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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~買戻しを誘う流れに

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

11日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:買戻しを誘う流れに
■外資系証券の注文動向:差し引き220万株の買い越し
■前場の注目材料:日立、IoTに3000億円




■買戻しを誘う流れに

11日の日本株市場は買い優勢の展開になろう。10日の米国市場は原油相場の上昇が好感され、NYダウは220ドルを超す上昇となった。円相場は1ドル109円台と円安に振れて推移するなか、シカゴ日経225先物は大阪比200円高の16780円を付けている。この流れを受けて幅広い銘柄に買いが先行する格好になろう。

日経平均は前日の上昇で25日線を突破したが、本日の上昇で5月2日の下落時に空けていたマド(16357-16652円)を埋めてくることになる。週末にオプションSQを控えるなか、権利行使価格の16625円から、16750円も突破してくることになり、ヘッジに伴う買いなどが指数を押し上げる要因になりそうだ。

また、一目均衡表では雲上限が16706円に位置している。雲を上放れてくることが出来れば、シグナル好転で心理的にも買い安心感につながりそうである。また、円相場は1ドル109円台と、ゴールデンウィーク中につけた1ドル105円台から、行き過ぎた円高が修正されてきている。サミットに向けた財政政策への期待も根強く、買戻しを誘う流れになりそうだ。

もっとも、決算発表がピークを迎えており、機関投資家は積極的には動きづらいところである。そのため、指数は先物主導によるインデックス売買に振らされやすい。短期資金は決算を手掛かりとした値幅取り狙いの日替わり物色になりそうだ。


(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き220万株の買い越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り1550万株、買い1770万株、差し引き220万株の買い越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。


4月28日(木):600万株の売り越し
5月02日(月):580万株の買い越し
5月06日(金):730万株の売り越し
5月09日(月):100万株の買い越し
5月10日(火):70万株の買い越し


■前場の注目材料

・NYダウ上昇(17928.35、+222.44)・NY原油(44.66、+1.22)
・政府、特区活用で都内経済効果10兆円
・米国1年以内の景気後退確率60%
・北朝鮮、核開発推進の姿勢
・オバマ大統領広島訪問へ
・日立、IoTに3000億円

☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・14:00 3月景気動向指数・先行(予想:96.3、2月:96.8)
・17:15 経済財政諮問会議


<海外>
・17:30 英・3月鉱工業生産(前月比予想:+0.5%、2月:-0.3%)
・17:30 英・3月製造業生産(前月比予想:+0.3%、2月:-1.1%)
・20:00 米・MBA住宅ローン申請指数(先週)(前回:-3.4%)
・02:00 米財務省10年債入札(230億ドル)
・03:00 米・4月財政収支(予想:+1070億ドル、15年4月:+1567億ドル)

《WA》

 提供:フィスコ

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