによると、同社の第1四半期(2月21日~5月20日)実績を踏まえて業績予想を小幅減額。単体既存店売上高の再減速は懸念要因も、ポイント費用の減少などを考慮すれば、17年2月期は5年ぶりの連結営業増益を達成すると予想。それでも、利益水準は低く、業績の本格回復には時間を要するとの見解を示している。投資判断「3」(中立)、目標株価1000円を継続している。
■日本信号 <6741> 795円 +21 円 (+2.7%) 本日終値
日本信号<6741>が続伸。みずほ証券では、16年3月期は13年3月期から続いていた増収増益がストップしたものの、17年3月期は、電気信号系や、表示器、ホームドアなどの投資へ回帰し、過去最高益を更新すると予想。18年3月期以降も東海道新幹線の補修事業のスタートが見込まれるなど事業環境は明るいとして、レーティング「買い」を継続、目標株価は1420円から1250円に引き下げている。
株探ニュース